そもそもアロマテラピーが心身に働きかけるって どういうことでしょう?
芳香植物の持つ 薬理成分は どうやって心身に伝わるのでしょうか?
アロマテラピーの主役である精油が 心身に働きかける経路には
大きくわけると二つあります。
ひとつは香りを嗅ぐことで伝わる嗅覚刺激、
もうひとつは皮膚や粘膜を通して血流に乗り体内に入る経路です。
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精油の嗅覚刺激
芳香浴などで 空気中に広がった精油の芳香成分は鼻で感知され、
嗅覚刺激として脳の大脳辺縁系に到達します。
ここで重要なのは、嗅覚をつかさどる部位が、脳の中でも本能的な部分である
旧皮質に存在することです。
脳は嗅覚刺激を受け取ると無意識のうちに 視床下部に影響を与えます。
視床下部は ホルモンの分泌など身体機能の調整を行う中枢なので
匂いは本能的に全身の器官の反応を引き起こすきっかけとなり、
心身のバランスを促すと考えられます。
ちなみに ヒトは 一般的に約4000万個の嗅細胞を持っていて
数千種類の香りを嗅ぎ分ける能力があるそうです。
臭いに敏感な犬
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の嗅細胞は なんと10億個
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すごすぎますね。
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皮膚や粘膜を通して精油が血流に乗る経路
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芳香成分が血流にいたるまでには 実は様々なルートがありますが
吸収された成分は、最終的にはほとんどが肝臓や腎臓で代謝され、
尿とともに排泄されます。
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ボディトリートメントなどによって、皮膚から真皮の毛細血管に至るルート。
精油をトリートメントに使用する場合は キャリアオイルなどで
適正な濃度に薄める必要があります。原液塗布は厳禁です
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呼吸により、鼻から喉・気管支・肺にとどく間に粘膜に吸着し、粘膜下の血管に入るルート。
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呼吸により肺胞でのガス交換時に酸素とともに血流に乗るルート。
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経口で口から小腸に至る消化管から吸収されるルート。
他の吸収ルートに比べ、消化管での吸収は強い刺激や身体への大きな負担を伴います。海外では医師の指導の下で経口摂取をするケースもあるそうですが、
精油は口にしないでください。