マルメゾンの庭から

都会における田園生活のようすと工夫。

6月歌舞伎

2018-06-30 15:35:19 | 庭仕事

6月歌舞伎 昼の部を見てきました。妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)といいます。歌舞伎の題名は凝っていてそのままでは読めない。難解なものです。内容がなんとなくわかるようにはなっているのですがこれなんか特にわかりにくい。教科書でおなじみの「大化の改新」の時代背景ですがいつものように元の話からは全くはなれてほとん虚構の世界。教科書通りでは面白い白くないということなんでしょうか歌舞伎はほとんどそのようです。忠臣蔵のようにリアルにはできないというその時の事情もあるのでしょうが作り話が有名になって事実と信じてしまう人も。

今回は三笠山御殿の場。藤原淡海に尾上松也、蘇我入鹿に坂東楽善。お三輪に中村時蔵のお三輪、鱶七が松緑といった顔ぶれです。簡単に言うと鎌足は身分を隠し求女と名を変えて入鹿暗殺を狙っているのですが、なにもしらない酒屋の娘お三輪は彼に片思いをしてしまいます。お三輪というと玉三郎ですね。緑の着物が似合ってなんともかわいい。恋に狂ったお三輪は軽薄そのものの女子ですがそれがいちずでかわいい。彼を追っているかの屋敷の入り込んでしまい女官たちに散々いたぶられて挙句の果てに鱶七に殺されてしまいます。というあらすじですが史実と全く違う。史実ではお三輪はいないし淡海ではなく親の鎌足だし中大兄皇子が歌舞伎には出てない。求女が橘姫を恋するというのもなし。ほとんど虚構ですね。でも身分の高い人々の世界なのでビジュアル的にはとってもきれい。お三輪は女官にいじめられるし結局は鱶七に殺されるというあまりいい役とは思えないのですがたぶんむずかしい役なのでしょうか主役級の女形が演じるようです。求女の松也がきれいでした。女官たちが見事。いかにも意地悪な女性軍団という感じで可憐なお三輪と対照的です。大勢に囲まれていびられるんですからかわいそう。

歌舞伎座がリニューアルしてからは遠ざかっていたので久しぶりです。地下が変わってしまい、昔のレトロな雰囲気のほうがよかったなと思います。いまはきれいで便利ですがちょっと雰囲気が少ない。まあ立て直しすればどこもそうなるものでしょうけど。吉右衛門・菊五郎などの超有名な方は夜の部で活躍。でも楽しい時を過ごせました。やはり生はいいですね。臨場感があって。また行きたいです。

 

 


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