乃木坂へ行ってきました。といってもアイドルを追いかけていたわけではありません。いつもの美術鑑賞です。乃木坂には(六本木駅からでもok)新国立美術館があります。上野の国立美術館とは全く雰囲気も建物も違いギャップの差が気に入っています。両者とも国立ですので中身が濃く失敗がありません。以前はデパートの美術展覧会がレベルが高くよく言っていましたが今はちょっと元気がない感じ。あまり行きたいというほどのものは少ないです。芸術にお金をかけるゆとりがないのかもあいれません。乃木坂の美術館は都会の真ん中でありながらというのは六本木まで歩ける距離にありまたとなりが青山墓地でここも鑑賞できまたミッドタウンへも歩いて行けますので、なかなか便利な場所です。
実は美術鑑賞の後タクシーで周辺を一回りしましたが道路の関係で青山墓地を通り抜けして車窓から墓地鑑賞となりました。デザインや宗教の違いがビジュアル的に一目でわかるので興味深いものがありました。
さて肝心の内容ですが、バレエリュッスの衣装展です。
バレエリュッスってなに?という方は多いと思いますがわかり易く言うとロシアバレエです。フランス語で言うと前者になるわけです。20世紀にはいったばかりのころ芸術の都パリで一旗あげたいという国際的に活躍している芸術家が集まっておりました。今ではロシアバレエはトップレベルですが当時はまだバレエ発祥のフランスやイタリアが一流でロシア芸術は全般的に低く見られていました。そこへ天才プロデューサーのディアギレフがダンサーや振付師を引き連れパリデビューを果たしたのです。人々はその素晴らしさに熱狂しました。レベルの高さとエキゾチックさが売りもので目の肥えた人々を魅了したのです。参加した人も多くバレエの歴史に残る人ばかりでまず振付師からいうと
ミハイル・フォーキン
ニジンスキー
レオニード・マシーン
ジョージ・バランシン
そしてダンサーは
アンナ・パブロバ
イダ・ルビンシュタイン
タマラ・カルサビーナ
アントン・ドーリン
セルジュ・リフォール
そして空中に留まって見えたという
ニジンスキー
教師にはエンリコ・チケッティなど
作曲家はストラビンスキー、プロコフィエフ・・・
舞台デザイン・衣装デザインなど美術では
マチス、ピカソ、ユトリロたち
が参加し当時最先端の前衛的総合芸術でした。
か簡単にいうと豪華、エキゾチック、スピード、最先端、有名人参加などのPR要素がいっぱいだったのでたちまち大ヒット、大成功を収めたのです。
しかし中心のディアギレフがカリスマ的過ぎてダンサーたちともめたりまた早くに亡くなってしまい消滅をたどるわけですが当時に咲いた大輪の花とでもいうべきでしょうか。悲劇のロマノフ王朝も持ち物だったロシアバレエ団にとっては王朝崩壊後それぞれに生計を立てていく道筋ともなったわけですからやはりディアギレフには先見の明があったのでしょう。
ところで休憩はというとレストランとカフェが併設されているので便利です。しかも自然の中にいるように作られているので見晴らしのいいところでの飲食ができます。カフェのメニューはいろいろありまたサンドイッチやケーキもあります。
そして売店ではやはりテーマに沿ったものが売られており私はもちろんトウシューズ、ミニですが。ミニでもよくできているのがうれしい、ちゃんとリアルな出来なのでチャチクないのです。ともかくお勧めの展覧会です行ってみてください。