Q2:司会:自動車も私有からMaaS (Mobility as a Service)による共有の時代になり、パンを焼くトースターにもネット接続が入る時代に企業文化を変革していくにはどうしたらいいか?
A2.1: マイクロソフト CEOのサティア・ナデラ氏:ナデラ氏は「現代では自動運転車、AI、クラウドなどの新しい機能がどんどん生まれてきている。そうした新しい機能は優れた文化を持つ企業から生まれてきている。マイクロソフトはどうかと問われれば、強みもあるが弱みもある。マイクロソフトの場合は創業者の影響が小さくなく、ビル・ゲイツの文化というものも残っている。もちろんそうした伝統も大事だが、それを生かしつつ、外部からの優れたインスピレーションを見つけて、新しいアイデアを取り込んでいく文化を創り出すことが大事」と述べた。
A2.2:独ダイムラーAGの会長ディーター・ツェッチェ氏: ツェッチェ氏は「シリコンバレーと話していると『すごくイイネ』『頑張って』と言われることが多い。そうした時に私はいつも、いや一緒に頑張ろうと言っている。そうした異なる文化を1つにして、競合との競争に打ち勝ちたいのだ。大事なことはお客さまに買っていただけるクルマを作り出すことだ。2020年以降は完全にゲームチェンジになる可能性があるので、それに備えて開発プロセスを加速している」と、2020年以降に起こるであろう自動車産業の転換期に備え、自動運転やEV化などを推進していると述べた。
Q3:続いて司会:がナデラ氏に「2009年には、マイクロソフトはWindows 7とOfficeをDVDの形で販売していた。だが、今やOfficeはサブスクリプションモデル(注3.1.1)になっており、その移行は成功を収めている。それができたのはなぜか?」と質問。
(注3.1.1)2017年11月頃、“ラーメン業界でもサブスクリプションモデル導入”というニュースが流れ、ちょっとびっくりしました。関東でガッツリ系ラーメンを展開する「野郎ラーメン」が始めた、月額8600円で毎日ラーメンが食べられるというサービス。決済や店員さんとのやり取りは、すべて「野郎ラーメンアプリ」で完結。だいたい10日くらい食べると元が取れるような設計になっているようで、毎日でも食べたいコアなファンにはとてもうれしいサービスのようです。サブスクリプションモデル(サブスクと略されこともあります)とは、モノを買い取るのではなく、モノやサービスの“使用権”を一定期間借りる(契約する)というビジネスモデルで、最近では、“定額制サービス”を指すことが多いようです。ただ、サブスクリプションの原型としては、雑誌の年間購読がよく例に出されることがありますね。我々が実務で扱っている「健康食品や化粧品など単品通販の定期コースや総合通販の頒布会」なども、これに含まれると考えてもよさそうです。
A3.1: マイクロソフト CEOのサティア・ナデラ氏:ナデラ氏は「テクノロジーの移行そのものは難しくない。本当に難しいのはビジネスモデルを変えていくことだ。どの会社にも成功体験がある。売り上げが多少下がってきても、続けることができてしまう。ましてやそれが高い利益を生んでいるとしたら、変わらないでいいと思ってしまうものだ。しかし、そうしている間にマーケット環境が大きく変わってしまうことがある。昔はOfficeはPCにだけ提供していたが、今はサブスクリプションモデルになり、スマートフォンなどのモバイルでも利用されている。そうした利益がもたらす『これでいいや』という考え方を捨て去ることが重要だ」と、成功体験を捨てて、ビジネスモデルを積極的に変えていくことが重要だと述べた。
A3.2: 独ダイムラーAGの会長ディーター・ツェッチェ氏: ツェッチェ氏は「同感だ。ビジネスモデルを変えるのは本当に大変なことだ。今後自動車の個人への販売数は減っていくかもしれないが、MaaS(注3.2.1)のような新しい市場が立ち上がってくるはずだ。ビジネスモデルを絶対視してそうした変革を恐れてはいけない、大事なことは前に進むことだ」と述べ、今後自動車メーカーが直面するであろう、自動車の私有からライドシェアやサブスクリプションなどの所有モデルへの変革を恐れてはならず、それに対応していかなければならいと述べた。
(注3.2.1)MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、日本語にすると「サービスとしての移動」となります。個々人の移動を最適化するために様々な移動手段を活用し、利用者の利便性を高めるものです。バス、電車、レンタカー、タクシー、レンタサイクル、飛行機などあらゆる交通手段がニーズに合わせてパッケージ化され、定額で提供される、というサービスになっています。これにより、人は車を所有することから解放され、より多くの自由な時間を過ごせ、駐車場として使っていたスペースを別の用途に活用でき、環境汚染を減らし、不要な出張を減らし、通勤の質を向上させ、車の故障などのトラブルに悩まされることもなく、結果としてより自由な人生を楽しむことができる、というコンセプトです。https://data.wingarc.com/what-is-maas-11716
2018/9/26,JR東日本と東急電鉄は、2019 年から伊豆エリアを対象に、観光型 MaaS の実証実験を行います。https://www.jreast.co.jp/press/2018/20180924.pdf#search='MaaS+%E6%9D%B1%E6%80%A5%E9%9B%BB%E9%89%84'
2018/10/31,東京急行電鉄株式会社が、郊外住宅地の維持・発展を目的に、さまざまなモビリティサービスを組み合わせた、日本初となる「郊外型MaaS(利用者の目的や嗜好に応じて、最適な移動手段を提示するサービス)実証実験」(以下、本実験)を実施します。本実験は、東京都市大学と共に、未来シェアはSAVSの技術を使用した、オンデマンドバスの乗車予約システムとして技術協力を行ないます。本実験は、「働き方改革」によるワークスタイルの変化、高齢化に伴うライフスタイルの変化や、シェアリングエコノミーの浸透など、郊外住宅地を取り巻く社会変化に対応した社会基盤の整備を目指す取り組みです。ハイグレード通勤バス、オンデマンドバス、パーソナルモビリティ、カーシェアの4つのモビリティを組み合わせ、いつでも安心して移動できるモビリティサービスの構築を目指すもので、「次世代郊外まちづくり」のモデル地区である、田園都市線「たまプラーザ駅北側地区」を中心に実施します。本実験を通じて、いつまでも安心して暮らし続けられる「サステナブルな街づくり」を目指します。http://www.miraishare.co.jp/toukyumirai/
A2.1: マイクロソフト CEOのサティア・ナデラ氏:ナデラ氏は「現代では自動運転車、AI、クラウドなどの新しい機能がどんどん生まれてきている。そうした新しい機能は優れた文化を持つ企業から生まれてきている。マイクロソフトはどうかと問われれば、強みもあるが弱みもある。マイクロソフトの場合は創業者の影響が小さくなく、ビル・ゲイツの文化というものも残っている。もちろんそうした伝統も大事だが、それを生かしつつ、外部からの優れたインスピレーションを見つけて、新しいアイデアを取り込んでいく文化を創り出すことが大事」と述べた。
A2.2:独ダイムラーAGの会長ディーター・ツェッチェ氏: ツェッチェ氏は「シリコンバレーと話していると『すごくイイネ』『頑張って』と言われることが多い。そうした時に私はいつも、いや一緒に頑張ろうと言っている。そうした異なる文化を1つにして、競合との競争に打ち勝ちたいのだ。大事なことはお客さまに買っていただけるクルマを作り出すことだ。2020年以降は完全にゲームチェンジになる可能性があるので、それに備えて開発プロセスを加速している」と、2020年以降に起こるであろう自動車産業の転換期に備え、自動運転やEV化などを推進していると述べた。
Q3:続いて司会:がナデラ氏に「2009年には、マイクロソフトはWindows 7とOfficeをDVDの形で販売していた。だが、今やOfficeはサブスクリプションモデル(注3.1.1)になっており、その移行は成功を収めている。それができたのはなぜか?」と質問。
(注3.1.1)2017年11月頃、“ラーメン業界でもサブスクリプションモデル導入”というニュースが流れ、ちょっとびっくりしました。関東でガッツリ系ラーメンを展開する「野郎ラーメン」が始めた、月額8600円で毎日ラーメンが食べられるというサービス。決済や店員さんとのやり取りは、すべて「野郎ラーメンアプリ」で完結。だいたい10日くらい食べると元が取れるような設計になっているようで、毎日でも食べたいコアなファンにはとてもうれしいサービスのようです。サブスクリプションモデル(サブスクと略されこともあります)とは、モノを買い取るのではなく、モノやサービスの“使用権”を一定期間借りる(契約する)というビジネスモデルで、最近では、“定額制サービス”を指すことが多いようです。ただ、サブスクリプションの原型としては、雑誌の年間購読がよく例に出されることがありますね。我々が実務で扱っている「健康食品や化粧品など単品通販の定期コースや総合通販の頒布会」なども、これに含まれると考えてもよさそうです。
A3.1: マイクロソフト CEOのサティア・ナデラ氏:ナデラ氏は「テクノロジーの移行そのものは難しくない。本当に難しいのはビジネスモデルを変えていくことだ。どの会社にも成功体験がある。売り上げが多少下がってきても、続けることができてしまう。ましてやそれが高い利益を生んでいるとしたら、変わらないでいいと思ってしまうものだ。しかし、そうしている間にマーケット環境が大きく変わってしまうことがある。昔はOfficeはPCにだけ提供していたが、今はサブスクリプションモデルになり、スマートフォンなどのモバイルでも利用されている。そうした利益がもたらす『これでいいや』という考え方を捨て去ることが重要だ」と、成功体験を捨てて、ビジネスモデルを積極的に変えていくことが重要だと述べた。
A3.2: 独ダイムラーAGの会長ディーター・ツェッチェ氏: ツェッチェ氏は「同感だ。ビジネスモデルを変えるのは本当に大変なことだ。今後自動車の個人への販売数は減っていくかもしれないが、MaaS(注3.2.1)のような新しい市場が立ち上がってくるはずだ。ビジネスモデルを絶対視してそうした変革を恐れてはいけない、大事なことは前に進むことだ」と述べ、今後自動車メーカーが直面するであろう、自動車の私有からライドシェアやサブスクリプションなどの所有モデルへの変革を恐れてはならず、それに対応していかなければならいと述べた。
(注3.2.1)MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、日本語にすると「サービスとしての移動」となります。個々人の移動を最適化するために様々な移動手段を活用し、利用者の利便性を高めるものです。バス、電車、レンタカー、タクシー、レンタサイクル、飛行機などあらゆる交通手段がニーズに合わせてパッケージ化され、定額で提供される、というサービスになっています。これにより、人は車を所有することから解放され、より多くの自由な時間を過ごせ、駐車場として使っていたスペースを別の用途に活用でき、環境汚染を減らし、不要な出張を減らし、通勤の質を向上させ、車の故障などのトラブルに悩まされることもなく、結果としてより自由な人生を楽しむことができる、というコンセプトです。https://data.wingarc.com/what-is-maas-11716
2018/9/26,JR東日本と東急電鉄は、2019 年から伊豆エリアを対象に、観光型 MaaS の実証実験を行います。https://www.jreast.co.jp/press/2018/20180924.pdf#search='MaaS+%E6%9D%B1%E6%80%A5%E9%9B%BB%E9%89%84'
2018/10/31,東京急行電鉄株式会社が、郊外住宅地の維持・発展を目的に、さまざまなモビリティサービスを組み合わせた、日本初となる「郊外型MaaS(利用者の目的や嗜好に応じて、最適な移動手段を提示するサービス)実証実験」(以下、本実験)を実施します。本実験は、東京都市大学と共に、未来シェアはSAVSの技術を使用した、オンデマンドバスの乗車予約システムとして技術協力を行ないます。本実験は、「働き方改革」によるワークスタイルの変化、高齢化に伴うライフスタイルの変化や、シェアリングエコノミーの浸透など、郊外住宅地を取り巻く社会変化に対応した社会基盤の整備を目指す取り組みです。ハイグレード通勤バス、オンデマンドバス、パーソナルモビリティ、カーシェアの4つのモビリティを組み合わせ、いつでも安心して移動できるモビリティサービスの構築を目指すもので、「次世代郊外まちづくり」のモデル地区である、田園都市線「たまプラーザ駅北側地区」を中心に実施します。本実験を通じて、いつまでも安心して暮らし続けられる「サステナブルな街づくり」を目指します。http://www.miraishare.co.jp/toukyumirai/