1日に石川県志賀町で最大震度7を観測した地震で、建物の倒壊や火災が相次ぎ、石川県で少なくとも24人が死亡したほか、各地で多数のけが人が出た。気象庁は石川県能登地方に一時、大津波警報を発表、輪島港では1・2メートル以上の津波を観測した。
石川県によると、死亡したのは七尾市の50代男女と20代女性の計3人、輪島市の10代男性、羽咋市の70代男性、志賀町の90代男性。輪島市によると、さらに市立輪島病院などで少なくとも14人の死亡を確認した。珠洲市は3人、穴水町は1人が死亡したと明らかにした。
輪島市の観光名所「輪島朝市」周辺では大規模な火災があり、約200棟が燃えた。同市ではビルも倒壊し、生き埋めが14件発生した。他の自治体でも建物の崩壊が相次ぎ、取り残された人がいるとの情報がある。新潟、富山、福井、岐阜などの各県でも、転倒したり建物が崩れたりしてけが人が出た。
産経新聞
石川県で震度7の揺れを観測した能登半島地震で、同県内では2日、建物の倒壊など他にも被害が徐々に明らかになってきた。被災した病院は支援を求める声を上げた。
七尾市の公立能登総合病院はけが人の受け入れを続けるが、人工透析ができず透析患者約40人の受け入れ先を探しているという。土倉洋一診療支援課長は「水が止まったままなのが一番困っている。給水車を要請しているが、いつ来るかはわからない」と話した。
珠洲市役所では「被害が大きすぎて、まとめきれない」と女性職員が憔悴した様子だった。
輪島市の大規模火災現場では、白煙が立ち上る中で消防隊員が被害者の確認などに当たった。倒壊した住宅で隊員が中をのぞき込み、人が取り残されていないか調べていた。
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地震の影響で倒壊した家屋に取り残された人を捜索する警察官=2日午前、石川県輪島市河井町(桐原正道撮影)
1日に石川県志賀町で最大震度7を観測した地震で、建物の倒壊や火災が相次ぎ、石川県で少なくとも24人が死亡したほか、各地で多数のけが人が出た。気象庁は石川県能登地方に一時、大津波警報を発表、輪島港では1・2メートル以上の津波を観測した。
石川県によると、死亡したのは七尾市の50代男女と20代女性の計3人、輪島市の10代男性、羽咋市の70代男性、志賀町の90代男性。輪島市によると、さらに市立輪島病院などで少なくとも14人の死亡を確認した。珠洲市は3人、穴水町は1人が死亡したと明らかにした。
輪島市の観光名所「輪島朝市」周辺では大規模な火災があり、約200棟が燃えた。同市ではビルも倒壊し、生き埋めが14件発生した。他の自治体でも建物の崩壊が相次ぎ、取り残された人がいるとの情報がある。新潟、富山、福井、岐阜などの各県でも、転倒したり建物が崩れたりしてけが人が出た。
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能登半島で1日に発生した地震で、JR東日本によると、1日は東北新幹線と上越新幹線、北陸新幹線で運休や遅れなどが相次ぎ、約6万3900人に影響が生じたという。2日も上越新幹線の越後湯沢-新潟間、北陸新幹線の長野-金沢間で設備確認に時間を要することから午前中の運転を見合わせるとしている。
JR東によると、1日は午後4時10分ごろに能登半島で最大震度7の地震が発生して、東北と上越、北陸の各新幹線の全線で一時運転を見合わせた。
その後、東北新幹線は1日午後4時41分に全線で運転を再開。北陸新幹線は午後5時半に一部区間(東京-長野間)で運転を再開した。上越新幹線は午後9時1分に東京-越後湯沢間の下りで、午後9時35分には東京-越後湯沢間の上りで運転を再開したという。
この地震で、東北新幹線は上下線計36本に遅延が発生し約2万6700人に影響。上越新幹線は上下線計29本が運休、計10本に遅延が出て、約1万9300人の足が乱れた。北陸新幹線は上下線計28本が運休し、計15本に遅れが生じ、約1万7900人に影響したとしている。
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石川県は2日、同県の能登半島で1日に発生した地震で4人の死亡が確認されたと発表した。
同県では輪島市で大規模な火災が発生したほか、ビルが倒壊。家屋の倒壊も複数の自治体で起きた。新潟、富山、福井の各県などでけが人が出ており、さらに被害が拡大する恐れがある。
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1日に発生し、最大震度7を観測した能登半島地震について、京都大の梅田康弘名誉教授(地震学)は次のように分析した。
「能登半島では、群発的な地震活動が続いている。地下深部のマントルから300度ともいわれる高温の流体が上昇し、岩盤が滑りやすくなって一連の地震を起こしていることは、ほぼ明らかだ。南海トラフ巨大地震の発生が近づくと、内陸部で断層のひずみが蓄積し、弱いエリアで地震活動が活発になるとされている。今回もその一環だろう」
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宮内庁は1日、石川県能登地方で最大震度7を記録した地震を受けて、2日に皇居で予定されていた新年一般参賀を中止すると発表した。現地で相当程度の被害が想定され、消防や警察、自衛隊の活動が見込まれることなどを考慮。天皇、皇后両陛下は被害状況に心を痛め、寒さが厳しい中で、人命救助や消火活動が一刻も早く進むことを願われているといい、こうした両陛下のお気持ちもふまえて判断したとしている。
新年一般参賀は、両陛下が皇族方とともに宮殿のベランダに立ち、国民から祝賀を受けられる恒例行事。昭和天皇が崩御した翌年の平成2年に取りやめとなったほか、新型コロナウイルス禍で令和3、4年は実施を見合わせた。過去には、天皇誕生日の一般参賀が平成8年、ペルーの日本大使公邸人質事件を受けて中止されたことがあるが、自然災害を受けての見合わせは異例。
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