【ロンドン=黒瀬悦成】チェコの首都プラハ市内にある国立カレル大学芸術学部の構内で21日に起きた銃撃事件で、死者は14人に上った。同大学に通う24歳の男子学生が銃を乱射し、負傷者は25人。同国で起きた銃撃事件では過去最多の死者数となった。
チェコ警察当局によると、容疑者は現場で死亡した。自殺したとみられるものの、警察との銃撃戦で被弾し死亡した可能性もあるとして捜査を進める。
ラクシャン内相は記者団に、容疑者が国際テロ組織と関係していた証拠はないとの見方を示した。
チェコのメディアによると事件前、プラハ郊外にある容疑者の自宅で、容疑者の父親の遺体が発見されており、警察は父親を殺害した疑いで容疑者の行方を追っていた。
在チェコ日本大使館によると日本人が巻き込まれたとの情報はないという。
カレル大学は1348年に創立され、チェコを代表する名門大学の一つとして知られる。大学はプラハ中心部に位置し、カレル橋など観光客が集まる場所にも近い。
産経新聞
総務省が22日発表した11月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は、前年同月比2・5%上昇の106・4だった。食料品の値上げの一服感や電気・都市ガス代の下落を背景に、伸び率は10月の2・9%から縮小した。縮小は2カ月ぶり。
物価指数が前年同月を上回るのは27カ月連続となった。項目別では生鮮食品を除く食料が6・7%上がった。原材料費などの上昇を価格に転嫁する動きが続いた。宿泊料は62・9%上昇した。
電気代は18・1%、都市ガス代は16・8%それぞれ下がった。
産経新聞
中国共産党の習近平総書記(国家主席)が今年に入り、毛沢東が称賛した人民同士の相互監視による治安維持手法「楓橋(ふうきょう)経験」の重要性を説いている。浙江省の農村が村民のみで反動分子を押さえ込んだ経験を指し、毛が主導した政治運動「文化大革命」の源流とされる。中国経済の低迷が顕著になる中、人民の反乱などの動きを事前に察知できる「密告文化」を奨励することで体制を安定させたい狙いが透ける。
文革の源流
「新時代の『楓橋経験』を堅持、発展させる必要がある」。9月、習近平氏は浙江省諸曁(しょき)市楓橋鎮(村)の「楓橋経験陳列館」を訪れ、地元民に重要講話を行った。「党の大衆路線を堅持して人民の内部矛盾を正しく処理し、問題を基層(末端)で解決し、発芽段階で解消すべきだ」と、自治組織による治安維持の意義を強調した。
楓橋経験は1963年にこの農村で生まれた治安維持手法だ。当時の公安部長の主導の下、農民らが革命群集となって階級闘争を展開し、「敵」とみなした地主らの行動や思想信条を徹底監視。公安警察などに頼らずに村内だけで反乱分子を排除したとされる。
産経新聞