マルメゾンの庭から

都会における田園生活のようすと工夫。

日比谷公園とルドゥーテとチェンバロ

2015-05-23 20:48:26 | 庭仕事
現在日比谷図書館で美術展が開かれています。1階特別展示室に144点前期・後期で絵が入れ替わります。ルドゥーテという画家が描いたバラや植物の絵が展示されています。「花のラファエロ」「薔薇のレンブラント」などと呼ばれており、誰もが見たことのある有名な絵を書いた画家です。私のお気に入りで特にバラの絵が好きで複製を家じゅうに飾っています。特に色の淡さが好きです。他の植物や果物の絵は色がちょっと濃い目で、あまり好みではありませんが薔薇は淡くはかないところが良いです。同時にばらの絵が描かれたチエンバロのコンサートも開かれました。まず絵を見ていただきましょう。

誰もが一度は目にしているでしょう。この色合いが何とも。オールドローズの美しさをよくよく引き出しています。実際とはちょっと違いますが。こんなにぴんと立たないし上を向かないし1本ずつ独立しないし。枝が伸びないし…などなど現実とは違いがありますが。リアルなことは間違いないです。特にこのばらのようにたくさんの花びらがつぼのように咲いているものが良いですね。とげも多く葉は薄め。時代は革命前マリー・アントアネット(フランス王妃)と革命後ジョゼフィーヌ(ナポレオンの皇后)に仕えたという事です。両者とも薔薇好きな女性でばらとともに肖像画に描かれています。この二人に仕えたことで立派な本ができ後々に伝えられたのです。革命後も残りさらに発展を遂げたという事はラッキーとしか言いようがありません。オールドローズと呼ばれているのは薔薇が進化を遂げてきたからで長年にわたり交配、品種改良を続けてきたからです。もともとはこんなに大きくはなく春しか咲かず黄色はごく少なく量も多くなく、病気に弱く、赤は黒すみ、首が細く開くと下を向くといったバラの欠点を改良してきた結果なのです。



ばらは古代からあり、記録に残っているのはメソポタミアの歴史に登場しますが薔薇好きで有名なのは何と言っても古代ローマ人です。おもに香りが珍重され香油が作られました。イスラム圏での薔薇の栽培が盛んになりばら苑も作られていました。メッカでは宗教上薔薇水が大量に使われていました。ヨーロッパにも薔薇はありましたが種類も少なくイスラム圏の文化水中の高さから、はなくこの辺が中心となって栽培されていました。それが十字軍の遠征によりヨーロッパへもたらせて行きました。十字軍によってさまざまな文化が中東からヨーロッパへもたらされ薔薇もそのひとつだったのです。当時はヨーロッパより中東のほうが文化的に高かったという事です。時代を経てヨーロッパでもバラ栽培が盛んになり王朝文化とともにますます興隆を極めてゆきます。ベルサイユの暮しには欠かせない花となってゆきました。肖像画に登場するマリー・アントアネットは薔薇とともに描かれています。その後フランス革命ののちナポレオンの時代にも薔薇は愛され特にナポレオンの妻ジョゼフィーヌは自分の宮殿マルメゾンの庭に庭園を作りさまざまな種類の花を育てさせていました。特にバラやダリアがお好みだったようです。プラントハンターといい世界中から様々な植物がヨーロッパへともたらされます。ガーデニングの楽しみというより薬の原料を求めてという意味合いが強かったと思われます。日本からもいろいろと運ばれてゆきました。特にアジサイなど有名です。マルメゾンの薔薇を描いたのがルドゥーテだったのです。この宮殿にたくさん集められていたからこそさまざまな種類が描けたのです。我々は幸いなことに彼女たちが見ていたものよりはるかに立派なバラを見ているわけです。1867年HT(大輪の現代薔薇)が作られて以来完璧な形が作られ剣弁高芯といわれるとがった整った薔薇が完璧さを求めるように競って作られました。それと逆行するようにイギリスではいわゆるイングリッシュローズが作られるようになりました。アンティークと呼ばれる昔の彷彿とする花びらがとがらずくしゃっとして芯が見える剣弁高芯とは真逆の薔薇が好まれるようになっていきましたがコンテストの中心はやはり完璧な剣弁高芯でしょうか。



日本では少ないですがヨーロッパで好まれる形がスタンダードといわれる下に葉のない背の高い上が広がった形の作りです。下の葉は全部取り去り幹だけにしその代り上部はなるべくこんもりと丸く整えられます。宮殿の庭などにコンテナ植えにされたり直植えされていましたがいかにも手がかかった風情は庭園にふさわしいといえます。私も購入して育てましたがうまくいきませんでした。やはり無理な不自然な形なので弱いのかもしれません。
今後もばらは発展を遂げていくでしょう。人類は今までにない青薔薇を目指しています。まだまだすっきりした明るい青にはなっていません。朝顔ヤデルフィーニュームのような美しい青いバラが登場する日も近いかもしれませんが、個人的には自然にさからってまでも欲しいとは思いません。ばらはバラ色。

ばらの新名所、ばらの市に行ってきました。

2015-05-17 19:51:46 | 庭仕事


5月16日ばらの市が開かれました。場所は荒川区町屋駅前。京成電車と都電の駅前です。道路の一部を囲んで通行止めにし雛壇を作りばらの鉢植えを販売します。そのほかにもイベントもあるのですがみな薔薇の鉢を買うのに忙しく他のほうには目が行きません。だっていい鉢が安く変えるというのでもう取り合いまで行きそう。年によって鉢植えの傾向が変わるような気もしますが正確にはわかりません。今年は種類が増えたような気がします。雨にもかかわらず長い長い列に並んで順番が近ずづくのを待っていました。ポスターが貼ってありたぶん販売のものかなと思ってみていると、中にイヴピアッチェが!薔薇好きな人にはわかるすぎじゃない人にはさっぱりですがイヴピアッチェはけっして素人向きではありません。フランス人が大好きなばらとして有名な花ですが日本人向きとは言えないかもしれません。まず大きい。大きすぎくらい大きい。はなびらが分厚い。(かわいげにかける)色がどぎつい、香りがきつい。開くと形がぐしゃぐしゃに崩れる。などなど。写真は開きはじめでおとなしいですが開くとシャクヤクそっくりに大きく開きます。ばらに見えずシャクヤク?という感じです。色も、もっと濃くなります。どきついピンクです。でも迫力と貫禄はだれにも負けません。私が行ったころは始ってそんなにたっていませんですがだいぶ売れて、残り少なくなっていましたがイヴは残っていました。1鉢あったのですぐにゲット。



ここから開いてシャクヤク咲きになります。これだけでやめようかと思ったらもい一鉢一目ぼれ。名前はスーベニアドモナリザ?ちょっと違うかもF(フロリバンダ中輪のことです)では少ないアンティーク咲きのもの。色が気にいってしまいました。こちらもピンクの濃い色。でもイヴと違うピンクです。



真ではわかりにくいですがもっと濃いピンク。というか赤です。ピンクがかかった赤でしょうか。ともかく目立つ。はで、美しい、かわいい、とにかく一目ぼれ。でもFなので花持ちはやや悪くひらきぎみ。香りもありません。見た目はいかにも濃厚なのになぜか香りなし。裏切られたかと思うほどに臭いません。ばらのかおりといっても数種類あります。濃厚なムスク系、フルーティ系、モダン系、ティー系、ミルラなどなどの香りに分かれます。香りといっても花により全然違うのでかぎ分けてみてください。私の好みは何と言ってもフルーティ系です。何ともいい香りで、気持ちのいい香りでしつこくなくさわやかです。


ばらの市では地元のテレビ局(荒川、千代田、文京区の3区のローカル局)も取材にきます。毎年5月に開かれているのでみなさん来てください。いい花が安い。今年は値上げされていましたが昨年は大きい鉢が1500円でした。半額より安い。種類も豊富です。京成ばら園芸の鉢ですのでがブランドです。いいものが来ています。主催者は浅草のほうずき市を目指しているようです。ほうずきもいいけどばらもいいですよ。そして見どころは都電の長い沿線に大量のバラが咲きほこり美しいのなんの。たくさんの種類が植えられ無料のばら苑です。種類本数ともにかなり多いです。とにかく沿線にずらっと植えられえいるのですから。名前がついているのもあるので探してみましょう。

わすれんぼ、さくらんぼ(タイトルを入れ忘れてました)

2015-05-09 20:16:50 | 庭仕事
今年もサクランボ食べました。売ってるのはまだ買っていませんが毎年家でなる暖地桜桃をまずいただきます。この種類は放っておいても毎年実を付けしかも早い。花が早く咲きあっという間に実が付きそれが育ち・・かんたんなのでお勧めです。実ものの買い方は若い苗を買ってはいけません。果樹は年数をえないと身がならないので植えてもならなという事が良くあります。鉢植えでなっている者を買ってきますと毎年なってくれます。これは小さいけど年数がたっているからです。それと鉢植えという小さい狭い場所では根が張るスペース限られその分上が伸びるほうにエネルギーを費やすからです。



写真ではたくさん身を着けていますが本当は実を落とし数を減らしたほうが良いです。花が咲いたもの全部を鳴らすより選んだ身を鳴らすほうが大きく質もよいものがなります。うちはサボって全部ならしてしまうので小さい実しかなりません。だめというわけではありませんが量より質という事でしょう。



色はまず緑で次に黄色から赤くなっていくます。一度に真っ赤にならないので赤いものから取って食べてゆきます。長く楽しめてよいですね。複数鉢があると長く楽しめそうですね。食べることだけでなくもちろん鑑賞も。赤い実は目立つしかわいい。鳥が多い地方では鳥に食べられるかもしれませんが都会でからすぐらいなので食べられたことはありません。場所もなく無理をしておいているのであまりよいバックではありませんが。周りの汚いものが移らないように写真を撮るのは至難な業。一眼レフでなく初心者用カメラなのであらも一緒によく写してくれるのがちょっと困りますが。毎回苦労してとっている写真を見てください。



空間に身を乗りだし地面に落ちそうなアクロバットをしてとりました。こうして苦労も多いですが都会が大好きです。東京はまだまだ素敵です。木がもっと増えるといいな。せっせと緑を増やします。微力ですが頑張ります。空気がきれいになるように。道行く人が喜んでくれるように。区役所の環境課の人が頑張っていますのでちょっとのお手伝いを。


スパニッシュビューティ^を知っていますか

2015-05-05 19:44:28 | 庭仕事


やっと我が家にも待ちに待った薔薇の季節がまいりました。何種類ある川数えたことがなくよくわかりませんがミニも入れれば二けたぐらいでしょうか。大雑把。ふたけたは10~99ではないですか。さすがに我が家は庭も空地もないのでふたけたといっても初めのほうでしょうか。どれが一番とは言えません。好みが一定しているわけではなくオールドローズもモダンローズも原種も何でも好きなので見つけると買ってしまいます。花屋さんにお願いなのですがミニバラにもっと個性が欲しいです。名もないただピンクか赤か紫かみたいなミニが多いですがミニにも銘花がたくさんあります。欲しいけど売ってない、通販では1鉢というわけにもいかない。ミニ専門とは言わないけどマニアックなミニバラが欲しいです。たとえばスターザンストライプスやスィートキャリオット、、テラコッタ、シンデレラなどなど厳密にはミニとは言えないものもありますが欲しいけどない。コレクションしたいです。特にバラは移り変わりが激しい、他の花は買う時にこんなに苦労しません。なぜそうなるかというと膨大の数が新しく作られ売り出されどんどん新陳代謝していくので古いものはどんどんなくなっていく運命なのです。つい最近までイングリッシュローズばっかりだったのに今は、どはでなフレンチローズが流行っています。いいとか悪いとかは言わないけどめまぐるしい。一度はやるとそれしかなくなるのも困ります。小さな流行ってなさそうな花屋に意外と掘り出し物があったりします。古い品種も細々と作られているので流行に敏感な大型の花店より小さい花店に欲しいものがあったりすると嬉しくなります。




さて写真はお気に入りのスパニッシュビューティ。一季咲で春しか咲きませんがオールドローズ的な花で好きなものです。首が細く下向きに咲きます。香りが強く花弁はあまり多くありません刻みとフリルがあって特徴がオールドローズそのものです。発表も古くオールドといってもいいかもしれませんが。この花は名花なので今でも売られており入手は難しくありません。色もピンク一色でなく濃い、薄い、が混ざって絶妙です。香りも強く、さわやか。とにかくいいことづくめな花です。おすすめで気に入られている方も多いです。

本日のおひろめはスパニッシュビューティだけにします。特集を組んでもいいくらい素晴らしい花なのです。つるばらなので場所が広いほうが良いですが鉢でも行けます。でもこの花の良さは鉢だとちょっとかわいそう。うちは鉢だし場所がなく伸びられずかわいそうの一言ですが毎年咲いてくれるので感謝しています。ずっとずっと咲き続けてほしいと願っています。来年もよろしく。