2018/11/28,= 中島聡, ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。=
○解決策2.2:屋内ユースケース:これまで、テレビやDVDプレーヤーなどを作っていた会社であれば、その延長上の、(映像などの)エンターテイメントを提供する会社、にならなければなりませんが、その場合は、NetflixやHulu、もしくは既存の放送局やケーブルテレビがライバルであることを、強く意識する必要があります。私が、もし家電メーカーの経営陣の立場にあるとしたら、テレビやDVDプレーヤーなどのハードウェアの小売から利益を上げることはきっぱりとあきらめ、映像のストリーミングサービスも含めた、メディア・エンターテイメント・ビジネスで収益を上げ、テレビ、スピーカー、プロジェクター、VRゴーグル、タブレットなどは、そのサービスに最適化されたハードウェア・アクセサリという位置付けで良いのです。その意味では、単にハードウェアだけを売っているのではなく、ゲームやオンラインサービスも提供しているソニー・エンターテインメントはとても良い立ち位置にいます。久夛良木さんは本気で考えていたと思いますが、今一度、プレステ(もしくはプレステをApple TVぐらいの大きさにしたプレステライト)をメディアハブとして、ゲームだけでなく、ドラマ、ニュース、スポーツ、コンサートなどを(放送局に代わって)提供するビジネスを本気で立ち上げるのも悪くないと思います。Amazon、Netflix、Appleとの厳しい戦いにはなると思いますが、ゲーム、映像、音楽ビジネスを持つソニーがやらずに、誰が出来るのか、と思います。
○解決策2.3:屋外ユースケース:スマートフォンも、いまのビジネスモデルでは続けるべきではありませんが、こんな形のエンターテインメントサービスを家の外に持ち出すためのデバイスとしてであれば販売しても悪くないと思います。ただし、「なぜiPhone/Android向けのモバイルアプリでは不十分なのか」という問いに答えてからにした方が良いでしょう。
○解決策2.4:少子高齢化人口減社会人口適正配置安全安心ユースケース:Amazon AlexaやGoogle Homeがやろうとしているスマートホームは、日本のメーカーには向いているように思えます。特に、一人暮らしの老人向けの、見守り・癒し・家族とのコミュニケーション・緊急通報装置あたりは、丁寧に作れば、(AmazonやGoogleのアプローチと違って)本当に役に立つサービスになると思います。特に日本の場合、マンションを通じてカメラ付きインターホン、ウォシュレット、自動お湯張り機が一気に普及したことを考えれば、パナソニックあたりには大きなチャンスがあるように思えます。ちなみに、この分野での本当のライバルは、セコムだと私は常々思っています。パナソニックがなぜ一般家庭向けのセキュリティ・サービス・ビジネスを本気で始めないのか、私には全く理解できません。
解決策2.5:ビジネスモデルに関しては、これからは売りきりではなく、サブスクリプション・ビジネスでなければダメだと思います。月々1000円~1万円とかを支払うと、ロボットタクシーに乗り放題になる、様々なメディア・コンテンツにアクセス可能になる、というビジネスです。ハードウェアは、より良いサービスを提供するための道具でしかなく、収益はサブスクリプション・ビジネスから上げるべき時代になりつつあります。(注2)
(注2) 2017年11月頃、“ラーメン業界でもサブスクリプションモデル導入”というニュースが流れ、ちょっとびっくりしました。関東でガッツリ系ラーメンを展開する「野郎ラーメン」が始めた、月額8600円で毎日ラーメンが食べられるというサービス。決済や店員さんとのやり取りは、すべて「野郎ラーメンアプリ」で完結。だいたい10日くらい食べると元が取れるような設計になっているようで、毎日でも食べたいコアなファンにはとてもうれしいサービスのようです。サブスクリプションモデル(サブスクと略されこともあります)とは、モノを買い取るのではなく、モノやサービスの“使用権”を一定期間借りる(契約する)というビジネスモデルで、最近では、“定額制サービス”を指すことが多いようです。ただ、サブスクリプションの原型としては、雑誌の年間購読がよく例に出されることがありますね。我々が実務で扱っている「健康食品や化粧品など単品通販の定期コースや総合通販の頒布会」なども、これに含まれると考えてもよさそうです。
その意味で、AppleとTeslaは、旧型のビジネスモデルであり(Appleはようやくサービスビジネスが伸び始めたところ、Teslaは全く手をつけていません)、長期的に見て、本当の意味のライバルはAmazonである可能性が高いことを、今のうちから意識しておく必要があります。しかし、GoogleやFacebookのように、広告で儲けようという方向性だけは避けたほうが良いと思います。広告を主たる収益源と見る限り、本当の意味で、顧客に最高のサービスを提供することは不可能です。顧客のプライバシーを重視する姿勢に関しては、Appleを見習うべきです。
https://www.mag2.com/p/news/377885/3
○解決策2.2:屋内ユースケース:これまで、テレビやDVDプレーヤーなどを作っていた会社であれば、その延長上の、(映像などの)エンターテイメントを提供する会社、にならなければなりませんが、その場合は、NetflixやHulu、もしくは既存の放送局やケーブルテレビがライバルであることを、強く意識する必要があります。私が、もし家電メーカーの経営陣の立場にあるとしたら、テレビやDVDプレーヤーなどのハードウェアの小売から利益を上げることはきっぱりとあきらめ、映像のストリーミングサービスも含めた、メディア・エンターテイメント・ビジネスで収益を上げ、テレビ、スピーカー、プロジェクター、VRゴーグル、タブレットなどは、そのサービスに最適化されたハードウェア・アクセサリという位置付けで良いのです。その意味では、単にハードウェアだけを売っているのではなく、ゲームやオンラインサービスも提供しているソニー・エンターテインメントはとても良い立ち位置にいます。久夛良木さんは本気で考えていたと思いますが、今一度、プレステ(もしくはプレステをApple TVぐらいの大きさにしたプレステライト)をメディアハブとして、ゲームだけでなく、ドラマ、ニュース、スポーツ、コンサートなどを(放送局に代わって)提供するビジネスを本気で立ち上げるのも悪くないと思います。Amazon、Netflix、Appleとの厳しい戦いにはなると思いますが、ゲーム、映像、音楽ビジネスを持つソニーがやらずに、誰が出来るのか、と思います。
○解決策2.3:屋外ユースケース:スマートフォンも、いまのビジネスモデルでは続けるべきではありませんが、こんな形のエンターテインメントサービスを家の外に持ち出すためのデバイスとしてであれば販売しても悪くないと思います。ただし、「なぜiPhone/Android向けのモバイルアプリでは不十分なのか」という問いに答えてからにした方が良いでしょう。
○解決策2.4:少子高齢化人口減社会人口適正配置安全安心ユースケース:Amazon AlexaやGoogle Homeがやろうとしているスマートホームは、日本のメーカーには向いているように思えます。特に、一人暮らしの老人向けの、見守り・癒し・家族とのコミュニケーション・緊急通報装置あたりは、丁寧に作れば、(AmazonやGoogleのアプローチと違って)本当に役に立つサービスになると思います。特に日本の場合、マンションを通じてカメラ付きインターホン、ウォシュレット、自動お湯張り機が一気に普及したことを考えれば、パナソニックあたりには大きなチャンスがあるように思えます。ちなみに、この分野での本当のライバルは、セコムだと私は常々思っています。パナソニックがなぜ一般家庭向けのセキュリティ・サービス・ビジネスを本気で始めないのか、私には全く理解できません。
解決策2.5:ビジネスモデルに関しては、これからは売りきりではなく、サブスクリプション・ビジネスでなければダメだと思います。月々1000円~1万円とかを支払うと、ロボットタクシーに乗り放題になる、様々なメディア・コンテンツにアクセス可能になる、というビジネスです。ハードウェアは、より良いサービスを提供するための道具でしかなく、収益はサブスクリプション・ビジネスから上げるべき時代になりつつあります。(注2)
(注2) 2017年11月頃、“ラーメン業界でもサブスクリプションモデル導入”というニュースが流れ、ちょっとびっくりしました。関東でガッツリ系ラーメンを展開する「野郎ラーメン」が始めた、月額8600円で毎日ラーメンが食べられるというサービス。決済や店員さんとのやり取りは、すべて「野郎ラーメンアプリ」で完結。だいたい10日くらい食べると元が取れるような設計になっているようで、毎日でも食べたいコアなファンにはとてもうれしいサービスのようです。サブスクリプションモデル(サブスクと略されこともあります)とは、モノを買い取るのではなく、モノやサービスの“使用権”を一定期間借りる(契約する)というビジネスモデルで、最近では、“定額制サービス”を指すことが多いようです。ただ、サブスクリプションの原型としては、雑誌の年間購読がよく例に出されることがありますね。我々が実務で扱っている「健康食品や化粧品など単品通販の定期コースや総合通販の頒布会」なども、これに含まれると考えてもよさそうです。
その意味で、AppleとTeslaは、旧型のビジネスモデルであり(Appleはようやくサービスビジネスが伸び始めたところ、Teslaは全く手をつけていません)、長期的に見て、本当の意味のライバルはAmazonである可能性が高いことを、今のうちから意識しておく必要があります。しかし、GoogleやFacebookのように、広告で儲けようという方向性だけは避けたほうが良いと思います。広告を主たる収益源と見る限り、本当の意味で、顧客に最高のサービスを提供することは不可能です。顧客のプライバシーを重視する姿勢に関しては、Appleを見習うべきです。
https://www.mag2.com/p/news/377885/3