2018/11/29、共助、・市場の変化、・不得意な分野を、時間をかけて自社で育てるという選択肢ではなく、相互補完で対応、=理央 周(りおうめぐる),マーケティング アイズ株式会社 代表取締役/ 関西学院大学 経営戦略研究科 准教授=,ドン・キホーテにしてみると、2007年に長崎屋を買収して以来、2度目の大型買収になる。以前、このメルマガでも書いた通り、タワー陳列、極端な安値での提供などなど、日本の国内の小売業において、かなり独自な路線で伸びてきたドン・キホーテが、
Q1:経営不振に陥っているとはいえ、老舗に近いユニーを買収するのは何故なのだろうか?
A1:まず、ドン・キホーテ側が欲しいユニーの「よさ」に関しては、
A1.1:立地条件、社員の習熟度など、企業としてののれんや資産が魅力であった点もあるだろう。
A1.2さらに、スーパーマーケットとしてのユニーは、生鮮食品を扱っている。先号にも書いたが、小売業にとって重要なのは「来店頻度」だ。雑貨を中心に扱うドン・キホーテにとって、顧客が週に何度も買いに来る生鮮食品を扱えることで、さらなる売り上げを見込みたい、という点もあるだろう。
A1.3一方で、生鮮食品は仕入先との関係性構築の経験もなく、さらに陳列や売りの現場での経験もないため、自社でゼロから立ち上げることは難しい。ドン・キホーテにとっての魅力の1つはそこにあるだろう。
市場を見てみると、圧倒的な売上と店舗数を誇るイオンと、セブン&アイホールディングスの存在がある。さらに、GMS(注1)の業態を取っているユニーは苦戦の連続だ。
(注1)【GMS】[general merchandise store]
(注1.1) 米国で、日用品を幅広く取り扱う、田舎町の雑貨店。また、大衆品や実用品を幅広く扱う大規模な総合小売店をいう。
(注1.2) 日本で、総合スーパーのこと。日本語では「総合スーパー」と訳され、日常生活で必要な物を総合的に扱う、大衆向けの大規模な小売業態である。アメリカで発達した業態のひとつで、最も資本効率の高い経営システムを構築するため、経営的にはチェーンオペレーションを用い、販売される商品面では、ユーザーニーズに対応した優れた商品開発力を備える。食料品や日用品に限らず、衣料、家電、家具など、多種多様の総合的な商品構成が特徴。多くの場合、多数ある店舗への効率的な商品供給のため、自社の物流システムを擁している。最近ではその業務内容は、百貨店との差別化も難しいほど多様化してきている。https://kotobank.jp/word/GMS-3879
私の自宅の近くにも、アピタがあるが、やはり混んでいるのは生鮮食品売り場と、フードコートだけといった印象が強い。3階建ての2、3階においては各テナントも、ほとんど「ガラン」としている印象が強い。
GMSの不振は、ユニー・ファミリーマートのみではなく、イオンやヨーカドーなども同様だ。それも、大規模出店法の施行以来、数が増えてきたGMSもそれぞれ画一化も進み、どこのGMSも同じようなターゲット層を狙うことで、独自性がかなり薄れてきている。イオンは、どこのイオンにいっても、テナントも、売っている商品もかわい映えがしない、そしてそれはGMS同士でも同じことなのだ。
A1.3:その点、ドン・キホーテはかなり独自性が強い販売手法で、独自性の強い商品ラインアップをそろえている。
また、イオンやセブン&アイホールディングスが持ち合わせていない、ディスカウントストア、という業態が加わったことも、グループとしては大きい。実際に、イオンやセブン&アイはこの業態を持ち合わせておらず、来店する消費者側から見ると、「同じ食品を買いに行くなら、今日はドンキのあるアピタへ」という選ばれ方になるのだ。
A1.4:もちろん、上記に加えて、顧客データの統合による相乗効果が見込まれる。コンビニのファミマからドンキへ、またその逆という相互送客も見込まれるし、ポイント制なども合算できることになれば、よりグループとしての相互効果が見込まれるであろう。では、
<提言例1>:私たちはこの2企業から、何を学ぶべきだろうか?それは変化への対応に尽きる。ビジネスは、弱肉強食ではなく、適者生存だ。氷河期に対応できなかった恐竜が死滅したように、市場と時代の変化に対応できない企業は、退場を命じられる。
変化に対応することが得意なドン・キホーテは、これまで買収のみでなく、メガドンキの出店や、インバウンドの取り込み、アメリカのマルカイ(http://www.marukai.co.jp/outline.htm)の子会社化など、次々と斬新な手を打ってきた。
一方で、変化を好まない、と言われていたユニーも、今回はかなり大きな決断をした。企業の規模が大きくなると、組織も複雑化し、意思決定のスピードが落ちることも多い。その中で、ユニーとファミマを統合、またサークルKを買収したユニー側にとって、かなり短いスパンでの今回のドン・キホーテへのユニー売却と、ドン・キホーテの株取得は、スピードある、また大きな決断だった。
<提言例2>:市場の変化に対応し、先取りをしないと、価格競争に陥り、苦境に追い込まれる。斬新で、スピードある決断が求められるのが、昨今の特徴だ。
どちらも、自社に足りない、ある意味での不得意な分野を、時間をかけて自社で育てるという選択肢ではなく、相互補完で対応した、というのも、ここのところの企業合併や提携の特徴だ。https://www.mag2.com/p/news/378015/3
https://www.mag2.com/p/news/378015
2016/7/8,MEGAドン.キホーテ 無料送迎バス
7月11日(月)より店舗を受け継いだMEGAドン.キホーテ大森山王店さんが、マジカード・マジカドンペンカード会員の方を対象に、無料循環バスを復活させてくれることになりました. http://makita-hosp.seesaa.net/article/439792013.html
Q1:経営不振に陥っているとはいえ、老舗に近いユニーを買収するのは何故なのだろうか?
A1:まず、ドン・キホーテ側が欲しいユニーの「よさ」に関しては、
A1.1:立地条件、社員の習熟度など、企業としてののれんや資産が魅力であった点もあるだろう。
A1.2さらに、スーパーマーケットとしてのユニーは、生鮮食品を扱っている。先号にも書いたが、小売業にとって重要なのは「来店頻度」だ。雑貨を中心に扱うドン・キホーテにとって、顧客が週に何度も買いに来る生鮮食品を扱えることで、さらなる売り上げを見込みたい、という点もあるだろう。
A1.3一方で、生鮮食品は仕入先との関係性構築の経験もなく、さらに陳列や売りの現場での経験もないため、自社でゼロから立ち上げることは難しい。ドン・キホーテにとっての魅力の1つはそこにあるだろう。
市場を見てみると、圧倒的な売上と店舗数を誇るイオンと、セブン&アイホールディングスの存在がある。さらに、GMS(注1)の業態を取っているユニーは苦戦の連続だ。
(注1)【GMS】[general merchandise store]
(注1.1) 米国で、日用品を幅広く取り扱う、田舎町の雑貨店。また、大衆品や実用品を幅広く扱う大規模な総合小売店をいう。
(注1.2) 日本で、総合スーパーのこと。日本語では「総合スーパー」と訳され、日常生活で必要な物を総合的に扱う、大衆向けの大規模な小売業態である。アメリカで発達した業態のひとつで、最も資本効率の高い経営システムを構築するため、経営的にはチェーンオペレーションを用い、販売される商品面では、ユーザーニーズに対応した優れた商品開発力を備える。食料品や日用品に限らず、衣料、家電、家具など、多種多様の総合的な商品構成が特徴。多くの場合、多数ある店舗への効率的な商品供給のため、自社の物流システムを擁している。最近ではその業務内容は、百貨店との差別化も難しいほど多様化してきている。https://kotobank.jp/word/GMS-3879
私の自宅の近くにも、アピタがあるが、やはり混んでいるのは生鮮食品売り場と、フードコートだけといった印象が強い。3階建ての2、3階においては各テナントも、ほとんど「ガラン」としている印象が強い。
GMSの不振は、ユニー・ファミリーマートのみではなく、イオンやヨーカドーなども同様だ。それも、大規模出店法の施行以来、数が増えてきたGMSもそれぞれ画一化も進み、どこのGMSも同じようなターゲット層を狙うことで、独自性がかなり薄れてきている。イオンは、どこのイオンにいっても、テナントも、売っている商品もかわい映えがしない、そしてそれはGMS同士でも同じことなのだ。
A1.3:その点、ドン・キホーテはかなり独自性が強い販売手法で、独自性の強い商品ラインアップをそろえている。
また、イオンやセブン&アイホールディングスが持ち合わせていない、ディスカウントストア、という業態が加わったことも、グループとしては大きい。実際に、イオンやセブン&アイはこの業態を持ち合わせておらず、来店する消費者側から見ると、「同じ食品を買いに行くなら、今日はドンキのあるアピタへ」という選ばれ方になるのだ。
A1.4:もちろん、上記に加えて、顧客データの統合による相乗効果が見込まれる。コンビニのファミマからドンキへ、またその逆という相互送客も見込まれるし、ポイント制なども合算できることになれば、よりグループとしての相互効果が見込まれるであろう。では、
<提言例1>:私たちはこの2企業から、何を学ぶべきだろうか?それは変化への対応に尽きる。ビジネスは、弱肉強食ではなく、適者生存だ。氷河期に対応できなかった恐竜が死滅したように、市場と時代の変化に対応できない企業は、退場を命じられる。
変化に対応することが得意なドン・キホーテは、これまで買収のみでなく、メガドンキの出店や、インバウンドの取り込み、アメリカのマルカイ(http://www.marukai.co.jp/outline.htm)の子会社化など、次々と斬新な手を打ってきた。
一方で、変化を好まない、と言われていたユニーも、今回はかなり大きな決断をした。企業の規模が大きくなると、組織も複雑化し、意思決定のスピードが落ちることも多い。その中で、ユニーとファミマを統合、またサークルKを買収したユニー側にとって、かなり短いスパンでの今回のドン・キホーテへのユニー売却と、ドン・キホーテの株取得は、スピードある、また大きな決断だった。
<提言例2>:市場の変化に対応し、先取りをしないと、価格競争に陥り、苦境に追い込まれる。斬新で、スピードある決断が求められるのが、昨今の特徴だ。
どちらも、自社に足りない、ある意味での不得意な分野を、時間をかけて自社で育てるという選択肢ではなく、相互補完で対応した、というのも、ここのところの企業合併や提携の特徴だ。https://www.mag2.com/p/news/378015/3
https://www.mag2.com/p/news/378015
2016/7/8,MEGAドン.キホーテ 無料送迎バス
7月11日(月)より店舗を受け継いだMEGAドン.キホーテ大森山王店さんが、マジカード・マジカドンペンカード会員の方を対象に、無料循環バスを復活させてくれることになりました. http://makita-hosp.seesaa.net/article/439792013.html