少数派シリーズ/政治情勢 森友・加計学園疑惑14
赤木さん自殺の森友訴訟「認諾」による真相隠しの卑劣な幕引き許すな!妻の悲痛な願いを踏みにじる
妻・赤木雅子さんの抗議文
■民主主義の根幹を否定する重大犯罪の解明を卑劣な禁じ手で終結させてはならない
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/学校法人森友学園への国有地払い下げをめぐり、公文書改ざんを強要され自ら命を絶った財務省近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻・雅子さんが「真実を知りたい」と始めた損害賠償訴訟で、国が態度を一変させて賠償に応じるとし、裁判を終結させました。国が被告の訴訟では極めて異例の対応です。裁判で詳細な事実が明らかになることを避けるための奇策に他なりません。民主主義の根幹を否定する重大犯罪の解明を卑劣なやり方で幕引きさせてはなりません。岸田文雄政権の森友問題の真相隠しを許さず、国会での徹底追及が必要です。国による突然の裁判終結に対し、雅子さんは「悔しくて仕方がない」「お金を払えば済む問題ではない」と怒りに声を震わせました。雅子さんは岸田政権発足直後の10月、改ざん経過の再調査を求める手紙を首相に送っています。手紙を「拝読した」と首相は述べました。そう言いながら、真相封じのためになりふり構わぬ手段に出て、夫が死に追い込まれた経過を知りたいという悲痛な願いを踏みにじりました。雅子さんが12月17日、財務省に足を運んで抗議文を提出したのは当然です。
政府は「いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではない」と主張します。しかし、雅子さんが資料の提出を求めても出し渋り、これまで訴訟を引き延ばしてきたのは国です。俊夫さんが改ざん経過を克明に記した500ページ超の「赤木ファイル」は、雅子さんが要求しても存在すら明らかにせず、裁判所の指示でようやく開示しました。ファイルには財務省の佐川宜寿元理財局長から「国会答弁を踏まえた修正を行うよう指示」があったことなど記載されていました。財務省が2018年にまとめた調査報告書は、佐川元局長が改ざんの「方向性を決定づけた」などと認めたものの、具体的な指示や内容などは明らかにしておらず、ファイルで新事実が判明しました。これらを踏まえて雅子さん側は裁判で真相をさらに明らかにすることを求めていました。17日の参院予算委員会で日本共産党の小池晃書記局長は、今回のようなやり方で被告の国が終結させた国家賠償訴訟は在日米軍関係の情報公開をめぐる事案など過去4件のみで、いずれも詳細が判明するのを避けるためだったと指摘しました。
鉄槌を!
■森友問題は安倍元首相の国政私物化の象徴の一つ・岸田首相は責任をただせ
小池氏は首相に雅子さんに会って謝罪し説明することを求めましたが、首相は応じませんでした。「真摯(しんし)に説明する」(首相)は言葉だけなのか。国が裁判での解明の道を閉ざす姿勢である以上、佐川元局長らを国会に呼び、真相をただすことは不可欠です。「森友」問題は、安倍晋三元首相の国政私物化の象徴の一つです。国有地格安払い下げにからんで妻・昭恵氏らの名前が浮上した際、「私や妻が関係していれば首相も国会議員も辞める」と全面否定した安倍氏の答弁が、公文書改ざんや虚偽答弁という前代未聞の事態の引き金になったとされます。公文書改ざんとともに格安払い下げの経過や政治家らの関与を究明することが求められます。第2次安倍政権以来噴き出した数々の疑惑にフタをする岸田政権の責任をただし、国民に信頼される政治に転換することが重要です。
画像・毎日新聞
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/以前にも投稿者が毎朝聴いているとお伝えした、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」の視聴者の意見を発表する「トークファイル」のコーナー、16日の朝はかなり批判の声が相次ぎました。「国費を使って真相解明を避ける。これが“公助”ですね」「金払ったんだからガタガタいうなということ。二重に腹だたしい」「納得できる国民はいない。こんな税金の使い方は許せない」「安倍元首相の責任を追及すべきだ。来年夏の参院選で自民党を惨敗させるべきだ」「この決裁をした人は誰か、その説明を求めたい」など国会での真相解明に期待する意見が目立ちました。
「認諾」とは国が妻側の請求を全面的に認める手続きをすれば、裁判が終結するもの。つまり、国が賠償請求額の1億700万円を支払う。赤木雅子さんは賠償金が目的ではなく、事実を知りたいための訴訟。安易に認諾させないために賠償請求額を敢えて高額にしたが、国はその金でも決着させる悪質なもの。麻生財務大臣時には逃げまくっていたが、無能な鈴木俊一大臣に代わった途端に強引決着へ。岸田首相、官邸、財務省官僚の卑怯な手口が見える。賠償金といっても当事者が責めを負って支払うのではなく、原資は飽くまでも我々の税金。だから赤木雅子さんも国民も怒る。言い換えれば、安倍元首相への究極の「公助」。国がここまですることは、当時の安倍首相・妻昭恵氏が強く関与したことの裏返し。これで、ますます安倍元首相への追及の必要性が高まった。終わった話ではなく、ぜひ野党は国会で吊るし上げて欲しい。「桜を見る会」も忘れてはならぬ。
次号/15・近畿財務局職員妻・赤木さんの裁判は佐川氏の尋問も行われず、岸田首相は真相明らかにせよ
前号/13・6/23・国は「赤木ファイル」を裁判所に提出決定・自殺した近畿財務局職員が記した内容
赤木さん自殺の森友訴訟「認諾」による真相隠しの卑劣な幕引き許すな!妻の悲痛な願いを踏みにじる
妻・赤木雅子さんの抗議文
■民主主義の根幹を否定する重大犯罪の解明を卑劣な禁じ手で終結させてはならない
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/学校法人森友学園への国有地払い下げをめぐり、公文書改ざんを強要され自ら命を絶った財務省近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻・雅子さんが「真実を知りたい」と始めた損害賠償訴訟で、国が態度を一変させて賠償に応じるとし、裁判を終結させました。国が被告の訴訟では極めて異例の対応です。裁判で詳細な事実が明らかになることを避けるための奇策に他なりません。民主主義の根幹を否定する重大犯罪の解明を卑劣なやり方で幕引きさせてはなりません。岸田文雄政権の森友問題の真相隠しを許さず、国会での徹底追及が必要です。国による突然の裁判終結に対し、雅子さんは「悔しくて仕方がない」「お金を払えば済む問題ではない」と怒りに声を震わせました。雅子さんは岸田政権発足直後の10月、改ざん経過の再調査を求める手紙を首相に送っています。手紙を「拝読した」と首相は述べました。そう言いながら、真相封じのためになりふり構わぬ手段に出て、夫が死に追い込まれた経過を知りたいという悲痛な願いを踏みにじりました。雅子さんが12月17日、財務省に足を運んで抗議文を提出したのは当然です。
政府は「いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではない」と主張します。しかし、雅子さんが資料の提出を求めても出し渋り、これまで訴訟を引き延ばしてきたのは国です。俊夫さんが改ざん経過を克明に記した500ページ超の「赤木ファイル」は、雅子さんが要求しても存在すら明らかにせず、裁判所の指示でようやく開示しました。ファイルには財務省の佐川宜寿元理財局長から「国会答弁を踏まえた修正を行うよう指示」があったことなど記載されていました。財務省が2018年にまとめた調査報告書は、佐川元局長が改ざんの「方向性を決定づけた」などと認めたものの、具体的な指示や内容などは明らかにしておらず、ファイルで新事実が判明しました。これらを踏まえて雅子さん側は裁判で真相をさらに明らかにすることを求めていました。17日の参院予算委員会で日本共産党の小池晃書記局長は、今回のようなやり方で被告の国が終結させた国家賠償訴訟は在日米軍関係の情報公開をめぐる事案など過去4件のみで、いずれも詳細が判明するのを避けるためだったと指摘しました。
鉄槌を!
■森友問題は安倍元首相の国政私物化の象徴の一つ・岸田首相は責任をただせ
小池氏は首相に雅子さんに会って謝罪し説明することを求めましたが、首相は応じませんでした。「真摯(しんし)に説明する」(首相)は言葉だけなのか。国が裁判での解明の道を閉ざす姿勢である以上、佐川元局長らを国会に呼び、真相をただすことは不可欠です。「森友」問題は、安倍晋三元首相の国政私物化の象徴の一つです。国有地格安払い下げにからんで妻・昭恵氏らの名前が浮上した際、「私や妻が関係していれば首相も国会議員も辞める」と全面否定した安倍氏の答弁が、公文書改ざんや虚偽答弁という前代未聞の事態の引き金になったとされます。公文書改ざんとともに格安払い下げの経過や政治家らの関与を究明することが求められます。第2次安倍政権以来噴き出した数々の疑惑にフタをする岸田政権の責任をただし、国民に信頼される政治に転換することが重要です。
画像・毎日新聞
赤木雅子さんの抗議文 「ふざけるなと言いたい 真相隠しは許さない…」
自死した近畿財務局職員赤木俊夫さんの妻、雅子さんが12月17日、財務省に提出した抗議文は以下の通りです。「認諾によって夫はまた国に殺されてしまった」などと厳しく抗議しています。
『私の国に対する損害賠償の裁判は、国が認諾したことで終わりました。
国が認諾したことについて、私は強く抗議します。ふざけるなと言いたいです。こんな形で終わってしまったことが悔しくて仕方ありません。
この裁判は、夫がなぜ死んだのかを知るための裁判でした。でも、国の認諾によってもう知ることができません。そのようなことでは、またきっと夫と同じように自殺に追い込まれる公務員が出てくるでしょう。自分で何があったのか説明したがっていた夫も、とても悔しがっていると思います。
国の認諾は、不意打ちですし、あまりに酷(ひど)いと思います。裁判官も知りませんでした。国は、これ以上裁判が進むと事実が明らかになっていくので、真相を隠すために認諾をしたのでしょう。本当に酷いと思います。
私は夫が国に殺されたと思っています。そして認諾によって夫はまた国に殺されてしまったと思います。夫は遺書で「最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ」と書いています。また認諾によってしっぽを切られたのだと思います。
私も夫も国の認諾は絶対に許しません。国は夫が亡くなったことと認諾したことについて、私に謝罪すべきですし、認諾するようになった経緯や理由を説明すべきです。』
赤木雅子
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/以前にも投稿者が毎朝聴いているとお伝えした、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」の視聴者の意見を発表する「トークファイル」のコーナー、16日の朝はかなり批判の声が相次ぎました。「国費を使って真相解明を避ける。これが“公助”ですね」「金払ったんだからガタガタいうなということ。二重に腹だたしい」「納得できる国民はいない。こんな税金の使い方は許せない」「安倍元首相の責任を追及すべきだ。来年夏の参院選で自民党を惨敗させるべきだ」「この決裁をした人は誰か、その説明を求めたい」など国会での真相解明に期待する意見が目立ちました。
「認諾」とは国が妻側の請求を全面的に認める手続きをすれば、裁判が終結するもの。つまり、国が賠償請求額の1億700万円を支払う。赤木雅子さんは賠償金が目的ではなく、事実を知りたいための訴訟。安易に認諾させないために賠償請求額を敢えて高額にしたが、国はその金でも決着させる悪質なもの。麻生財務大臣時には逃げまくっていたが、無能な鈴木俊一大臣に代わった途端に強引決着へ。岸田首相、官邸、財務省官僚の卑怯な手口が見える。賠償金といっても当事者が責めを負って支払うのではなく、原資は飽くまでも我々の税金。だから赤木雅子さんも国民も怒る。言い換えれば、安倍元首相への究極の「公助」。国がここまですることは、当時の安倍首相・妻昭恵氏が強く関与したことの裏返し。これで、ますます安倍元首相への追及の必要性が高まった。終わった話ではなく、ぜひ野党は国会で吊るし上げて欲しい。「桜を見る会」も忘れてはならぬ。
次号/15・近畿財務局職員妻・赤木さんの裁判は佐川氏の尋問も行われず、岸田首相は真相明らかにせよ
前号/13・6/23・国は「赤木ファイル」を裁判所に提出決定・自殺した近畿財務局職員が記した内容