食品のカラクリシリーズ レトルトカレー/調理品・加工食品
高級ホテルやカレーチェーン店・レトルトカレーも元は同じ中小の加工業者が作る
カレーチェーン店は仕入れたカレーに独自のスパイスを加えるだけ
■カレーチェーン店は下ごしらえ専門業者が煮込んだカレーを買ってくる
「カレー」は高級ホテルであろうとカレーチェーン店であろうと、またレトルト食品のカレーも含めて大元は何と同じカレー加工会社で作られていることを存じですか?そしてベースの食材は、全く同じものを使っているのです。
昨今は合理化・経費削減のために、高級ホテルやカレーチェーン店でさえ、最初の下ごしらえは自分の所ではやりません。牛丼店のカレーなど、なおさらでしょう。手っ取り早く、食材の入手から煮込みまでを行う下ごしらえ専門のカレー加工会社に、丸ごと委託しているのです。カレー専門店・カレーチェーン店の看板を掲げながらも、その実、作るのは全く他人任せが常識です。
資本関係がない中小の加工業者が、カレーの煮込みまで7~8割方を作ります。その途中段階のカレーを高級ホテルやカレーチェーン店などが、一斗缶(約18リットル)やドラム缶状の容器に入った“カレー液”を仕入れます。そこに店独自の具材やスパイスを、加えるだけなのです。煮込みなど一貫した調合具合がカレーの命といえども、これでは何やら空虚さを感じます。悲しいかな、それがカレー業界の実態です。
■高級性や専門店を自負する限り自分の所で一からカレー作りを
カレーチェーン店のメニューパンフを見ると、じっくり煮込んだ・旨さがぎっしりの文字が強調されています。他人(他の会社)でもじっくり煮込んでいるので、嘘はなくても事実を知ると販売者の傲慢さを感じます。カレー店を始め多くの食品会社や農業・水産業でも、生産者(製造者)と消費者の距離が遠くなっています。その分だけ、偽装や尤(もっと)もそうな見せ掛け、いい加減な商品の温床になっています。
投稿者が申し上げたかったのは、せめて高級ホテルやカレーチェーン店は高級性や専門店を自負する以上、自社で食材の仕込みから仕上げまでを一貫して作るべきと考えます。実態は食に真心がないというか、売れればよいだけの経営と思えます。カレー業界に限ったことではないですけれども…今日からは、レトルトカレーでも高級ホテルのカレーと思って食べましょう(苦)。でも食べたい時の“ここ一番?”のカレーは、何と言っても家庭で作るカレーです。
家庭のカレーは何でもないのにレトルトカレーを食べるとゲップが出るのか?