JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

わからなくて当然?

2006年05月14日 | m-o


昨夜は、「明日は休みだ!」とばかりに、2時すぎまでチビチビやりながら本を読んでおりましたら、今朝の6時に大きな花火の音でたたき起こされてしまいました。
「なんだよ、せっかくの休みに!」
訊けば今日は近くの小学校の運動会だそうで、怒るに怒れませんでした。

運動会も地域によって春だったり秋だったりしますが、このあたりでは春、1年生などはまだ幼稚園児と大差なく、それは可愛いものです。

さて、cocoa_teaさんが、セロニアス・モンクを年代順に追っていらっしゃいます。10日の記事では、現在耳にできる最も古い録音として、アルバム「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」を紹介されておりました。


このあたりの録音はじつに難しい、ピアニストとしてモンクとケニー・カーシーの名前が書かれていますが、2000年になってから「Up on Teddy's Hill」「Guy's Got to Go」「Lips Flips」の3曲は、モンクのピアノではなかったとの調査結果が出たりして、かなりいいかげん、それもこれも、この録音がレコード会社で正式に行われたものではなく、ジャズ・オタク、ジェリー・ニューマンの個人的録音を音源としているからです。

では、何故「バップ草創期の貴重なアルバム」と呼ばれるのか?
それは、不満分子の黒人街での演奏など、録音するレコード会社がなかったし、クラブでのライブ録音をレコードにするという概念も無かった時代に、ほぼ唯一残っていた音源だったからです。

セロニアス・モンクの最も古い録音という点では、このアルバムの録音日が1941年5月12日ということになっていますので、「Swing to Bop」「Stompin' The Savoy」の2曲でほぼ間違いないと思います。
ただ、1941年の録音は、他にも何曲かあります。この録音日がはっきりしない。どなたか情報があればお訊きしたいくらいです。


正式レコーディングで最も古いのは、この3年後、コールマン・ホーキンスのカルテットで1944年8月19日にマイナーレーベル、ジョー・デイヴィスへ吹き込んだ演奏だと思います。(後にプレスティッジから再発)

いずれにしても、先の「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」での2曲は、1946年に先行リリースされていますし、なにしろLPなど存在しない時代ですから、詳しいことなどわかるわけもなく、今日のお題のごとく「わからなくて当然」ということではないでしょうか。

なんだか、書いてる私までわけわかんなくなってきてしまいました。(笑)

ということで、今日の1枚は、最初期のモンクの演奏を取り集めたCDを紹介します。

AFTER HOURS AT MINTON'S / THELONIOUS MONK
11.のみ1941年5月12日録音 他は1941年録音
 THELONIOUS MONK(p) [全曲]
 JOE GUY(tp,vo) NICK FENTON(b) KENNY CLARKE(ds) AL SEARS(ts)
1.I GOT RHYTHM
2.NICE WORK IF YOU CAN GET IT
3.DOWN, DOWN, DOWN
4.I FOUND A MILLION DOLLAR BABY (In a Five and Ten Cent Store)
 ROY ELDRIDGE(tp) HERBIE FIELDS(ts)
5.BODY AND SOUL
 HOT LIPS PAGE(tp) KENNY CLARKE(ds)
6.I'VE FOUND A NEW BABY
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp) HERBIE FIELDS(ts)
7.MY MELANCHOLY BABY
8.SWEET LORRAINE
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp)
9.SWEET GEORGIA BROWN
10.YOU''RE A LUCKY GUY
 CHARLIE CHRISTIAN(g) JOE GUY(tp) NICK FENTON(b) KENNY CLARKE(ds)
11.STOMPIN' AT THE SAVOY
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp) KENNY CLARKE(ds)
12.(Back Home Again In)INDIANA
(2,3,4,10は「ハーレム・オデッセイ」、5,12は「スウィーツ・リップス&ラッツ・オブ・ジャズ」、7,8は「トランペット・バトル・アット・ミントンズ」、9は「アフター・アワーズ・イン・ハーレム(上写真の右)」、11は「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」に、それぞれ収録されたもの)

追伸、
cocoa_teaさん、ついついそちらの記事とコメントに誘われ、書いてしまいました。