最終章第3話における無限軌道杯第2試合、対プラウダ高校チーム戦における黒森峰女学園チームの陣形は定石のパンツァーカイルでした。以前は隊長西住まほのティーガーⅠが居た楔先端の位置に、マウスが居ました。これを含めて9輌、テレビシリーズの陣容からティーガーⅠおよびラングを除いた顔触れでした。
このシーンから、ティーガーⅠがあくまでも西住まほの搭乗車であることが分かります。最初はティーガーⅠは隊長の搭乗車なのかと思っていましたが、新隊長逸見エリカはティーガーⅡにとどまったままでした。
御覧のようにマウスを先頭にして重装甲を誇るヤークトティーガーとエレファントが続き、次いで新隊長逸見エリカのティーガーⅡとヤークトパンターが続きます。フラッグ車はヤークトパンターが務めていて、おそらくはティーガーⅡまでの4輌を「盾」とみなしての正攻法による正面対峙の作戦が企図されていたようです。
試合後のモニター両端の陣容表から、チームの総数が10輌、他にもう1輌のⅢ号戦車J型が居たようですが、アニメには現れずじまいでした。テレビシリーズと同じく、単独での偵察任務に就いていたのでしょうか。逸見エリカが新たに展開した攻撃作戦は、この偵察車からの情報をもとにして立てられた可能性もありますが、アニメではそれを思わせる場面は描かれませんでした。
この定石のパンツァーカイルは、新体制の黒森峰女学園チームが採り得る最強の陣形なのだろうと思われますが、プラウダ高校チームは射撃精度の向上によってマウスやエレファントの弱点をピンポイントで突き、この最強の楔をあっさりと破砕してしまいました。
その瞬間、もうこれで黒森峰女学園チームのパンツァーカイルは通用しなくなった、と悟りました。従来までの黒森峰女学園の戦い方が一気に古びて過去の物に追いやられる劇的な場面を見たわけです。
その後の逸見エリカ直率の新たな攻撃作戦が高速を活かしての横撃となり、相手のフラッグ車のみに狙いを定めての機動戦となって、勝利に終わりましたから、たぶん、上図の黒森峰女学園チームのパンツァーカイルは第4話以降は見られないだろうと予想します。
なので、第3試合の対聖グロリアーナ女学院戦においては新たな陣形を見せてくれるだろうと期待しています。覚醒した逸見エリカの次の一手はいかに、と今からワクワクしながら第4話を気長に待っている次第です。