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紀平梨花、SP今季世界最高の82・51点で首位「想像していなかった点数」
◆フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル ◆6日(カナダ・バンクーバー)
女子のショートプログラム(SP)が行われ、シニア1年目の紀平梨花(16)=関大KFSC=が今季世界最高の82・51点で首位に立った。平昌五輪のアリーナ・ザギトワ(ロシア)は77・93点で2位。宮原知子(20)=関大=は67・52点で6位、坂本花織(18)=シスメックス=は、70・23点で4位だった。
紀平は冒頭のトリプルアクセル(3回転半)、続く3回転のフリップ―トウループの連続ジャンプ、後半の3回転ルッツの3本全てのジャンプを決め、今季世界最高得点をマーク。「点数を見たときはびっくりした。想像もしていなかった点数だった。今はうれしい気持ちと、ショートプログラムで(3回転半を)決められたから、フリーも自信を持って挑めると思う。ここで気を抜かずに、今はフリーのことだけを考えたい」と話した。
女子フリーは日本時間の9日に行われる。
紀平梨花、際立つ3回転半の“破壊力”と各要素の“質” ザギトワと採点比較
「フィギュアスケート・GPファイナル」(6日、バンクーバー)
女子のショートプログラム(SP)が行われ、初出場初優勝を目指す紀平梨花(16)=関大KFSC=は得意の3回転アクセルを含む3本のジャンプをすべて成功させるなどほぼ完ぺきな演技を披露し、世界最高を更新する82・51点でトップに立った。従来の世界記録保持者で平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(ロシア)が77・93点で2位につけた。優勝を争うであろう2人の演技を採点詳細から比較する。
【ジャンプ】
紀平は代名詞と言える冒頭の3回転アクセル(3回転半、トリプルアクセル)を成功し、出来栄え点2・51点と合わせて10・51点をマーク。さらに、3回転フリップ-3回転トーループも1・74点の加点がつき11・24点。後半の3回転ルッツも2・36点の加点がついて8・85点だった。
ザギトワは冒頭で3回転ルッツ-3回転ループの連続ジャンプで12・65点。2回転アクセルは4・10点で、後半に配置した単独の3回転フリップは7・80点だった。出来栄え点の加点は冒頭のコンビネーションが1・85点、2回転アクセルは0・80点、3回転フリップは1・97点と、2点を超える要素はなかった。
各要素を比べると、3回転アクセルの“破壊力”と、すべてにおいて高い出来栄え点を重ねる“質の高さ”がうかがえる。
【スピン・ステップ】
紀平はフライングシットスピンがレベル2になってしまい、2・89点。残り2本とステップシークエンスはレベル4で、各要素を合計すると16・76点。ザギトワはすべて最高評価のレベル4で、17・55点を記録した。スピンをレベル4にそろえることができれば、さらに上も狙える。
【演技構成点】
紀平が35・15点、ザギトワが35・83点とほぼ互角だった。ただスケート技術、つなぎ、身のこなし、構成、曲の解釈の5つのうち、全てでザギトワが上回った(0・04点から0・36点)。