さて、もう相当たったんですが、TOHOでうれしい企画をやってたんですね。
それが、6月に上映した「エイリアン・ディレクターズカット版」と「エイリアン2・完全版」のデジタルリマスター上映。
これを各1,000円で観られるんですからファンにはたまりません。
p
TOHOさんまたこんな名画の再上映またやって。

さて、先ず最初の「エイリアン」ですが、イギリスの映像美学派リドリー・スコットの初期の大傑作ですね。
この監督の最新作である「プロメテウス(12)」では本作の種明かしをしていました。まぁ小生的にはかなり?な映画だったんですが。
「プロメテウス観てきました」↓↓↓
http://pub.ne.jp/gwnhy613/?daily_id=20120818
この映画について小生ごときがとやかくいう、資格はないんですが、あらためて綺麗なデジタルリマスター版でスクリーンで見直してみるとやはり素晴らしい。光と影を重視したリドリー・スコット独自の演出方式が、このゴシック調美術と実にマッチしていてたまらねぇっすよ、ファンには!!
後の「ブレードランナー」「ブラックレイン」なんかでも駆使されて演出方法ですよね。そして、当時無名だったシガニー・ウィーバーのまわりを固める、米英のベテラン俳優陣たちのアンサンブルがこの密室恐怖劇を盛り上げます。
そうですね、このディレクターズカット版ではパート2につながる大事な伏線映像が追加されています。興味のある方は、DVDかブルーレイでチェックしてみてください。
んでもって、今や超大物となったジェームズ・キャメロンの大出世作となった「エイリアン2」の完全版です。様々な追加映像で今まで解らなかったミッシングリングが見事につながり、なるほどなぁとなるワケ。
B級映画の監督にすぎなかったこの人は、それこそ低予算で製作された「ターミネーター」が大ヒット!!。 で、この伝説的映画の続編のメガホンをとることになったんですなぁ。当時高校2年生だった小生は、この映画を鷹匠小路のテアトル八戸で鑑賞し小便ちびりそうになるくらい興奮したのを覚えています。故淀川長冶先生は「仮に帰りの電車賃が無くとも、この映画を見ている間はそのことも完全に忘れてしまいますよ」と何かに書いてました。
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ついでに、小生が最も尊敬していた、映画批評家の故荻昌弘先生が「オール読物」に寄稿した本作のレビューをご紹介します。
オール読物:「荻昌弘のシネマレストラン(昭和61年8月掲載)」より
「(略)宇宙SF大作「エイリアン2」、このスゴさには、正直、久しぶりに腰を抜かした。(略)マ、今月観るなら、これでしょう。 「エイリアン」といえば、かつてのオリジンのSF映画にも相当驚かされた記憶がある。
異星探検のアストロノーツがバイキンみたいに宇宙船へ持ち込んじまう粘液、これがみるみる生物へ増殖、(略)クライマックスにはこの粘液獣、ただ一人生き残れた女性飛行士シガニー・ウィーバーが服を脱ぐのを待ち構えて、飛びかかる。ヤダヤダともがく裸へ巻き付いたな。宇宙SFにショック演出を導入したと当時、玄人筋から絶賛のあがった一編であった。偽善的言いようはヌキにするシロウト的絶賛を述べれば「エイリアン」の強烈個性は宇宙SFの大義名分を借りて、粘液的わいせつ感でアラレもなくエロティシズムを活劇化できた点にありました。イバッていい独創的監督はイギリス生まれの映像美学派リドリー・スコット。ふりかえれば、もう7年前であった。
7年後監督交替の「エイリアン2」はドウか。(略)(主役が)やがて、自分でマシンガンを構えて、エイリアン征伐に出かけてゆく。まるでこりゃ「ランボー」のシルベスター・スタローンの肖像権侵害やないか、みるまに、ついには巨大エイリアンと拳闘の殴りっこまではじめ「ロッキー」のお株すら収奪するしまつ。(略)
肝心なのは、この「男にとってかわった」女の闘いが、無条件のド迫力でエイリアンと観客、双方をブチのめすことです。
シンプルににしてストレート。何の寄り道も注釈も弁解もありゃしない。ショックにつぐショック、クライマックスにかさなるクライマックス、その直線的加速度の肥大化だけが、このいわば「電子化された連続活劇」をラストの爆発的なカタストロフまで一瀉千里に突っ走らせてゆく。中身はもう完全な、「宇宙移転した戦争映画」だ。それもプレ・ジョン・ウェイン、古い古いヒーロー個人プレイ時代の。以前「ターミネーター」や「ランボー」を書いていたキャメロン監督は、まさにここで大義名分・宇宙SFという非現実的なの隠れミノを着て、今度はレーガンに溜飲さげさせたわけです。しかも野暮ったい軍国調の逆戻りなど、まったくキナ臭く匂わせずに!」
それが、6月に上映した「エイリアン・ディレクターズカット版」と「エイリアン2・完全版」のデジタルリマスター上映。
これを各1,000円で観られるんですからファンにはたまりません。
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TOHOさんまたこんな名画の再上映またやって。
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さて、先ず最初の「エイリアン」ですが、イギリスの映像美学派リドリー・スコットの初期の大傑作ですね。
この監督の最新作である「プロメテウス(12)」では本作の種明かしをしていました。まぁ小生的にはかなり?な映画だったんですが。
「プロメテウス観てきました」↓↓↓
http://pub.ne.jp/gwnhy613/?daily_id=20120818
この映画について小生ごときがとやかくいう、資格はないんですが、あらためて綺麗なデジタルリマスター版でスクリーンで見直してみるとやはり素晴らしい。光と影を重視したリドリー・スコット独自の演出方式が、このゴシック調美術と実にマッチしていてたまらねぇっすよ、ファンには!!
後の「ブレードランナー」「ブラックレイン」なんかでも駆使されて演出方法ですよね。そして、当時無名だったシガニー・ウィーバーのまわりを固める、米英のベテラン俳優陣たちのアンサンブルがこの密室恐怖劇を盛り上げます。
そうですね、このディレクターズカット版ではパート2につながる大事な伏線映像が追加されています。興味のある方は、DVDかブルーレイでチェックしてみてください。
んでもって、今や超大物となったジェームズ・キャメロンの大出世作となった「エイリアン2」の完全版です。様々な追加映像で今まで解らなかったミッシングリングが見事につながり、なるほどなぁとなるワケ。
B級映画の監督にすぎなかったこの人は、それこそ低予算で製作された「ターミネーター」が大ヒット!!。 で、この伝説的映画の続編のメガホンをとることになったんですなぁ。当時高校2年生だった小生は、この映画を鷹匠小路のテアトル八戸で鑑賞し小便ちびりそうになるくらい興奮したのを覚えています。故淀川長冶先生は「仮に帰りの電車賃が無くとも、この映画を見ている間はそのことも完全に忘れてしまいますよ」と何かに書いてました。
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ついでに、小生が最も尊敬していた、映画批評家の故荻昌弘先生が「オール読物」に寄稿した本作のレビューをご紹介します。
オール読物:「荻昌弘のシネマレストラン(昭和61年8月掲載)」より
「(略)宇宙SF大作「エイリアン2」、このスゴさには、正直、久しぶりに腰を抜かした。(略)マ、今月観るなら、これでしょう。 「エイリアン」といえば、かつてのオリジンのSF映画にも相当驚かされた記憶がある。
異星探検のアストロノーツがバイキンみたいに宇宙船へ持ち込んじまう粘液、これがみるみる生物へ増殖、(略)クライマックスにはこの粘液獣、ただ一人生き残れた女性飛行士シガニー・ウィーバーが服を脱ぐのを待ち構えて、飛びかかる。ヤダヤダともがく裸へ巻き付いたな。宇宙SFにショック演出を導入したと当時、玄人筋から絶賛のあがった一編であった。偽善的言いようはヌキにするシロウト的絶賛を述べれば「エイリアン」の強烈個性は宇宙SFの大義名分を借りて、粘液的わいせつ感でアラレもなくエロティシズムを活劇化できた点にありました。イバッていい独創的監督はイギリス生まれの映像美学派リドリー・スコット。ふりかえれば、もう7年前であった。
7年後監督交替の「エイリアン2」はドウか。(略)(主役が)やがて、自分でマシンガンを構えて、エイリアン征伐に出かけてゆく。まるでこりゃ「ランボー」のシルベスター・スタローンの肖像権侵害やないか、みるまに、ついには巨大エイリアンと拳闘の殴りっこまではじめ「ロッキー」のお株すら収奪するしまつ。(略)
肝心なのは、この「男にとってかわった」女の闘いが、無条件のド迫力でエイリアンと観客、双方をブチのめすことです。
シンプルににしてストレート。何の寄り道も注釈も弁解もありゃしない。ショックにつぐショック、クライマックスにかさなるクライマックス、その直線的加速度の肥大化だけが、このいわば「電子化された連続活劇」をラストの爆発的なカタストロフまで一瀉千里に突っ走らせてゆく。中身はもう完全な、「宇宙移転した戦争映画」だ。それもプレ・ジョン・ウェイン、古い古いヒーロー個人プレイ時代の。以前「ターミネーター」や「ランボー」を書いていたキャメロン監督は、まさにここで大義名分・宇宙SFという非現実的なの隠れミノを着て、今度はレーガンに溜飲さげさせたわけです。しかも野暮ったい軍国調の逆戻りなど、まったくキナ臭く匂わせずに!」
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