ロシアの侵略を受けるウクライナ空軍は、露軍が29日未明、ウクライナ国内のエネルギー施設を主な標的にした大規模攻撃を実施したと発表した。デニス・シュミハリ首相は東部ドニプロペトロウシク州や西部リビウ州など6州のエネルギー関連施設が被害を受けたことを明らかにした。
空軍の発表によると、露軍はミサイル39発と自爆型無人機60機を発射した。ウクライナ空軍はこのうち、ミサイル26発、無人機58機を撃墜したとしている。
ウクライナ最大の民間エネルギー企業DTEKは火力発電所3か所が攻撃を受け、設備に深刻な被害が出たと発表した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はSNSで西部にある二つの水力発電所が標的だったことを明らかにした。
■米NSC「最大級のエネルギー網への攻撃」
【ワシントン=田島大志】米国家安全保障会議(NSC)の報道官は29日、ウクライナの発電施設を狙った露軍の攻撃について、約2年1か月前の侵略開始以来、最大級のエネルギー網への攻撃だとする声明を発表した。「ウクライナ国民を暗闇に陥れようとしている」と非難した。
読売新聞