2019/3/24=京都大学霊長類研究所教授・正高信男=アフリカ豚コレラの脅威が迫っている。愛知県や岐阜県などで問題となっている豚コレラとは別物で、有効なワクチンはまだ開発されていない。ケニア発祥とされ、2018年後半に中国全土に蔓延(まんえん)した。これほど中国からの旅行者が多いと、
●豚肉製品の持ち込みを厳しく取り締まらない限り食い止めるのは不可能だろう。いつ日本にやってきてもおかしくない状況だ。 いま東海地方に上陸したならば、同地方の養豚業は壊滅するに違いない。それでなくとも豚コレラの感染に苦慮しているからだ。こちらのワクチンはあるものの国は豚への投与をしぶっている。養豚業者の要求を抑えきれずに重い腰をあげ、野生イノシシのみを対象に投与を決めたが全くの愚策だと思う。 産経の主張(2月26日付)は、ドイツがイノシシへの餌ワクチン投与で豚コレラを撲滅したと指摘した。(注1)。日本でのワクチン散布は「手探りの状態で実施することになる」としているが、日独のイノシシの生息環境の違いを、どれほど認識して書いているかは不明である。平伏な丘陵地が主たる生息地であるドイツと違い、わが国には急峻(きゅうしゅん)な渓谷が多い。広い山間地にワクチン入りの餌が効力を発揮できるよう、どうやってまくというのか。有効性など宝くじを当てるのとたいして変わらないのではないか。 今回の施策は、国際獣疫事務局が認める豚コレラ清浄国を返上しなくて済むよう、豚へのワクチン投与はしたくない。されど対処を求める現場の要求にも抗しきれない-という板挟みから逃れるための役人的な発想であろう効果の見通せない税金の浪費に対し、多くの放送,新聞,雑誌マスメディアからの報道と批判が聞こえてこないことは問題だ。
●感染がパンデミック(世界的流行)になり日本全土に拡大する可能性がある。https://www.sankei.com/column/news/190324/clm1903240004-n1.html
(注1)2016/11/4,
●イノシシはドイツ各地に生息しており、ジビエとして一般的な食材。特に子イノシシは最高の味として人気がある。生まれたばかりの頃は身体に縞があり、1歳未満の子イノシシは「Frischling」と呼ばれる。子イノシシは寒さや病気に弱く、生後1週間ほどで死に至るケースも。肉の部位は豚と同じ。イノシシは雑食性で、植物や動物、草、ハーブ、球根、根、果実、種子、昆虫、ねずみなどを食べる。優れた嗅覚を持つ動物としても知られ、トリュフを探すときも活躍する。天敵は、オオカミやクマ、オオヤマネコ。狩猟シーズンは6月16日から1月30日まで。イノシシは脂がさらっとしており、肉には独特な旨みがある。イノシシ肉は煮れば煮るほど柔らかくなるが、強火で煮てしまうと固くなるので、弱火でじっくり煮込む。よく香辛料を効かせたマリネ液に数日間漬けておくと良い。ビールに1日漬け込む方法もおすすめ。食中毒予防のため、必ず中心部まで火が通るよう、よく加熱しよう。http://www.newsdigest.de/newsde/features/8164-gibier/
●豚肉製品の持ち込みを厳しく取り締まらない限り食い止めるのは不可能だろう。いつ日本にやってきてもおかしくない状況だ。 いま東海地方に上陸したならば、同地方の養豚業は壊滅するに違いない。それでなくとも豚コレラの感染に苦慮しているからだ。こちらのワクチンはあるものの国は豚への投与をしぶっている。養豚業者の要求を抑えきれずに重い腰をあげ、野生イノシシのみを対象に投与を決めたが全くの愚策だと思う。 産経の主張(2月26日付)は、ドイツがイノシシへの餌ワクチン投与で豚コレラを撲滅したと指摘した。(注1)。日本でのワクチン散布は「手探りの状態で実施することになる」としているが、日独のイノシシの生息環境の違いを、どれほど認識して書いているかは不明である。平伏な丘陵地が主たる生息地であるドイツと違い、わが国には急峻(きゅうしゅん)な渓谷が多い。広い山間地にワクチン入りの餌が効力を発揮できるよう、どうやってまくというのか。有効性など宝くじを当てるのとたいして変わらないのではないか。 今回の施策は、国際獣疫事務局が認める豚コレラ清浄国を返上しなくて済むよう、豚へのワクチン投与はしたくない。されど対処を求める現場の要求にも抗しきれない-という板挟みから逃れるための役人的な発想であろう効果の見通せない税金の浪費に対し、多くの放送,新聞,雑誌マスメディアからの報道と批判が聞こえてこないことは問題だ。
●感染がパンデミック(世界的流行)になり日本全土に拡大する可能性がある。https://www.sankei.com/column/news/190324/clm1903240004-n1.html
(注1)2016/11/4,
●イノシシはドイツ各地に生息しており、ジビエとして一般的な食材。特に子イノシシは最高の味として人気がある。生まれたばかりの頃は身体に縞があり、1歳未満の子イノシシは「Frischling」と呼ばれる。子イノシシは寒さや病気に弱く、生後1週間ほどで死に至るケースも。肉の部位は豚と同じ。イノシシは雑食性で、植物や動物、草、ハーブ、球根、根、果実、種子、昆虫、ねずみなどを食べる。優れた嗅覚を持つ動物としても知られ、トリュフを探すときも活躍する。天敵は、オオカミやクマ、オオヤマネコ。狩猟シーズンは6月16日から1月30日まで。イノシシは脂がさらっとしており、肉には独特な旨みがある。イノシシ肉は煮れば煮るほど柔らかくなるが、強火で煮てしまうと固くなるので、弱火でじっくり煮込む。よく香辛料を効かせたマリネ液に数日間漬けておくと良い。ビールに1日漬け込む方法もおすすめ。食中毒予防のため、必ず中心部まで火が通るよう、よく加熱しよう。http://www.newsdigest.de/newsde/features/8164-gibier/