サイプレス

鬱病になり不安定な毎日。今は宝塚熱が再燃して、これがいい処方箋になっています。

白川 静 文字学入門 漢字物語

2012年11月30日 | 読書
小山 鉄郎著 共同通信社

昔、いつごろだったか定かではないけれど、NHKで象形文字から

漢字になっていく過程と、その意味をやっている5分ほどの番組があった。

そのときも楽しく見ていた。

で、気になったので図書館で本を借りました。

「ほぉ~」とか、「へぇ~」とか思うことが多かったのですが、

その中で私が反応したのは「婦人」の「婦」と言う漢字。

昔、誰だか、そういったことに敏感な方々が、

「婦人の婦には、帚と言う字が使われているので、差別だ!!」

などと言う話になり、結構街の中から、婦人と言う言葉が消えていった。

ゼロにはなっていないが、「女性」と言う言葉に変わって行った。

もちろん、これだけが理由ではなかっただろうけれど、行政関係の言葉からは

極端減っていったような気がする。

で、この「婦」と言う字は、白川先生いわく、

紀元100年ごろ許慎の書いた「説文解字」に

『服従する人、掃除する人』と言う説明があり、この解説がこの字を

使うことを良しとしない人たちの根拠のひとつになったらしい。

けれど、白川先生は、「帚」は、ごみ掃除の「帚」ではなく、

香をつけ、酒を降りかけ、家の祖先を祭る廟を祓い清める行為に

使うもので、その仕事はその家を代表する女性があたっていたものだという。

その仕事が主婦がするもので、女の人が帚をもっているものが、文字になったと言うことらしい。

こんな結論に至る過程はもうひとつ、どんな研究でそうなったのか私には、

もう一つだけど、「婦」って字もなかなかなんだな~と、思ったしだい。




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