晴耕雨読

晴れた日には土いじり、雨の日にはパソコンとボタニカルアート

国家の品格

2006-06-06 | 読書
先日国家の品格を読んで思ったこと。

子供のころ、父から
「武士は食わねど高楊枝」とか「人の身体的な特徴をあげつらって言わないこと」
などよく言われていた。
公務員(もっと言うと警察官)であった父は当然
中元、歳暮の類は一切頂かず、床の間には親戚からの贈答品のみであった。
(私も弟も、制約が多く地味な公務員にはなりたくないと思っていた。)

藤原正彦さんの本書はそんな一昔前ではごく当たり前だったことを
思い出させてくれた。
それに、理系の学生だった私が尊敬していた故岡潔博士のエピソードも
語られている。
新聞記者からある時、「先生がおっしゃる情緒というのは何ですか」と訊かれ、
岡先生は
「野に咲く一輪のスミレを美しいと思う心」と答えられました。
私たち数学者にとっては、非常に分かり易い話です。野に咲く一輪のスミレ
その可憐さに愛情を感じ、その美に感動する。これが数学の研究をする上で
重要ということです。
数学をやる上で美的感覚は最も重要です。偏差値よりも知能指数よりも、
はるかに重要な資質です。


なまいきなようですが、本当にそう思います。
すっきり解けた数式って美しいと思いますもんね~


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