小生の父は5年前に他界しました。パーキンソンを患い10年以上病と闘い最後は食も細くなり、みるみる痩せこけていきました。死因は「肺炎」ということでしたが、我々遺族にとってそれは結果論であり、やはりパーキンソン病がとどめを刺したのだと今でも思っています。
肺炎の原因は細菌感染がほとんどのことで(日本人の死因の4位)、免疫力の落ちた高齢者に多いと聞きます。だからと言って「高齢者に肺炎感染させちゃいけないから、国民みんなマスクせよ。若い人達の軽率な行動でお年寄りが亡くなるから行動制限せよ」などという暴論は聞いたことがありません。
けれど、このコロナ禍下において、そんな「暴論」が「正論」のように我がもの顔でまかり通っています。しかも、政府の旗振りで。
蔓防や緊急事態を政府が検討し、国民に行動制限をかけようとすると、「命」か「経済」か、という二者択一のバカげたワードがメディアを賑わします。
政府の分科会が提言する行動制限で人流を抑制すると「経済」は痛むが「命」は助かるというロジック。ゆえに、行動制限を甘受し「経済」より「命」を優先せよ。
・・でも、これって本当なのかしら?
結論から言うと、このコロナ禍下のこの2年間で、
日本人の死者は11年ぶりに減。約1万人弱減少
逆に自殺者は11年ぶりに増。2年連続で2万人越え
2020年死亡数は↓↓
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「年間死亡数11年ぶり減 コロナ対策で感染症激減」
日本経済新聞 2021年2月22日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG228660S1A220C2000000/
2020年の国内の死亡数は前年より約9千人減少したことが22日分かった。死亡数は高齢化で年平均2万人程度増えており、減少は11年ぶり。新型コロナウイルス対策で他の感染症が流行せず、コロナ以外の肺炎やインフルエンザの死亡数が大きく減少したためとみられる。(略)
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2021年死亡数は↓↓
「2021年の出生数・死亡数の見通し」
日本総研 2021年9月15日
(略)2020年の死亡数(日本人)は前年比▲0.61%減となった。新型コロナ対策が、インフルエンザなどの流行性感冒や肺炎などの罹患を抑制したためと考えられる。(略)
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2020年自殺者↓↓
「20年の自殺者2万919人 11年ぶり増加、コロナ影響か」
日本経済新聞 2021年1月22日
(自殺者は)これまで10年連続で減少していたが、リーマン・ショック直後の09年以来11年ぶりに増加に転じた。女性や若年層の増加が目立ち、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や生活環境の変化が影響した恐れがある。(略)
小中高生の自殺者は68人増の440人で、同様の統計のある1980年以降で最多だった。内訳は小学生13人、中学生120人、高校生307人。通年ベースで最も多かった86年(401人)を上回り、高校生についても過去最多だった。(略)
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2021年自殺者↓↓
「昨年の自殺者、原因「生活苦」が増加…長引くコロナ禍が影響」
読売新聞 2022年1月21日
厚生労働省と警察庁は21日、2021年の全国の自殺者数(速報値)が前年より251人少ない2万830人だったと発表した。自殺者全体の数は減ったが、原因・動機別にみると「生活苦」が増えており、長引くコロナ禍が影響しているとみられる。(略)
原因・動機別(複数計上)でみると、経済・生活問題が3038人で前年より114人増加し、そのうち、「生活苦」が990人(前年比98人増)と目立った。(略)
自殺防止に取り組む民間団体によると、「コロナ禍前に比べると、生活困窮を訴える人からの相談は約3割増えた」といい、コロナ禍が自殺の危機につながっている可能性がある。
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女性、若者、働き盛りの方々が、自ら死を選ぶ社会。
これは、恐ろしいことです。
批判を覚悟で言わせてもらえれば、お年寄りやが、長生きできることは、素晴らしいことだけど、それは決して女性、若者、働き盛りの方々の屍の上に築かれるべきことではありません。
「経済」を抑制すれば、失われるべきではない多くの「命」が無くなり、益々社会は疲弊し、更なる「命」が失われることでしょう。
上記のファクトで『行動制限」「人流抑制」「鎖国」など、もはや「死者」を減らすことに対しては、無力であることは(少なくとも日本では)証明済みです。本来、生き生きと輝くべき方々の命が大量に失われるだけの悲劇を生む。
ホントに、この流行り病を過度に恐れる狂騒(バカ騒ぎ)はいつまで続か?
そろそろ目を覚まし、経済をガンガン回しましょう!!
・・・ってか、一番先に、目を覚まさなくちゃならないのは、寝ぼけた首相だけどね。
(しかし、こんなに経済、外交も無能だとは思いませんでしたよ。菅直人に似てると思うのは小生だけ?)
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