回転寿司の真相シリーズ202皿目 第2部/マグロの赤身・ネギトロ編
ROUND12 質の悪いマグロは植物油や着色料でトロに見せ掛ける
灼(や)けマグロとは針に掛かり大暴れしたもので身肉が白くなり着色する
マグロ身肉の誤魔化し3つめに、白い身肉のマグロがあることをお伝えします。マグロによっては延縄漁(はえなわりょう=前号参照)←クリック! などで、針に掛かると長時間大暴れして体温が上昇、また広い海上から巻き上げるまでに、どうしても時間が掛かります。白い身肉と言っても、正確には灰褐色になってしまうことです。これを、“灼(や)けマグロ”と呼びます。俗説では、捕まったマグロが自棄(ヤケ)を起こして、“灼けマグロ”になると言います(笑)。水っぽく、味も酸っぱくなるそうです。このような白く質の悪いマグロは商品価値がないので、セリには掛けられません。これも、ごく低額で特殊な水産加工業者が引き取ります。
再び、「特殊な水産加工業者」とはどういうものかについて説明します。既にROUND2/死魚・病気魚・奇形魚も堂々とネタに編、ROUND8/暗躍する水産業者・水産加工業者編で登場した、気味悪い死魚・病気魚・奇形魚を専門に扱う業者のことです。養殖過程では、大量にこれらの魚が発生します。死魚とは、養殖中に死んで養殖池の底に沈んだ魚・浮いた魚です。廃棄すべきですが、これらを養殖業者から引き取り、切り身・刺身に冷凍加工して、一部の回転寿司店・激安居酒屋・廉価飲食店に納品します。マグロも質の悪いものを専門に引き取り、着色や油脂などを塗し、前述の店に納めることを生業にしている業者を指します。
しかし一部の回転寿司店の経営者や板前が、独自にインチキ加工する場合もあります。店で売れ残ったネタを日持ちさせるために、粉状の「鮮度保持剤」を使用します。添加物業者が、多くの回転寿司店・魚料理店へ持込み・販売するので、今や蔓延中だそうです。有害性はないと言っていますが、それは疑問です。あるいは忘れて長期に冷凍保存されたままだったマグロ、売れずにレーンから戻されパサパサになったマグロは、捨てずに店で植物油[サラダ油]に浸け、再びレーンに戻されます。残念なことに、今や多くの店では水産加工業者の利用は当たり前になり、不衛生に日持ちさせるノウハウ・技術を店独自に編み出しているのです。
ROUND2/死魚・病気魚・奇形魚も堂々とネタに
ROUND8/暗躍する水産業者・水産加工業者
酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが
多くの店で横行しているのも事実です。