面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

ライブ・ナゴヤドーム②

2006年09月16日 | 野球
広島の思い出に浸っている間に、なんとナゴヤでは山本昌にノーヒットノーランを食らっているではないか!?

優勝するシーズンというのは、何試合か“ミラクルな試合”がある。
この土壇場の重要な場面でノーヒッターが出るとは、これで完全に流れは中日へと傾いた。
明日以降、中日のラストスパートは一気に加速するだろう。

奇跡に向けた快進撃も、案外短かったな…

広島市民球場遠征⑩

2006年09月16日 | 野球
結局、鳥谷の2点タイムリーが決勝点となり、タイガースは5連勝を飾った。
ナゴヤ決戦を前に、チームはイイ感じで広島を離れることができた。

それにしても広島市民球場は、カープファンのための仕掛けがいろいろある楽しいボールパークであった。
(言い換えればビジターチームには不愉快な仕掛けもあるわけで)
例えば、相手チームの投手がイニング途中で交代するとき、甲子園では球場としては何もなく、応援団の音頭で「蛍の光」で相手投手を見送り、「六甲颪」で景気付けする。
しかし広島市民球場は、「夕焼けこやけ」やオフコースの「さよなら」など、球場が曲を流して相手投手を送るのである。
また、何よりもファンだったら楽しいだろうと羨ましく思ったのは、スタンドのファンをテレビカメラがアップでとらえ、「当選者」とすると、そのファンはカープが試合に勝った場合、ヒーローインタビューの後にそのヒーローと一緒に記念撮影できるのである。

涙ぐましいばかりの努力がうかがえるが、同じくBクラスをウロウロしていた暗黒時代のタイガースと甲子園には、こんな努力は露も見られなかったのは何なんだろうか。
などと、勝利の喜びだけではない余韻に浸りながら、帰阪の途についた。

広島市民球場遠征⑨

2006年09月16日 | 野球
↑活気づく応援団!

試合は7回表裏を終わって2対2のまま。
守っては再三のピンチをなんとか切り抜け、打ってはノラリクラリとかわず佐々岡の投球に決定打が出ず、ファンのイライラ度が上がる一方の展開。
しかし7回裏、その佐々岡に代打が出て、8回のマウンドに高橋が登ったところから試合が動き始めた。

そして二死ながら満塁と攻めたて、バッターボックスに鳥谷を迎えたところで、タイガースファンのボルテージは最高潮に達した。

鳥谷のバット一閃、バコッ!という感じで放たれた鳥谷の打球は、三遊間に転がり、ショート梵のグラブに触れつつレフト前へ抜けた!
やったー!
さあ君がヒーローだ!!

広島市民球場遠征⑧

2006年09月16日 | 野球
↑本場のスクワット応援(見えん…)

結局、盛り上がったのはスタンドだけで、またしても無得点でタイガースの攻撃は終了。
その裏、今度はカープがジリジリとチャンスを広げて二死満塁。
バッターボックスにはベテラン緒方!
言い換えれば中条かなこ旦那!
(何の言い換えや!)
大盛り上がりのライトスタンドは、この日最もテンションの高い、広島応援名物の「スクワット応援」を繰り広げた。
甲子園球場で間近に見たことはあったが、本場のスクワット応援は遠めで見ても…やっぱりしんどそうやで、それ。

広島市民球場遠征⑦

2006年09月16日 | 野球
↑ここは広島やで!(神宮と同じ)

2対2のまま試合は6回裏へ。
すると、広島の応援団「呉愛虎会」の方々が、ジェット風船を配りはじめた。
「風船持ってない人はどうぞー」と言いながら、男性応援団がメンバー配り歩く姿にビックリ!
自分は敢えて風船を受け取らなかったが、親子で来ている男性が、子供と一緒に風船を受け取ったりしている。
ここの虎ファンは、自分では風船を買わないのがフツウなのか!?

一人で見に来ていたおばあさんが受け取ったもののふくらませずにいると、前に座っていた「呉愛虎会」の女性がおばあさんの代わりに男性メンバーに風船をふくらませてもらって手渡していた。
自分以外にもけっこう一人で見に来ているファンも多く、みんな風船を受け取って7回表に備えて風船を膨らましていった。

そして6回裏も無事に無失点で終えると、応援団を中心に「六甲颪」を斉唱。
色とりどりのジェット風船が夜空を舞った。

広島市民球場遠征⑥

2006年09月16日 | 野球
↑夜空に映えるスコアボード

2回にアニキの先制弾で幸先よくリードしたものの、佐々岡の老獪なピッチングに決定打が打てず、4回表に矢野の満塁ゲッツー打点でようやく2点目をあげたのもつかの間、その裏に杉山が、先頭打者緒方にライト前ヒット、次打者新井にツーランを許して、いとも簡単に同点にしてくれた。
せっかく広島まで来て観戦してるのに、負けゲームだけはカンベンしてくれよ!

三塁側内野自由席の大量の虎ファンの中で、自分の右横には何故か鯉ファンのオヤジが一人で座っていて、我々と違うところで拍手を送っていた。

広島市民球場遠征⑤

2006年09月16日 | 野球
↑にぎわう外野スタンド

外野スタンドにはそこそこ観客が入っていたが、それでも“人口密度”はレフトスタンド、つまりタイガース側の方が高い。
しかし、そんな虎ファンで埋め尽くされているレフトスタンドに、「鯉組」と書かれた大応援旗をうち振るい、選手の応援歌に合わせてパラパラ風に踊るレディス集団を抱える、ピンクを基調としたカラーコーディネートされた応援団の一団が陣取っているのは広島ならでは。
写真ではちょっと判りにくいが、カープの攻撃中は、ライト側とあまり合わせることもなく、独自に応援を展開していたのが、ちょっと面白い。

広島市民球場遠征③

2006年09月16日 | 野球
↑夕闇迫るバックスクリーン

今年から全試合全席指定となった甲子園球場とは異なり、自由席が買えるのは何やら新鮮。
古びた入場券売場窓口(全部漢字表記がしっくりくるくらい老朽化が進んでいる)でチケットを購入し、いよいよ入場。
スタンドに出てみると、想像以上にこじんまりとした懐かしいニオイのする球場であった。

試合開始10分前、甲子園で言うところのアルプススタンドにあたる位置にある内野自由席は、席数自体も少ないが、既に多くの虎ファンが駆けつけていた。
区切りの無い長ーいベンチシートも懐かしい。
かつての甲子園のアルプスも、こんなイスだった。

全体的に古ぼけている球場で、ひときわ輝くスコアボード。
非常に見やすくキレイである。

広島市民球場遠征②

2006年09月16日 | 野球
↑カープの優勝記念碑

球場正面から三塁側内野自由席入口へと急いでいると、途中で不思議なものが目に入った。
よく見ると、これまでの優勝履歴が刻まれた碑であった。
最後の優勝の下に、まだ文字を彫るスペースが残っている。
いつ立てられたのかは確認しなかったが、まさかそのスペースがこんなに長い間空いたままになろうとは、夢にも思わなかったに違いない。

ちょうど自分が野球にのめり込み始めた頃、山本浩二と衣笠を中心に、強いチームへと飛躍していく真っ只中であった。
完全ウェーバー制だった、プロ野球界の戦力均衡を図るために始まったドラフト会議の恩恵を受け、そしてそれを活かして選手を育ててチームを強化したのはカープである。
有力アマチュア選手を金にあかせてかき集めては潰していった讀賣や、何の強化戦略も持たずに漫然とドラフトでそこそこの選手を集めていたタイガースとは違い、ドラフト会議を最も有効に活用したと言えよう。
早くから球団に選手のための「育成担当」を置き、ドラフト会議で指名した高校生選手に対しては、その親御さんにキャンプまでの食事や日常生活の注意点を指導していた。

そんな、真の意味での「企業努力」には目もくれず、有望選手とその周囲の頬を札束で引っ叩くことを「企業努力」と主張する某巨大新聞社系球団は、希望する選手を獲得できないドラフト制度を徐々に解体していき、現在の逆指名制ドラフトへと改悪していったのである。
そんな動きに反対するでもなく、これまた漫然と後をついていったタイガースも、ドラフト制度改悪の同罪と言えるが、この改悪の影響をモロにくらったのは、これもカープであろう。
更に、新たに導入されたFA制度が追い討ちをかけ、資金力の乏しいカープは凋落してしまった…。
こんなことで球界は、本当にファンのためを思い、野球選手を育成しようとする意識があると言えるのだろうか。

この碑を見て、ふとそんなことを思いながら、入場口へと向かった。