2010.12.25(土)
今回の歩きも今日が最終日
夜行バスで須崎から帰らないとなりません、出来るだけ足摺に近いところまで歩きたい
6:45 一宿のお礼にまだ誰も起きてこられないので白の納札に
「ありがとうございました」と認め、玄関をそっと開けて深く一礼し手を合わせ出発
散歩の方が2,3人「早いねえ~~」と声をかけて行かれる
帰りに立ち寄る温泉はないかと窪川駅の駅員さんに伺うととても親切に教えてくださる
タクシーで30分も行くと山間にいい温泉があるらしい、帰りのお楽しみ
それではと岩本寺へ向かいます
ちょっと行き過ぎて回り道また10分のロス
7:30 山門に着きました、手水舎でお清めして境内へ
先客の白装束の女性が一人お参りされていました
どうやら車での遍路のようです
「おはようございます」と挨拶だけを交わし本堂へとお参りに行きます
こちらのご本尊様は四国霊場で唯一5体お祀りされています
一宮に不動明王、二宮に聖観音菩薩、中の宮に阿弥陀如来、四の宮に薬師如来、森の宮に地蔵菩薩
御真言はなかなか上手く読めません、噛んでばかりです
太師堂のお参りも済ませ今一度本堂の立派な天井絵を見に行きます
見とれてばかりもいきませんので御朱印頂きそろそろ歩き出しましょう
歩きと見える男性が後から一人お参りされていました
こちらにも「おはようございます」と一礼して仁王門を後にします
8:10 さて、これからは国道56号線をひた歩きです
5kmほどして峰の上に到着で、遍路道に入らねばならないのをやり過ごしてしまい
つらい国道を大回り片坂峠をテクテク嫌になりながら歩いて行くとトンネル手前で
市野瀬遍路道の石標を発見!!
良かった国道の片坂大カーブへ行かずにすみました
ホントはこの右の峠をジグザグと降りてくるはずだったんですが仕方ないです
引き返すのは辛いですもの
やっぱり遍路道は歩きやすいです、ルンルンと鼻歌も出て抜け出ました
自動車会社の敷地です
またまた国道歩きです
のらりくらりと緩やかなカーブを登り田んぼしか見えない風景
今日は全国的に寒波が到来しているらしいがここ四万十町も例外ではなく
ハラハラと雪が舞い田んぼの水も凍ってます
10:00 というのに道が山陰になって頬が、耳が、手が冷たい
背中はリュックで暖かだけど一向に身体は温まらない
向かい風で歩も進まずお腹が空いてきたので拳ノ川休憩所で風を避けながら
パンをかじり豆乳を飲んでエネルギー補給
窪川寺でお参りされていた男性遍路さんが<<お先です>>と一礼して追い抜いて行かれた
ちょっと元気が出てきたので男性の後を追うが佐賀温泉でトイレをお借りしている間に全く
姿は見えなくなった
この佐賀温泉にはとても立派な遍路小屋もあり
フロントのオニイサンの対応もとても心温まるものでした
暖かいウオシュレットのトイレをお借りしただけなのに<<道中お気をつけて>>と見送ってくださった
まだうら若き青年、君の将来は明るいよきっと、ありがとうね
さて、ホンワカしながらくろしお鉄道と伊与木川に沿って熊井までやってくると旧道へと別れます
車道をショートカットする遍路道をちょこっと登ると古いレンガ造りの隋道が現れました
熊井隋道といい明治に掘られたものだそうです
昭和14年までは県道として活躍したそうですが今では土地の人が通行に利用するのみとなりました
明りは先の出口のみ照明はありません
中ほどまできても足元は真っ暗です、真ん中を急ぎ足で進みます、90mを一気に通り抜けます
「トンネルというものは入り口は大きいが出口は小さいものじゃのう」と言った人があったとか
トンエルを抜けて下るとくろしお鉄道の踏み切りを渡り土佐佐賀の駅に到着です
12:40 食事とWCを済ませて暫く休憩します
日本一のかつお船団の町という幟もありましたよ
昨日の土佐久礼はカツオ一本釣りの町だったかな
伊与木川を渡って土佐佐賀の町を抜けて国道に出ると道は鹿島が浦の入り江に沿って登り始めます
とってもいい眺めが続きます、その名も黒潮町の絶景です
並木の間から潮吹く魚かいな?と良く良くみれば沖の岩に寄せて砕ける波でした
まだ13:30 ですが今日は少し右足に張りがあり左足の外反母趾も痛みがきついので
今回の歩き納めはここ土佐白浜にいたします
高台にある土佐白浜の駅舎で(小屋があるだけです)裸足になって 14:24 の電車を待ちます
単線の普通で窪川まで30分くらいでしたかしら、、、歩いて5時間もかかったのに、、、
窪川からタクシーで片道30分の松葉川温泉に到着
山ですから冷えます、雪が舞います
日帰り入浴 500円で疲れた身体を癒し雪見て露天風呂につかり、幸せ気分
キャンプ場もあり地元の方々の憩いの場でもあるようです
土曜日で車で家族連れの沢山の方が
いらしてました
窪川までの帰りは路線バスに乗りました
乗客は一人だけ中型のバスを借りきりでタクシー代の1/3です
時間は1.5倍かかりましたけど
窪川駅を18:23 の特急で須崎まで戻り駅に着くと見事なイルミネーションが出迎えてくれました
世間はクリスマスで賑わってたんでしたね
バスの出発まではかなり時間がありますので駅前の観光案内所のオニイサンに
温まって食事の出来るところを案内してもらいました
駅前通りはご多分にもれず光のオブジェ以外は殆ど灯りがないのです
少し歩いて教えていただいたお店に入りお勧めの鍋焼きラーメンをすすります
地元の町興しでTVでも紹介されたそうですよ
味噌仕立てのあっさり味でした
是だけで明日の朝までワタシのお腹持ちませんよ、他に海老ピラフもご馳走様でした
まだ時間が余りましたのでお店の方に暫くここで過ごさせていただけるようお願いすると
とても快く承知してくださり熱いお茶までいただきました
もちろん、お店が混んでたらお願いはしませんよ、、、、、
余り長居してもご迷惑でしょうから30分ほどして駅の待合室へ移動して寒さに耐えて待つこと30分
バスがきました
乗客はこの始発駅、須崎からは一人です
21:30 高知駅から大阪、京都へ向けて出発
高知からはもう記憶ありません
WCは車内にありますしポカポカ暖かく心地よい疲れで目覚めたら三宮でした
難波から、大阪駅到着は日付代わった12/26(日)の朝 6:00過ぎでした
三日間、怪我も無く故障も無く、無事に歩き通して
やはり、行って良かったのだと胸を撫で下ろしています
次回の足摺岬へは2月or 3月になることでしょう
もう来年になるので今回の歩き損ねの反省をして気持ちを引き締めて計画を立てたいと思います