寒い日に重宝する「使い捨てカイロ」の効果的な使い方
年末年始のお出かけ時や、初詣など寒い屋外で長時間過ごす時などに重宝する使い捨てカイロ。実は日本の大発明品でもあるのですが、手に持っている人やポケットに入れている人をよく見かけませんか? でも、それでは効果的な使い方とはなりません。
今回は、効率的に温める使い捨てカイロを貼るポイントをご紹介しましょう。体が冷え切ってしまってからではなかなか温まらないので、お出かけ前に必要なところに貼って寒さ対策をしてみては!
- 「風邪かな?」と思ったら、「3つの首」を温めよう!
肌に直接ではなく洋服の上から貼りましょう(左)。体を温めるツボ「風門」(右)
寒い時期になると「3つの首」を温めれば効率がよい」という言葉をよく聞きますが、「3つの首」とは、手首、足首、首まわりのこと。皮膚表面の近くに太い血管が通っている3つの首を温めることで血液が循環しやすくなる効果があるといわれています。
首のつけ根
体がゾクゾクしてきて「風邪かな?」と思ったら、名前の通り、風が侵入する門と考えられているツボ「風門」を温めましょう(画像参照)。
使い捨てカイロの熱で風門を温めると全身の血流が促進され、寒さで機能が低下した免疫機能を回復させる効果が期待できます。
さらに、風門まわりの肩甲骨から首のつけ根を温めることで動脈の血流が温まり、自律神経を整える効果や肩こり解消効果も期待できます。
寒さで腰が重い……と感じたら「腎兪」と「仙骨」を温めよう!
腰に使い捨てカイロを貼るときは、腰痛に効果があるといわれるツボ「腎兪」に貼るようにしましょう。
「腎」をつかさどるツボ「腎兪」は、足腰や様々な内臓機能を高めてくれるツボとしても知られていますし、女性特有の生理痛緩和などにも効果があると言われています。
寒さで体の筋肉をこわばって腰が重いときは、「腎兪」を中心に使い捨てカイロを貼ると腰全体を温めることができます。あわせて少し大きめの使い捨てカイロを使って、腎兪より少し下の「仙骨」(脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨)を温めることで、下半身への血行が促進され、下半身の冷えに効果的と言われています。
冷え症の人は「丹田」と「太渓」を温めよう!
レッグウォーマーなどを活用して上手に温めましょう!
おヘソから指4本程度下がったところにあるツボが「丹田」です。
ここを積極的に温めることで内臓が活性化し、エネルギー消費を高めて痩せやすい体になるといわれています。さらに、冷え症や生理痛など女性特有の症状にも効果がある女性にうれしいツボともいわれています。
なにより、お腹を下している人に効果が期待できますし、内臓も温まるうえ、温まった血液が末端まで行き渡ることで体全体を温める効果が期待できます。冬だけではなく、夏のエアコンで体が冷えたときにもここを温めるといいでしょう。
先ほど「3つの首」についてご紹介しましたが、足が冷たくなってしまって眠れないという辛い冷え症のむ方は、足首のアキレス腱付近の「太谿(たいけい)」というツボを温めましょう。
使い捨てカイロを使用する時の注意点
使い捨てカイロの効果的な使い方はたくさんあるので、上記のようなツボに貼って効果を試してみましょう。
でも、使い捨てカイロを貼る際に直接肌に貼ってしまうと、低温やけどを起こすことがあるので十分注意しましょう(最近は直接肌に貼れるものもありますが、長時間貼ることは避けましょう)。
同様に、就寝時に使い捨てカイロを貼ったまま寝てしまうと低温やけどを起こすケースがあるので注意が必要です。加えて、頭部、心臓の上、脇の下には貼らないようにしましょう。
ちなみに、使い捨てカイロには活性炭が含まれているので、使用した後に捨ててしまわず、ブーツなどにポンと入れておけば消臭剤代わりにもなります。長期間使用できるわけではありませんが、次にブーツを履くまでの間、再利用してみるのもよいですね。
そして、使い捨てカイロは自治体によって、燃えるゴミ、燃えないゴミなどの分別が異なりますので、自治体の分別ルールにそって捨ててくださいね。