「整骨院（＝接骨院）って 骨を治すとこでしょ？ 骨折とか？」
「整骨院ってどういうことやるの？」
このところ 聞かれることが多くなりました。
「整（接）骨院」には いろんな身体のトラブルを抱えた方がいらしゃいます。
腰痛・ひざ痛・肩こり・筋肉疲労・疲れからくる倦怠感・運動機能回復を目指す方etc.
年齢層も 当院でいうと 中学生から９０歳を超えたご高齢の方まで幅広い年代の方です。
『骨』という文字が入っているので 誤解される方も多いようですが
「骨を治すところ」というわけではありません（詳しくは後述）
施術内容としては 当院では電気治療や超音波治療、手技によるマッサージ、運動療法を
やっていますが、他にいろいろな療法を取り入れているところもありますし
各院によってさまざまです。
で、おそらく一般の方が一番気になる 費用は？ となると
症状によっては 健康保険の適応が可能となり負担が軽くなる場合と
適応外で 自由施術となる場合があり それは ご来院される方の症状だったり
目的により異なります。
では どういったケースが保険適応になるのか？
保険対応となる施術例として 法律で許可されているのは
「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「挫傷」 です。
「骨折」「脱臼（骨がはずれる）」については 整骨院でできるのは
とりあえずは「応急処置」です。
整骨院に骨折や脱臼の疑いがある患者さんがいらしたら 固定などの応急処置をして
整形外科さんを受診して レントゲンなどで確認して頂きます。
※脱臼は場合によっては整復（はずれた骨を正しい位置に入れなおす）することもあります。
「骨折している」というはっきりした『診断』は医師じゃないとできないのです。
医師による『診断・同意』があってはじめて その後の回復に向けた施術を
整骨院で行うことが可能になります。
整形外科で固定して痛み止めの薬をもらい経過を定期的に見てもらう という治療法を選ばれるか
整骨院などで 電気治療や場合によっては患部以外の関節を動かしたりして
関節が固まってしまうことを防いだり筋力低下を防いだりという施術を選ばれるかは
患者さんの自由です。
つい先日、肋骨にひびが入っている疑いのある患者さんが救急で来られたため
夜間救急外来の受入れをされている整形外科へ行ってもらったことがありました。
当院で肋骨を一本一本さわって あきらかにその中の２本に触れたときに
激痛が走ったので 骨の異常を疑ったのです。
患部が肋骨なのでたとえば肺など内臓を圧迫していたり…という可能性もないとはいえないので
翌日が日曜日だったこともあり すぐに夜間救急の病院での診断をオススメしたわけです。
が、夜間だったからですかね・・・アルバイト先生だったんですかね・・・
レントゲンは撮ってもらったけれど 対応をしてくださったお医者様に
「私は専門外だからよくわからない。詳しく知りたかったら月曜にまた来てください」
と言われたそう・・・
骨のヒビくらいならレントゲンの撮り方ひとつで わからないこともよくあるとは聞きますが・・・
なんと・・・触診もされなかったそうです。
おぉーーーいっ！ 整形外科の夜間救急で「専門外だから」って！
名前は出しませんが・・・がっくりです というか ショックですよね。
なんだかね・・・口あんぐり です。
大きい病院なのに。
そういえば ワタシも昔、どうも肋骨にひび入ってそうだと思って
「ひび入ってるかどうか確かめたいのでレントゲン撮ってください」と病院に行き
結果「んー。わからんね」と言われ 与えられたコルセット（もちろん請求された）
大量の湿布薬を持って帰らされたことがありました。
二度と行きませんでしたけどね。
ま、そんなお医者さんもいるのが現実なので 病院選びは大事ですね（って無駄話です）
話がずれましたが
その他 保険対応となる施術は
・「打撲」→転倒やものに強くぶつかったなどの外部からの力によって 傷はないけど筋肉などに損傷をうけた とか。
・「捻挫」→不自然な形にひねったりすることで靭帯や腱、軟骨などが傷ついてしまった状態。よくあるのは スポーツ時の転倒とか ですね。
・「挫傷」・・・いわいる肉離れとか 筋違えた とか。
わかりやすく言うならば
何かしら「原因」があって発生した症状についてが 保険対応の施術となります。
なので 筋肉疲労 であったり 単なる肩こり であったり 疲れてだるいからなどのリラクゼーション目的だったりする施術については 保険適応外となり 自費施術（全額自己負担）となるのです。
実は今朝も 「慢性の肩コリなんだけど 保険使えるって聞いたから予約したい」という初めての方からのお電話を頂きました。
基本的に「慢性的な肩こり」では 保険対応の施術はできません。
でも『肩こり』や『腰痛』といっても たとえば 「もともと肩はいつもこってるんだけど 昨日 上の方にある棚から荷物をおろしたときから
痛みがひどくなっちゃって・・・」なんて場合には 単なる肩こりでなく 首や肩関節の捻挫や僧帽筋の挫傷などの可能性が潜んでいることがあります。
今回のお電話の方にも「保険対応で」と強く望まれているようだったので 少しそのあたりのことをお伺いさせていただいたところ 「思い当たる原因はなく、単なる慢性の肩コリです」とのお答え。もちろんお電話だけでは判断がつかないので「詳しくはご来院のときにお伺いする内容や身体の状態からの判断となりますが、場合によっては保険対応とならないこともあります」と正直にお伝えしたところ「保険が使えない可能性があるんだったら 他を探します」と・・・。
結局 この方とはご縁がありませんでした。
このあたり・・・お電話でのやりとりだけでは とても説明が難しいのですけどね・・・
「単なる肩こりです」と言われているのを「保険で対応できます」というわけにはいかないのです。
法律的にも良心的にも黒のモノを無理やり白にするわけにはいきません。
「単なる肩こりねー、はい いいですよ！保険でやりましょう」って・・・
いう整骨院さんも 探せばある・・・のかなぁ？（法律違反ですけど）
ほとんどの整骨院さんは 同様の対応になると思います（のはずです）
まぁ、以前に 首の寝違えで行った整骨院で 肩こりが原因ですとぐいぐいもまれて 翌日の揉み返しで痛くなかった肩に激痛が起こって大変な思いをしたこともありますし 病院も整骨院も それぞれ十色ってことですね。
患者さんからすると「どこにいったらいいのかわからない」という気持ちになるのも当然だと思います。
各院の特徴なんかも本当はわかりやすく表の看板に書いたり、チラシで案内できたりすればいいのだけれど
法律でいろいろ規制されているので それができないのが 整骨院側にとっても他の院との差別化がとれにくいし、また患者さん側にとっても選ぶ基準がわからずにつらいとこですね。（何にも書いてないから わかりにくい とよく言われます）
ただ いまのところ ＨＰやブログでの案内はオッケーとされているので ホームページなどを持っている整骨院などは どういう施術をされているのか？ 院内の雰囲気は？ 院長はどんな人？ なんてことをチェックしてみて選択の参考にするのもいいかもしれません。
まっ。当院については ご不明なときは ご遠慮なくお電話ででも ご来院されてでも
お尋ねください。
ご来院されてお話をさせて頂いて「やっぱりやめます」でもオッケーです。
長くなったので 今日はこのへんで～
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