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 奈良県斑鳩町が進める世界遺産法隆寺の門前のホテル計画で、事業者をプロポーザル方式で公募していた町は、優先交渉権者を国内外に52カ所のホテルチェーンを持つ呉竹荘(くれたけそう、本社・浜松市)に決定した。12日、町内で両者が基本協定書を結んだ。

 仮称「法隆寺パークホテル」。場所は法隆寺の参道入り口にある法隆寺iセンター脇で、鉄骨造り2階建て、瓦屋根の「和モダン」の外観となる。62室で1泊素泊まり6千円、2食付き1万2千円を予定している。地元特産品のマルシェやレストラン、温泉施設と無料の足湯を併設する。

 開業は、町は当初2020年夏を想定していたが、開発手続きに時間がかかるとして21年春になる。21年は聖徳太子1400年御遠忌(ごおんき)で、2月の命日に合わせて一部施設のプレオープンも検討する。総事業費は7億~8億円の見込み。

 ログイン前の続き町によると、事業を提案したのは2社。担当者は「地域への貢献や災害時に緊急避難所となる点などの提案が素晴らしかった」という。呉竹荘の山下智司社長は「法隆寺の地で事業を展開できることは大変名誉で、身が引き締まる思い」と話した。

 法隆寺門前には19年夏、ホテル「門前宿 和空(わくう)法隆寺」もオープンする予定