JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

駄洒落はやっぱりほどほどに

2009年04月21日 | j-l

いかにも何か落としてきそうな雲が、今日は朝から空にかかり、ついに先ほどから本格的な雨が降ってきました。今晩は荒れ模様になるんだとか。さすがに今日は自転車でMさんの店へ行くのは避けた方がよいようです。
それにしても、ついこの前まで街じゅうピンクだったのが、いつの間にかいろんな色があふれ出しました。穀雨も過ぎれば春雨も雷雨へと変わり、あっという間に梅雨を過ぎて夏、ふと気が付くと紅葉が始まり、落ち葉が舞ったかと思えば「よいお年を」・・・・あ~あ、年を追うごとに一年が短くなっていきます。(笑)

結構毛だらけ猫灰だらけ、尻の周りはクソだらけってねぇ。
タコはイボイボ、ニワトリゃハタチ、イモ虫ゃ十九で嫁に行くときた。
黒い黒いは何見て分かる。色が黒くて貰い手なけりゃ、山のカラスは後家ばかり。ねぇ。色が黒くて食いつきたいが、あたしゃ入れ歯で歯が立たないよときやがった。どう?まかった数字がこれだけ。どう?一声千円といきたいな。
おい、ダメか?おら八百、六百、ようし、腹切ったつもりで五百両、と。持ってけ、どろぼう!

一昔前、社員旅行なんかのバス旅行で、帰りに半分トロトロしながら観る映画と言えば、『男はつらいよ』と相場が決まっておりましたが、考えてみれば私はこのシリーズを映画館どころか、テレビでも自宅のビデオでも観たことが無いかもしれません。そのくせそこそこ物語を知っているというのは、これ全て観光バスのおかげでしょう。

えっ?何故に寅さんかって?
じつは今日、我がブログをのぞき見してくれているNさんとバッタリお昼に合いまして、軽く珈琲でも飲もうかってことになったんですがね。

「バブ、この前『がまの油売りの口上』をブログに書いてたジャン、あれって、自分で覚えてたの?」
「いやいやいや、落語に出てくるくだりあたりをちょっと覚えてるだけですよ。」
「そうかぁ、じゃあ『バナナの叩き売り』なんてぇのは?????」
「????」

じつはこのNさん、先日の会社の飲み会で、自分では一芸だと思っている(笑)寅さんの売り口上を、よせばいいのに披露したんだそうで、すると思いの外若い女の子にウケたって言うんですがね。
「ほんでね、「すごぉい、よく覚えてますねぇ、他にも何かできるんですか?」って言うわけさ・・・・・」
これはどう考えても、オベッカだという事は話で聞いても分かるわけですから、そこでやめときゃいいのに
「いやぁ、俺は昔っから『売り口上』ってぇのが大好きでさぁ・・・・『がまの油売り』だろ、 『飴売り』『唐辛子』、特に『バナナの叩き売り』なんてぇのは大得意だよ。」
てな事を言ったらしいのです。
「でもさ、ほんとは『バナナの叩き売り』なんてぇのは出来もしないわけさ、そんでね、「今日のところは、寅さんで終わり、次の機会に披露するから」って・・・」
「いや、それで良いんですよ。相手の女の子もホッとしてると思いますよ」

だけど、Nさん曰く、
「それはそうだろうけど、もしもの場合に覚えていないとカッコがつかない」
と言うのです。
とは言っても、『バナナの叩き売り』の口上は難しい。
「ともかく『七味唐辛子』の売り口上じゃなくて良かったですよ。(笑)・・・・・・・・・・分かりやした。とりあえず私が持っている本をお貸ししやしょう。覚えられるか、っていうより、覚えても上手くできるかどうかは分かりませんよ。」

ということで、こんな本を貸してあげることにしました・・・・が

 一は万物の始まり、泥棒の始りが石川五右衛門、博打の始りが熊坂長範。相撲の始まりが野見宿彌。憎まれっ子世にはびこる。仁木弾正悪いやつ、日光けっこう東照宮。西は西京、東は東京。三十三は女の大厄、産で死んだか三島のおせん、三三六法引くべからず、それを引くのが男の度胸で女は愛嬌、坊主はお経でつけものらっきょう。四はシでとしばして、後藤又兵衛、槍で嫁いだ五万石。五万石でも岡崎様は城の下まで船が着く。城は城でも名古屋の城は、金のしゃちほこ雨ざらし、

この一から五まで覚えるだけでも大変ですし、身振り手振りで「ああ、もっと負けろ? よっしゃ、そうなったらこっちも意地だよ。じゃあ、負けちゃおうじょねえか。さあ、もう一つつけて、○○だい。」と、合間の掛け合いも問題なわけで・・・・
Nさん、そのまま無かったことにしたほうが無難だと思いますよ。(笑)所詮若い連中にとっては、オヤジギャグといっしょなんですら。

さて、今日の一枚は、クリフォード・ジョーダンです。

ジョーダンに期待するのは、バフバフいわせるシカゴテナーですよねぇ?
ただ、このメンバー、ウォルトンとヒースというと「SPELLBOUND」と同じひとがお付き合いしているわけで、おそらくは少々強引さに欠けるジョーダンが、いくぶん流されているんじゃないか?との感じをここでもいだいてしまいます。

それでも、私的には面白がって聴くアルバムでは無いものの、そこそこ素直に聴ける、そんな部類に入るアルバムです。
半面、このあたりが「好きなのに今ひとつ抜けきれないんだよなぁ」というジョーダンへの不満が出る原因の一枚でもあるのかな。

ともかく、最良の名盤ではあれませんが、聴いて損をする一枚でも無いと思います。

STARTING TIME / CLIFFORD JORDAN
1961年6月14, 15日録音
CLIFFORD JORDAN(ts) KENNY DORHAM(tp) CEDAR WALTON(p) WILBER WARE(b) ALBERT HEATH(ds)

1.SUNRISE IN MEXICO
2.EXEMPORE
3.DOWN THROUGH THE YEARS
4.QUITTIN' TIME
5.ONE FLIGHT DOWN
6.WINDMILL
7.DON'T YOU KNOW I CARE
8.MOSAIC

おまけ、
かわらずどこも矢を出す湯屋の軒
江戸の湯屋(銭湯)を詠んだ川柳ですが、「結構毛だらけ猫灰だらけ、尻の周りはクソだらけ」なんてぇのは、地口と呼ばれる駄洒落なわけで、湯屋の看板も「湯に入(い)る」を「弓射る」と洒落たもの。
「猫に小判」を洒落て「下戸にご飯」、『バナナの叩き売り』の「日光けっこう東照宮」も「恐れ入谷の鬼子母神」も「その手は桑名の焼き蛤」なんかも同等の類ですな。「そうはいかのキンタマ」ってぇのはちとゲスか?
ともかく、同じ駄洒落、オヤジギャグもこんくらいの洒落っ気やリズム感があるとちょっとだけ高等な感じがする・・・かな?