歩道のイチョウは実がたわわだ。
半年かけて自ら育てた銀杏をびっしりとつけた。
歩道に落ちる寸前、不思議とにおいは全くない。
4月、ただの枯れ木だった。
5月、小さい葉っぱが芽生え
6月、緑の大樹となった。
9月、今は子孫をたくさん備えた。
イチョウの紅葉は見事だろう。
田舎のお寺の大イチョウには目を見張るほどきれいなものが多い。
石段や石畳に黄色なイチョウの落ち葉は映える。
この歩道にもきれいに散るだろう。
それが楽しみだ。
厳しい冬を無事に過ごすために余分なものを削ぎ落し、次の春に備える。
植物界は戦略に満ちている。
嗚呼、ボタニカル!