
回転寿司の真相シリーズ78皿目
第1部/恐ろしい?回転寿司編
ROUND5 レーンから下げた売れ残り握りのシャリまで使い回す
旧型寿司ロボットを使う回転寿司店の握りはシャリの切断面をネタで隠している

回転寿司店の古いシャリの使い回しテクニック第3段階(危険度フェーズ3)は、余ったシャリや旧型の寿司ロボットで作った握りが売れ残れば、集中して軍艦巻き・巻き物・稲荷のシャリとして使い切る~です。それに先立ち、寿司ロボットとシャリの関係をご説明します。

大手回転寿司チェーン店は資金力にものを言わせ、常に最新のシステムを導入しています。問題は、中小店で今もなお旧型の寿司ロボットが使われていることです。ロボットといっても、まずは板前の手でシャリを20数cm程度の長い棒状にします。旧型機は棒状のシャリを、金太郎飴のようにオートカッターで10個(貫)ぐらいに切り分けます。その際に米粒がスパッと切断されてしまうので、握ったように見えない不自然さが出てしまいます。そのため握りとして出す際は、両側の切断面がネタで隠れる面(握り上部)と皿と接する位置(握り底部)になるように握り、そして皿に置きます。

するとレーンでは握りを横から見るので、お客様からはカッターの切断面ではないところだけが現われ、普通の握りと同じように見えます。中小店に行った際は、そっと握りをひっくり返して底を見てみると分かります。このことが、軍艦巻きなどに集中して古いシャリが使われる原因になり、次号で説明します。
図表/回転寿司の真相

シャリカッターの説明/真っ先に、作図の稚拙さをお詫びします。長いシャリ棒の一部を、斜め上から見た図です。シャリ棒は、小判の形をした太巻き(シャリのみ)のようなものと理解して下さい。それを寿司ロボットのカッターで切断(実際には、シャリ棒は横に置かれる)すると、握り1貫と同じ形をしたものが1度に10貫程度できあがります。なお最新の寿司(握り)ロボットは、2枚の櫛(くし)状のパーツが両側からシャリを軽く挟んで分けるので、切断面は発生しません。

酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが
多くの店で横行しているのも事実です。