サイプレス

鬱病になり不安定な毎日。今は宝塚熱が再燃して、これがいい処方箋になっています。

十二単を着た悪魔

2013年04月27日 | 読書




内田 牧子著  幻冬舎

フリーターの主人公「雷」が、源氏物語の中にスリップ。

『雷』が、この中で自分の人生を追体験してみたり、

他の人の立場で考え方や見方を増やしていったり、

それまでの自分では考えられなかった「頼られること」によって

成長していく物語。

源氏物語の中では、あまり描かれていない『弘徽殿女御』に

仕える『陰陽師』として、源氏物語の中に入っていく。

源氏物語の中では、弘徽殿女御は桐壺帝の正妃でありながら、

愛妾の子である「源氏の君」が自分の息子より優れていたため意地悪な人として、

そして、ほとんど出番がないまま描かれていたけれど、小説ではこの彼女を

軸に話が展開していく。

源氏物語から外れることなくお話は進む。

個人的にお気に入りなのは、弘徽殿女御が男前過ぎて・・・好き。(笑)

著者の男性・女性観が弘徽殿女御を通して発言されているかのようにも感じる一冊。










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