少数派シリーズ/政治情勢
野党攻撃を繰り返す「Dappi」のウソ情報・誹謗中傷、自民党と繋がっている可能性が大
■フェイクニュースを量産するDappiは個人アカウントを装うが自民党が主な販売先だった
投稿はしんぶん赤旗を活用+後段にニュースサイト・LITERAの記事を加え、次号の2回に分けてご紹介します/ウソ情報で野党やメディアを攻撃する投稿をしていた、ツイッターの匿名アカウント「Dappi」。フォロワー数17万超と大きな発信力を持つ。自民党や維新を持ち上げる一方、政権を批判する野党やメディアに対しては事実と異なる情報を投稿し拡散させてきました。その運営にかかわっていたのは、個人でなく自民党と取引のある企業だったことが大問題になっています。企業の存在が浮上したきっかけは、立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉両参院議員による発信者情報の開示請求でした。「Dappi」は2020年10月25日、森友事件で公文書改ざんを強要され自殺に追い込まれた財務省近畿財務局職員についてのコラムを要約。「近財職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺」などと投稿しました。自殺した近財職員に、説明を求めたことも面会した事実もない両議員。投稿で名誉を傷つけられたとして損害賠償請求訴訟に向け、東京地裁に発信者情報の開示請求を申し立てました。それが認められ、アカウントに関与していたのが企業だと判明。両議員は今年10月、訴訟を起こしました。
■Dappi運営会社はとりわけ安倍元首相やその周辺を強く応援したその背景は?
ここからはLITERAの記事のほうが分かりやすいので切り替えます/Twitterで野党やマスコミ叩きをしている、有名ネトウヨ匿名アカウント「Dappi」の発信元が自民党と取引がある広告・ウェブ制作会社だったことが判明した問題で、ついに核心に迫る大スクープが飛び出した。「しんぶん赤旗 日曜版」10月24日号が、「この企業の社長が、自民党本部の事務方トップ・事務総長の親戚を名乗り、自民党本部や国会などに出入りしていた」と報じているからだ。この「自民党本部の事務方トップ・事務総長」というのは、自民党の金庫番として裏仕事をすべて仕切り、“陰の幹事長”の異名もある元宿仁(もとじゅく・ひとし)なる人物。実は、本サイトでも問題の「システム収納センター」について報じた際、同社が自民党のダミー法人であり、岸田文雄首相や甘利明幹事長が過去に同社の代表取締役を務めていただけではなく、「元宿仁事務総長が深く関わっているとの情報もある」と報じた。元宿氏がもしDappiの仕掛け人だったとしたら、たしかにうなずける部分は多い。自民党を擁護し野党をフェイクで攻撃してきたDappiだが、とりわけ安倍元首相やその周辺を強く応援する色合いが強かった。
そして、元宿氏はというと、党の事務総長という立場ではあるものの、安倍元首相と極めて近く、とくに第二次安倍政権以降は党内でも“安倍さんと一体”と言われるくらい、安倍元首相のために働き、その裏の部分を担ってきた人物だからだ。まず、簡単に元宿氏の経歴を振り返ろう。元宿氏は1968年に自民党職員となり、その後は経理畑を歩いてきた人物。89年には毎日新聞が財界と自民党の金の流れについて特集した際、当時、経理局副部長だった元宿氏について「政局が緊迫したり選挙となると、現金の詰まった紙袋を持って四階の幹事長室に入るのが、しばしば目撃された」と言及しているが、このころから元宿氏は「自民党の金庫番」として暗躍。さらに、元宿氏は自民党の企業・団体献金の受け入れ窓口である「国民政治協会」を取り仕切っていたことから、「政治献金の裏を知り尽くしている男」「陰の幹事長」とまで呼ばれてきた。その後、疑惑に関与して退職した元宿氏を安倍首相がわざわざ呼び戻したことからも、いかに信頼を寄せていたかがよくわかる。実際、元宿氏は安倍首相の主導した不正問題でも名前が取りざたされている。それが、2019年参院選で起こった河井夫妻による選挙買収事件だ。
■Dappi社長は自民党・元宿事務総長の親戚を名乗る・自民党と癒着か?
ここからはしんぶん赤旗記事に戻る(一部、LITERAの内容と重複)/Dappiの運営に関わった企業の得意先がなぜ「自由民主党」なのか。自民党関係者が驚きの証言をしました。「その社長とは会ったことがある。『元宿さんの親戚』と紹介され、本人もそう名乗り名刺交換もした。自民党本部や都連を闊歩(かっぽ)していた」。「元宿さん(76)」とは同党の事務局長を務め、その後、新設された事務総長に就任しました。日曜版編集部は複数の関係者の証言や登記簿などから、社長が元宿氏の親族である事実を確認しました。元宿氏の父方の親族(群馬県在住)の不動産登記簿によると、社長は17年5月、同地に建物を新築し、所有者となっています。社長はその際、住宅ローンを組みました。抵当権者は、独立行政法人住宅金融支援機構。その取扱店が、りそな銀行衆議院支店でした。
編集部の取材に、同支店は説明します。「当支店は議員会館に勤めている方の福利厚生施設となっている。そのため一般の方は入れず、国会通行証を持ち、お勤めの方のみ利用や口座開設が可能だ」。民間人の社長がどうして衆議院支店を利用できたのか―。元宿氏の関与はなかったのか―。同社の大口の収入源となっていたのが自民党です。政治資金収支報告書によると同社は、「自由民主党東京都支部連合会」から毎年ホームページ関係費や「自民党政経塾」の費用として支出を受けています。第2次安倍政権下の13年以降だけでも、都連からの支出は計約725万円に上ります。<次号に続く・6(土)の予定・変更もあり>
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/「Dappi」の化けの皮がはがれるにつれて、自由民主党との深い関係とフェイクニュースを量産、拡散する手法が明らかになった。怪しい動きをする人間は官邸だけでなく、当然、自民党内にも存在する。今回の総選挙でも、野党への汚い選挙工作が行われたと思われる。国民のほとんどが知り得ない中で、投票行動などあらぬ方向へ誘導されていた恐れがある。大手新聞各紙・主要メディアは、今まで総裁選・総選挙中だったため表立った動きを見せていないが、密かに独自調査を進めていると言う。投稿者が知る限り報道されたのは、10/16(土)TBS「報道特集」ぐらい。国会が再開されれば、野党は厳しく追及するであろう。場合によっては次号で説明予定の、日刊ゲンダイが言う森友・加計・桜を見る会に続き「大疑獄事件」に発展する可能性がある。ぜひ明らかにしてもらいたい。
次号/野党攻撃を強めるDappi社と安倍氏の意のままに動く自民党事務総長・元宿氏の仕掛け
野党攻撃を繰り返す「Dappi」のウソ情報・誹謗中傷、自民党と繋がっている可能性が大
■フェイクニュースを量産するDappiは個人アカウントを装うが自民党が主な販売先だった
投稿はしんぶん赤旗を活用+後段にニュースサイト・LITERAの記事を加え、次号の2回に分けてご紹介します/ウソ情報で野党やメディアを攻撃する投稿をしていた、ツイッターの匿名アカウント「Dappi」。フォロワー数17万超と大きな発信力を持つ。自民党や維新を持ち上げる一方、政権を批判する野党やメディアに対しては事実と異なる情報を投稿し拡散させてきました。その運営にかかわっていたのは、個人でなく自民党と取引のある企業だったことが大問題になっています。企業の存在が浮上したきっかけは、立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉両参院議員による発信者情報の開示請求でした。「Dappi」は2020年10月25日、森友事件で公文書改ざんを強要され自殺に追い込まれた財務省近畿財務局職員についてのコラムを要約。「近財職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺」などと投稿しました。自殺した近財職員に、説明を求めたことも面会した事実もない両議員。投稿で名誉を傷つけられたとして損害賠償請求訴訟に向け、東京地裁に発信者情報の開示請求を申し立てました。それが認められ、アカウントに関与していたのが企業だと判明。両議員は今年10月、訴訟を起こしました。
■Dappi運営会社はとりわけ安倍元首相やその周辺を強く応援したその背景は?
ここからはLITERAの記事のほうが分かりやすいので切り替えます/Twitterで野党やマスコミ叩きをしている、有名ネトウヨ匿名アカウント「Dappi」の発信元が自民党と取引がある広告・ウェブ制作会社だったことが判明した問題で、ついに核心に迫る大スクープが飛び出した。「しんぶん赤旗 日曜版」10月24日号が、「この企業の社長が、自民党本部の事務方トップ・事務総長の親戚を名乗り、自民党本部や国会などに出入りしていた」と報じているからだ。この「自民党本部の事務方トップ・事務総長」というのは、自民党の金庫番として裏仕事をすべて仕切り、“陰の幹事長”の異名もある元宿仁(もとじゅく・ひとし)なる人物。実は、本サイトでも問題の「システム収納センター」について報じた際、同社が自民党のダミー法人であり、岸田文雄首相や甘利明幹事長が過去に同社の代表取締役を務めていただけではなく、「元宿仁事務総長が深く関わっているとの情報もある」と報じた。元宿氏がもしDappiの仕掛け人だったとしたら、たしかにうなずける部分は多い。自民党を擁護し野党をフェイクで攻撃してきたDappiだが、とりわけ安倍元首相やその周辺を強く応援する色合いが強かった。
そして、元宿氏はというと、党の事務総長という立場ではあるものの、安倍元首相と極めて近く、とくに第二次安倍政権以降は党内でも“安倍さんと一体”と言われるくらい、安倍元首相のために働き、その裏の部分を担ってきた人物だからだ。まず、簡単に元宿氏の経歴を振り返ろう。元宿氏は1968年に自民党職員となり、その後は経理畑を歩いてきた人物。89年には毎日新聞が財界と自民党の金の流れについて特集した際、当時、経理局副部長だった元宿氏について「政局が緊迫したり選挙となると、現金の詰まった紙袋を持って四階の幹事長室に入るのが、しばしば目撃された」と言及しているが、このころから元宿氏は「自民党の金庫番」として暗躍。さらに、元宿氏は自民党の企業・団体献金の受け入れ窓口である「国民政治協会」を取り仕切っていたことから、「政治献金の裏を知り尽くしている男」「陰の幹事長」とまで呼ばれてきた。その後、疑惑に関与して退職した元宿氏を安倍首相がわざわざ呼び戻したことからも、いかに信頼を寄せていたかがよくわかる。実際、元宿氏は安倍首相の主導した不正問題でも名前が取りざたされている。それが、2019年参院選で起こった河井夫妻による選挙買収事件だ。
■Dappi社長は自民党・元宿事務総長の親戚を名乗る・自民党と癒着か?
ここからはしんぶん赤旗記事に戻る(一部、LITERAの内容と重複)/Dappiの運営に関わった企業の得意先がなぜ「自由民主党」なのか。自民党関係者が驚きの証言をしました。「その社長とは会ったことがある。『元宿さんの親戚』と紹介され、本人もそう名乗り名刺交換もした。自民党本部や都連を闊歩(かっぽ)していた」。「元宿さん(76)」とは同党の事務局長を務め、その後、新設された事務総長に就任しました。日曜版編集部は複数の関係者の証言や登記簿などから、社長が元宿氏の親族である事実を確認しました。元宿氏の父方の親族(群馬県在住)の不動産登記簿によると、社長は17年5月、同地に建物を新築し、所有者となっています。社長はその際、住宅ローンを組みました。抵当権者は、独立行政法人住宅金融支援機構。その取扱店が、りそな銀行衆議院支店でした。
編集部の取材に、同支店は説明します。「当支店は議員会館に勤めている方の福利厚生施設となっている。そのため一般の方は入れず、国会通行証を持ち、お勤めの方のみ利用や口座開設が可能だ」。民間人の社長がどうして衆議院支店を利用できたのか―。元宿氏の関与はなかったのか―。同社の大口の収入源となっていたのが自民党です。政治資金収支報告書によると同社は、「自由民主党東京都支部連合会」から毎年ホームページ関係費や「自民党政経塾」の費用として支出を受けています。第2次安倍政権下の13年以降だけでも、都連からの支出は計約725万円に上ります。<次号に続く・6(土)の予定・変更もあり>
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/「Dappi」の化けの皮がはがれるにつれて、自由民主党との深い関係とフェイクニュースを量産、拡散する手法が明らかになった。怪しい動きをする人間は官邸だけでなく、当然、自民党内にも存在する。今回の総選挙でも、野党への汚い選挙工作が行われたと思われる。国民のほとんどが知り得ない中で、投票行動などあらぬ方向へ誘導されていた恐れがある。大手新聞各紙・主要メディアは、今まで総裁選・総選挙中だったため表立った動きを見せていないが、密かに独自調査を進めていると言う。投稿者が知る限り報道されたのは、10/16(土)TBS「報道特集」ぐらい。国会が再開されれば、野党は厳しく追及するであろう。場合によっては次号で説明予定の、日刊ゲンダイが言う森友・加計・桜を見る会に続き「大疑獄事件」に発展する可能性がある。ぜひ明らかにしてもらいたい。
次号/野党攻撃を強めるDappi社と安倍氏の意のままに動く自民党事務総長・元宿氏の仕掛け