福島木工家具店

製作した家具の紹介と日記

お社 製作記録 3

2022-04-25 22:38:32 | 製作記録

お社の材種


 

お社製作のご依頼時に、材種は地杉でとのお話がありました。

屋久島で杉といえば屋久杉が有名です。

 

屋久杉と地杉の違いは?

 

「屋久杉」とは、樹齢1000年以上で標高の高い雲霧林で育った杉。

「地杉」とは、人の手によって植林された杉のことです。

 

屋久島の「地杉」は一般的な杉と比べて、色艶よく油分も多く、強度も高いといわれています。

 

屋久島産地杉で製作した「どこでもスツール」

 

スツール脚の製作風景

スツールの脚には強度と粘りが求められます。

屋久島で育った地杉だからこそ製作できる家具の一つ。

 

今回のお社にも、このような屋久島の地杉を存分に使っています。

特に、土台などの要所には、力強い年輪で、油分の多い赤身を選んでいます。

 

 

お社の材種、地杉以外には・・・


 

冒頭の通り、地杉での製作依頼でしたが、神社仏閣といえば桧づくり。

1000年以上前に建てられた法隆寺も桧。

『日本書紀』にも「ヒノキは宮殿(建築材)に使え」と記されています。

 

今回のお社には、屋久島産の地杉を主に、部分的に同じく屋久島産の桧を使うことにしました。

桧は地杉に比べて加工しやすい(刃物のあたりが良い)のが特徴です。

お社の製作では特殊な加工をする箇所があるので、桧材も含めることにした次第。

 

 

 

桧材の加工


 

とっておきの桧材をテーブルソーで割っているところ。

年輪がとても積んでいます。

 

 

 

木目が美しい!

油も詰まって色も飴色。

ある意味、屋久杉より貴重な材ともいえます。

 

 

 

ブックマッチ(木目が左右対称)に木取りした板材。

これは「お扉」に使う予定。

 

 

作業場は桧の香りに包まれています。

 

 


 

 

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