JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

アルコールトロー?

2008年11月18日 | p-r

今晩あたりからグッと気温が下がる予報が出ています。みなさんも風邪などめさぬよう、じゅうぶんご注意下さい。

「バブさん、バブさんはお酒飲まない日ってあるんですか?」
Mさんのお店のアルバイトの女の子にそんなことを訊かれました。
「あるよ、あれ知らないの?年に一回、5月13日は『酒飲みは止めようの日』って、え~~とアレはたしか7,8年前に法案かなんか通ったんじゃなかったかなぁ、拘束力は無い法律だけど俺は守ってるよ。」
「へぇ~~そんな法律あるんだぁ」
って信じるほうも信じるほうですが、まっ素直な可愛い子であります。(笑)
我が子供たちと同じくらいの年頃の子と話をする機会は仕事関係でもほとんど無く、そういった意味でMさんのお店のアルバイトの子たちとの会話は新鮮味があります。

先日いつものバーで飲んだとき、
「しかしこの店には若い子が来ないよねぇ」
「若い子たちはウイスキーって飲まないしねぇ、っていうかお酒そのものを飲まなくなったもん。」
とママ
たしかに、私などは「金が入れば一にも二にも酒」てな青春時代をおくっていましたが、現代の若者にはその手の人種がめっきり減ったことは実感します。
「う~~ん、たしかに、Mさんとこでも、ビールや日本酒、ウイスキーより、カクテル系の酒の方がだんぜん売れてるし、バイトの子も飲まない子が多いもん」

これはある意味、私のような『アウトロー』ならぬ『アルコールトロー』的ダメ人間が少なくなってきているという、じつに良い傾向とも言えるのでしょうけど、以前お話しした『ナナメの関係』を大人どうしが築くためには弊害でもあるようにも思えます。

今から十数年前、私がまだ接客業の現場で責任者をやっている頃、若い社員とどうコミュニケーションを取っていたかといえば、こんな私ですから酒場に依存していたわけで。
みんなを連れて飲みに行くことはもちろん、男女問わず全員と二人きりで飲みに行く(全員とというところがミソなのでありますが)という、じつにありきたりのやり方でコミュニケーションを取っていました。

二人きりで行く飲み屋は「バー○○」限定、相手によって場所を変えたりはしません。
そんでもって「二人きりで飲みに行くときには友人のごとく」を原則に、私もできる範囲で素を出すように心がけていました。
「いいねぇバブさんは、ヒッカエトッカエ若い女の子連れて、うらやましいぞ!」
「男の子だって連れて来てんでしょうよぉ、勘違いされるからヘンなこと言わないで」
てなマスターとの最初の会話が、始めて連れて行った子の気もほぐしてくれるみたいな、マスターも良く心得ていてくれましたっけ。

そんな中で、若い子たちが素の気持ちを話してくれるようになる、これはじつに大切なことだったのであります。
考えてみると今こんな手は通用しない時代になったのかもしれませんよね。良かったぁ十数年前で(笑)
ちなみに、未だに彼ら彼女らの何人かは、私に近況を連絡してくれたりします。

あれ?今日は何の話をしようと思ったんだっけ?
そうそう、だから、世代を超えたコミュニケーションをもっと広める必要があると、そう言いたいわけで・・・・えっ?「ただただ、あんたみたいな『アルコールトロー』を増やしたい、闇の世界に引きずり込みたいだけだろ」ってですか?
「えへへへへ」
「やっぱりそうなんかい!」

今日は『酒飲みは止めようの日』にしようかなぁ・・・あっいかんビール切れてたんだ、買って来なきゃ(笑)

さて、今日の一枚は、マックス・ローチです。
エリック・ドルフィーにブッカー・リトル、何故に今までこのアルバムを紹介しなかったのか自分でも不思議なのでありまして(笑)

オバマ氏が初の黒人アメリカ大統領に決まった今、マックス・ローチはこのニュースを天国でどんな顔で聞いているでしょうか?そして、社会派的傾向に彼を誘ったアビー・リンカーンは??????
人種意識を前面に打ち出したアルバムだけに、そんなことを考えつつ聴くと、また違った感覚が湧いてくるかもしれませんね。
いやいやそれとは逆に、そんないらぬ思いは捨て去って聴くことが一番なのかもしれません。だって「マーカス・ガーヴィーがなんたらかんたら・・・・」そんな主張を抜きにしても、これだけ個性的なミュージシャン達がこれほどの演奏を聴かせてくれれば「余は満足じゃ」だからです。(笑)
「リトル最高!やっぱドルフィーはいいわ」
みたいなね。
(本日はCDでの紹介です。)

PERCUSSION BITTER SWEET / MAX ROACH
1961年8月録音
MAX ROACH(ds) BOOKER LITTLE(tp) JULIAN PRIESTER(tb) ERIC DOLPHY(as,bcl,fl) CLIFFORD JORDAN(ts) MAL WALDRON(p) ART DAVIS(b) CARLOS POTATO VALDEZ(conga) CARLOS TOTICO EUGENIO(cowbell) ABBEY LINCOLN (vo)

1.GARVEY'S GHOST
2.MAMA
3.TENDER WARRIORS
4.PRAISE FOR A MARTYR
5.MENDACITY
6.MAN FROM SOUTH AFRICA