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新国立競技場は五輪後どんな競技目的にするのかの方向もなしに建て始めた/東京五輪の危うさR4-9

2021年04月22日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.47
ROUND4 新国立競技場 (白紙撤回後の変更デザイン)編 9
新国立競技場は五輪後どんな競技目的にするのかの方向もなしに建て始めた

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ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年2月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

新国立競技場、最後の検証です。新国立競技場デザインコンペは、決定した隈研吾氏のA案には大成建設+梓設計、B案は竹中工務店・清水建設・大林組+日本設計の構成でした。本来は設計と施工は別々に分離させるのが正規でも、工期が短いことを理由に、最初から両者をタッグ(一括)させた入札です。そのため優秀な建築デザイン者であっても、施工会社と組まなければ応募できない、建設会社ありきのインチキな入札だったのです。言わば、「談合」に近い決め方でした。遠藤五輪担当大臣は1,500億円を切る総工費に絶賛したが、感覚がずれています。騙されては、いけません。2グループの大手建設会社のみの入札から競争原理が働かず、政府の要求水準に従っただけの、辻褄合わせの入札に過ぎません。

新国立競技場は、開会式と主に陸上競技に使われます。しかし将来、どんな使い方をするかを全く決めないまま、建設に入ってしまいました。世界のすう勢は、陸上競技は陸上専用競技場、サッカー・ラグビーなどは球技専用球場と別々のスタイルの競技場で行っています。陸上競技場でサッカー・ラグビーを行うと、トラックの影響で選手やプレーを間近で見られず不評なのです。そのくせ陸上競技を主体にと言いながら、肝心な練習用サブトラックがありません(オリンピック時は数億円掛けて仮設する)。常設サブトラックがないため既に旧国立の頃から、そして今後も世界陸上や日本陸上選手権などの大きな大会は新国立競技場では開けないのです。何を考えているのか、極めて矛盾しています。

芝1つを取っても、陸上競技はハンマー投げ・槍投げの着地点を明確にするため、天然芝が義務付けられています。一方、サッカーなどは芝生のコンディションで勝敗が決する・選手の怪我防止・天然芝の養生が大変な観点から、天然芝と樹脂の人工芝を混合した「ハイブリッド芝」が多くなっています(1本1本・人工のやや長い芝に天然芝を巻き付かせたもの)。競技場の形状や芝などの問題から使いにくく、東京オリンピック後に大改造しなくてはならなくなるでしょう。無駄の連鎖です。本来なら、最初から陸上競技専用にするのか(サブトラックの常設)、サッカーやラグビーの専用球場にするかを決めておくべきだったのです。2012年から3年間の右往左往のツケが、将来、回ってきます。

元はと言えば、失敗した2016年大会を東京に招致の際、東京湾岸エリアに都の予算で「メイン競技場」を建てる計画でした。それを踏襲しておけば、一連のこんな“新国立ドタバタ劇”は起こらなかったのです。例の森組識委会長が圧力を掛け、変更させたのでしょう!?なお東京オリンピック後は、新国立競技場は民間に移管するそうです。それによる新国立のネーミングライツ(企業の冠を付ける)を、進めるでしょう。味の素スタジアムの向こうを張って、ライバル調味料メーカーによって「ミツカンポンズスタジアム」になったらどうしよう?(笑) 将来、陸上競技あるいはサッカーやラグビーの球技専用に改修するかはともかく、スポーツの聖地なので、現在の正式名に近く・凛々しい「(企業名)+霞ヶ丘競技場」を残して欲しいですね。

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