『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

奄美の旅 6月17日

2018年06月17日 | 

三日目の奄美の旅。
昨日に続いて田中一村美術館へ。
二回目は落ち着いて好きな絵だけををじっくり見ることができてよい。
その後海洋展示館で海亀の餌やり体験へ。
これは面白かった。
レタスをちぎって放ると競いあってパクリ。
海の生き物なのにレタスが好物とは面白い。
ベジタリアンの亀なのだ。



花や葉っぱ、茎も枝も独特の植物たち。
奄美は固有種の動植物が多く、興味深い。



地元のホームセンターに寄ってみた。
旅先のスーパーやホームセンターは人も食材も地域色満載でとても面白い。
園芸コーナーではレアものがとても安かった。
かっこいいディッキアや多肉植物が関西の三分の一くらいの値段で買える。
少々迷った挙句飛行機で持ち帰ることにした。



アカショウビンは夜明けごろから半時間ほど美しい囀りを聴いたが姿は見ることができなかった。
まあ今回はそれでも十分満足だ。
田中一村氏の描いた奄美を体験でき、美しいアカショウビンの本当の声を聴いたのだ。
とても幸せである。
毎日近くで見かけたイソヒヨドリ。
メスは黒褐色で地味だがライムグリーンの海を背景に美しい。
翠色が美しいオスとともにありふれた野鳥ではあるが囀りも美しくいいやつだ。

さてこの旅の目的であった田中一村の世界に触れることと、アカショウビンを身近に感じることができてとても満足だ。
二週連続の台風は予期せぬところだったが梅雨時の湿度の高い空気は自分の奄美のイメージ通りでそれも良かった。
次回はヘゴの原生林散策とアカショウビンとの遭遇を目当てにまた行こう。








奄美の旅 6月16日

2018年06月17日 | 

台風上陸前の二日目の奄美。
昨日の雨が朝方はあがってホテル前の浜辺へ降りる。
ころがるヤシの実。
どの島からどうやって流れ着いたのだろう。
大きな赤い実はアダンの木。
この旅の目的である田中一村氏の日本画で始めて見た植物だ。
多分三十年くらい昔の話だ。
氏の住み着いたこの奄美でこの独特な実を見られるのは格別であった。
彼岸花みたいな花は浜木綿。
あちこちに点在して咲いている。
葉っぱがサンセベリアに似て面白い。
竜舌蘭も元気だ。


小雨模様の奄美、太平洋側の海辺。
この天候の方が私の奄美のイメージに合ってある。


いよいよ一村の美術館へ。
幼少期からの天才的なデッサンや美しい世界がつづく。
基本的に花鳥風月の世界だ。
デッサンも色彩も素晴らしいがもっと面白いのはその構図だ。
独特の遠近は広重の浮世絵を思わせる。
氏の遺品としてピカソの画集が展示してあったのは興味深い。


美術館の周りにはタコの木、アダ ン、ソテツが元気に育っている。


これは何だか分かりますか。
何と、ひとやま丸ごとソテツが自生しています。
こんな面白い景色があるなんて。
日本はまだまだワンダーランドですね。


台風接近で風が強まってきたから、早めにホテルへ戻る。
部屋から荒れる太平洋を眺めながらお風呂にビール。
なかなか気分がよろしい。
六時からは昨日のレストランへ。
今日も美味しくいただきました。
奄美の自然、天候、町、人、食べ物全てに感謝申し上げます。
そしてそれを遥か昔に絵として教えて頂いた田中一村氏に。
奄美二日目は台風とともに去っていく。