2012.07.20(金)
食事前の5:30ごろに庭の周囲を散歩していると早くも一人の遍路装束の若者が
昨日ワタシがヨレヨレになりながら下ってきた66番雲辺寺さんへの登山口へと向かう姿が見られた
今年は閏年で逆打ちが多いようだ
ワタシの昨日とちょうど逆のコースを辿るのだろうか?
それとも別格15番箸蔵寺へ向かうのだろうか?
さぁ~ワタシも朝食を戴いて出発だ
6:20 宿のご主人と奥様に見送られて標高差100mほどを緩やかに下って行く
溜池があちこちに見られる田園地帯
虫除けスプレーを振ったにも拘らず顔の周りをぶんぶんと虫がうるさい
今朝は昨日に比べて蒸し暑い、またまた気温が上昇しそうだ
田んぼ仕事や犬の散歩のオジサン、オバサンに励まされると足が速まる
休耕田に咲く紅白の蓮に今日もいい日だと癒される
7:15 早くも汗びっしょりで67番大興寺の山門に到着
山門を潜りると弘法大師お手植えと伝えられる
カヤの木と楠の大木がある
本堂へお参りしようとしたら朝のお勤めが始まったのでお大師堂から先にお参りを済ませる
本堂へ戻ってお参りする間お住職さんは待ってくださりご朱印をしてくださった
そしてお饅頭をひとつ接待して大師堂への朝の勤めに行かれた
ご本尊の薬師如来座像は六十一年に一度御開帳の秘仏
とすれば来年が御開帳かな
ここまでに既に一本のペットボトルを空にしていたので境内の自販機で新たに買い足す
階段を下っているとお参りの初老の男性に
「歩きですか、うらやましいなぁ~」と声をかけられる
「そうですね、足腰が達者な間にせめて一度くらいは歩き遍路できる幸せを感じてます」
と会釈して先へと向かう
まばらな住宅地を抜けて容赦なく照りだした太陽を真上にアスファルト道を歩く
まだ時刻は8:15 暑い!の一言しか出てこない!
左後方に昨日お参りした雲辺寺山頂が望まれる
山は雲が厚いようだが里は照り返しもきつくなってきた
宿を出て67番さんをお参りして11kmあたり地図ではコンビニがもう現れても良いのだが
なかなかお店がない
高松自動車道のガード下の影で一息入れる
やっと見つけた町の酒屋兼雑貨屋さん
オバァチャンが一人で店番
特にお客さんもないようだ
アイスクリームと凍ったクーリッシュを買い
店の外で立ったまま貪る
ゴミ箱も見当たらないのでナイロン袋に入れてリュックにぶら下げて歩く
暑いもんだから手に持ったクーリッシュは直ぐに溶けてそのまま胃袋に収まる
あら、山からか海からか黒い雲が通り抜けて雨が降り出しました
傘は暫く差さずに行きますが少し激しくなってきたので濡れたら面倒です
傘を差して観音寺市街に着く頃にはすっかり止みました
そういえば今日は九州から四国、近畿地方は雨の予報でした
なのに雲があるものの日が照ってこんがり焼けます
今日は夕方一番遅い便でここJR観音寺駅から高速バスで帰ります
リュックはコインロッカーに入れて納経用品と水分、貴重品だけを持ってここから先は歩きます
昨夜連絡を取っていたブロ友さんからメール
昨日は体調も良好だったけれど今朝は起きることも出来ずにおり
夕方までに体調が良くなれば帰りのバスを見送りに行きますとのこと
体調に目まぐるしい変化のある病がおありなので無理をなさらないで
また機会があればお会いしましょうと返信
あまりの暑さに駅の待合所で靴も靴下も脱いで1時間ほど休憩
帰りに立ち寄る日帰り温泉を教えてもらい次の札所へと観音寺市街地を歩き始まる
寛永通宝と書かれた橋を渡って行きます 10:25
琴弾公園への橋を渡り右に行くと68番神恵院、69番観音寺さんです
仁王門に二つの寺名が書かれている四国八十八ヶ所唯一の一寺二札所の寺です
納経も同時に出来ます
現代的なコンクリートの本堂は時代の流れでしょうか
唯一、境内の根上りの巨木がその古さを物語っていました
二ケ寺をお参りし観音寺市を一旦離れて4.5km先の70番本山寺へと向かいます
財田川沿いの県道を歩きますが木陰どころか自販機も見当たらずもう咽喉がカラカラでヘトヘト
やっと半分ほど進んだ道の分岐の橋のところで自販機を発見
小走りで駆け寄るとそこに一軒のうどん屋さん
もう全てを忘れて飛び込みました 11:55
お昼時に差し掛かっているのと地元では有名なお店らしく混雑し始めていた
迷う事無くざるうどん一杯230円を注文して氷水をお代わりした
たった一杯で20分も粘って汗静めて重い腰を上げます
お勘定場で
「歩き遍路さんですか、じゃぁお接待です、暑いですからくれぐれも無理しないでお続けください」
とお饅頭を二個も戴いた
ほんとうにありがたい!!
川の中州を行く道を選択して進むと前方に五重塔が見えてきた
何とか70番本山寺さんに到着です 12:40
山門は境内にぽつんと立っていて本瓦葺きの仁王門ですが国の重文
ひっそりとした佇まいですが本堂は国宝
ご本尊様は馬頭観世音菩薩
百日紅の向こうに五重塔
お参りを済ませて次なる札所への道を確認 13:00回っています
さて思案します
11.3kmのほぼ平坦な道ですがお参りするためには最後に少し山登り
本堂は大師堂から更に170段の階段を登った所
この暑さでは3時間では到底着きません
それに納経に間に合ったとしてもJR観音寺駅まで戻りバスに間に合うか
うん! 今回はここまで! 戻ろう!
そうと決めたら退散は一目散
JR本山駅まで歩き列車で戻ることにします
14:30にJR観音寺駅に戻りコインロッカーからリュックを取り出し
タクシーで一路日帰り温泉へ向かいます
昼前に訊ねた68、69番札所と同じ方角
琴弾公園を今度は河口へ
琴弾廻廊温泉でまったりと汗を流して寛ぎ
燧灘を眺めながらバスの時間までゆっくりした時間を過ごします
17:00にタクシーで駅に戻り
バスターミナルへとうろうろしていると一台の車がゆっくりと辺りを見回しながら駐車場へ
もしかしたら・・・・と思いつつもその後メールもないし体調が優れないはずだからと思い
駅のバス停へと移動しかけると車が近づいてきた
ピンときた!!
運転席に向かってもしかしてKさん?と声をかけると
やはり勘に狂いはなかった
まぁ~~、しんどいのにわざわざ出向いてくれたの~~
ごめんなさいね~~、ありがとう!!
と、挨拶もそこそこに駅の駐車場まで同乗して移動
間もなくバスが到着する時間
失礼ながらバス停で立ち話
苦しかった昨日の雲辺寺
彼女は地元だがやはりワタシが1時間半で下った道を4時間かかって登った話し
体調や現況など足早に15分ほどの短い時間で話し
お土産まで頂戴してバスに乗ることになった 17:55
たった三日間の区切り打ちでしかも真夏の暑い歩き遍路だったけれど
頑強なこの体にしてくれた母に感謝しながら歩いた
そして、沢山の人々の熱い思いにも触れた
そして自分の体調の悪さを押してまで会いに来てくれたKさんに大感謝だ
心地よい疲れにぐっすりと眠って目覚めた鳴門の辺りで
ブログチェックするとKさんは早速今日の出来事をUPしてくれたいた
感謝するのはワタシの方でして・・・・・
とメールして再び眠りに着き淡路島のSAで休憩
大阪駅に22:30到着
今回は最後はへばったけれど無事に三日間歩いて元気に帰ってきた
さて‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘’’’’’’’’’
次回はそろそろ結願へ向けての歩きになろうか