7日に運航の一部再開を見込む関西空港。台風21号の影響で大半が冠水した第1滑走路には魚の死骸が50匹以上散らばり、枯れ草の吹きだまりがあちこちにできていた。

 関空の運営会社、関西エアポートが6日、報道陣向けに空港内を案内した。同行した広報担当者は「第1滑走路を使うには、路面には何もない状態にしないといけない」と説明した。

 滑走路はすでに干上がっていたが、隣接する緑地帯には大きな水たまりがあった。地下の排水ポンプの一部が機能不全で水が抜けず、幅500メートルほどの池のような水たまりもあった。高潮で運ばれてきたとみられるペットボトルやマットもあった。

 「緑地帯は機体が滑走路から外れた際のクッションの役割を果たすので、水を抜かないといけない」と広報担当者。岸壁近くではポンプ車がたまった水を吸い上げて、海に流していた。

 一方、7日中の利用再開を予定する第2滑走路の路面には障害物は見られず、台風以前と変わらない光景だった。高潮は第1滑走路のある1期島を直撃したが、その北側にある第2滑走路の2期島は、1期島が防波堤代わりになり、被害が少なかったという。

 2期島の第2旅客ターミナルは、停電が続く第1ターミナルとは違って天井から明かりがともっていた。駐機場には、7日にも運航が予定されている格安航空会社LCC)ピーチの機体がとまっていた。広報担当者は「2期島はノーダメージだということを報道で知らせてほしい」と言った。