『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

未来予想図

2014年07月05日 | 日記



ベランダのヘッドロック野郎の未来を視た。

区役所のそばを歩いていたら緑のフェンスに目がとまる。
何か見覚えのある花と曲線だ。
近寄ってみるとやはりヤマホロシだった。
こんなところにも進出していたのか。
しかも巨大だ。
うちの「みどりのよしず」どころか「みどりの壁」だ。

しかしよく見ると別の葉っぱたちと同居している。
というか、踏み台にして一番いいところで花をたくさんつけている。
やつの未来予想図は末恐ろしい。
ヘルメット5回ぶつけるどころか、あちこちでヘッドロックをかましている。
(ヤマホロシは葉っぱで何かをぐるぐる巻にして上に伸びる蔓植物)

誰かに依存しつつ一番いいところを占領しているとは
要領のいい末っ子みたいだ。
お兄さんである葉っぱたちが嫌がっていないところも兄弟ぽい。
オレのベランダもこうなるのか。

    

いや、踏み台となる葉っぱ君がいない。
今からお兄さんを投入するかどうか。
一人っ子のために外からお兄さんを連れてくるのも何だか変だし
道徳上いかがなものか、と悩ましい。

 嗚呼、ボタニカル!

緑のよしず計画

2014年07月02日 | 日記


ベランダの柔道家、ヤマホロシの花が盛んだ。

マッチ棒みたいな蕾がひらき
最初は紫なのにだんだん薄紫になり、白に近くなる。
アジサイのつもりか。

花もちはよく、最初につけたヤツはもう1週間も咲いている。
曲者のくせに桜に近い儚げな花びらは光を通し美しい。
しかもみんな打ち合わせたかのように、ほぼ同じ高さで花をつけた。
花を見せつつ、その間にネットにヘッドロックをかましながら
知らぬ間に上にだいぶ伸びた。
なかなかの戦略家だ。
おかげでオレの「緑のよしず計画」は順調に進んでいる。
よしよし。

10日前の姿。


静かなるヘッドロック。


ずっとだまされてやるから天まで伸びろ、ヤマホロシ!

 嗚呼、ボタニカル!

モンスターとモンステラ

2014年07月01日 | 日記


ツチノコの死骸かと思った。

ご近所の石垣から不気味なモンスターがのたくる。
一頭どころか、いつぞやの鉢植えのサボテン・キングギドラ状にいっぱいいる。
野獣は小さな子ども肩にを従え、誰もいない路上を睥睨する。
何を威嚇しているのか。
さっぱりわからない。
石垣のモンスターは孤独だ。
ただこの姿は意図して作れるものではない。
かまってくれない母屋の人々を恨むように、あざけるように
10年間ほどすねたり、ひねたりした結果だろう。

    




モンステラ。

語源はモンスターらしい。
モンスターとモンステラ。
このかわいい、美しい葉っぱのデザインとツチノコ・サボとは似ても似つかない。
葉っぱの孔がだんだん変形して形が変容していくのところが怪物として名付けられたのか。
しかしこやつも曲者だ。
優しい容姿であるが日一日と巨大化している。
ぼーっとしてると分からないが、一月前と比べると明らかに大きい。
写真をとってあるからわかったものの、毎日みていると分からない。
あなどれないヤツだ。

このつるぴかの葉っぱと、石垣モンスターがもうけた肩の子サボ。
いのちのリレーとしては共通だろう。
美しい葉っぱよりも、ひからびてなお蒼く頭を突き出す石垣モンスター野郎の方に
コミットしてしまう。
歳のせいだな。

母屋の人々より永く生きろ、石垣モンスター!

 嗚呼、ボタニカル!