JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ジャズ・ファンに感謝

2006年01月19日 | p-r


今日はいちど帰宅後、再出勤であります。18時過ぎには出掛けなければいけませんが、「風が強くて行きたくないよう~~~!」ってな感じです。

先日、本田さんの訃報をお話ししたばかりですが、去る14日には「プレスティッジ」の創設者ボブ・ワインストック氏が糖尿病の合併症で77年の人生に別れを告げられたそうであります。
ご冥福をお祈りいたします。


「プレスティッジ」「ブルーノート」「リバー・サイド」といえばジャズ・レーベル御三家ともいえる、モダン・ジャズ界にとって多大な貢献をはたしたレーベルであります。
この3大レーベルの共通点は何かと考えれば、すべてオーナー(=プロデューサー)が皆、熱狂的なジャズ・ファンからスタートしてたという事かもしれません。

ボブ・ワインストック氏は、ジャズ・ファンが高じてニュー・ヨークに「ジャズ・レコード・コーナー」なるレコード・ショップを始め、近くにあったジャズ・クラブ「ロイアル・ルースト」に入り浸りとなるうちに
「ジャズを録音してみた~~~い」となって、マイナー・レーベル「プレスティッジ」を立ち上げました。


ワインストック氏だけじゃありませんよね、アルフレッド・ライオンにしても、オリン・キープニュースにしても似たり寄ったりの理由で、マイナー・レーベルとして「ブルーノート」、「リバーサイド」を立ち上げたのですから。
もちろん、我が日本にもマイナー・レーベル「ロックウェル」を立ち上げた、岩味潔氏、油井正一氏がいらっしゃいます。


いずれにしても、ジャズという音楽は、こういった熱狂的ジャズ・ファンに支えられ、育てられた音楽だということでしょう。つまりは、ミュージシャンだけではジャズという音楽は成り立たなかったということ、これはリスナーに徹する私にとってはなんとも心強い(それはちょっと違うんじゃねぇの?...ワインストック氏と同列のわけもないのに単純ですから....)

ともかく、ワインストック氏やそれに並ぶ他の氏のおかげで、今も素敵なミュージシャンが奏でる最高のジャズを聴けることに、心から感謝をしております。

さて、今日の一枚ですが
「プレスティッジ」の名盤といえば、昨日紹介したマイルスのマラソン・セッションも、モンク、マイルスの喧嘩(?)セッションも、ドルフィーのファイブ・スポットも....あまりに数が多すぎて、何を紹介すべきか悩んでしまいます。

う~~~ん、やっぱり定番中の定番「サキコロ」でしょう。
あまりに語り尽くされた一枚ですので、ごたごた言いませんが、このアルバムほど「聴きやすいくせに奥が深い」と思わせる演奏は無いかもしれません。まあ、だからこその名盤なんでしょうがね。

SAXOPHONE COLOSSUS / SONNY ROLLINS
1956年6月録音
SONNY ROLLINS(ts) TOMMY FLANAGAN(p) DOUG WATKINS(b) MAX ROACH(ds)
1.ST. THOMAS
2.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
3.STRODE RODE
4.MORITAT
5.BLUE SEVEN

追伸、
「プレスティッジ」というレーベルに興味のある方、我がHPでも、先頃レーベル紹介を行ったばかりでしたし、Dr.JAZZこと内田修先生のレーベル紹介なども参考になるかと思いますのでご紹介しておきます。


イメージ不足

2006年01月18日 | d-f

今度の土日が仕事となってしまい、その代休というわけでもないのですが、本日は休暇とあいなりました。昨晩は休前日ということで、お決まりの午前様、約一週間続いた「外飲(そんな言葉はありませんが)してないぞ!偉いぞ!日」がここに途絶えてしまったということになりました。

ということで、昨晩はPCにも触れず、入浴後はコテっと就寝、今日になってみなさんのコメントを拝見いたしました。すると、あずきさんの所とけいさんの所から同時にバトンなるものがまわってまいりました、それも同じ「イメージバトン」なるものです。

自分の前の方の言葉からイメージする言葉を、次に伝えるというものです。あのいくつもの質問に答える形式でなくて良かったといえば、そうともいえるのですが、私のごとくイメージが貧困な者に、はたしてこの「イメージバトン」なるものが出来るでありましょうか?

まずは、あずきさんより受け取った「若葉・生命力」、
朝、起きたときに、私が欲しいものですね、
以前紹介したマッコイ・タイナーの「ATLANTIS」のような
鼓動とともに湧き上がってくるような
はしゃいだものでなく、じっくりと静かなのに力強い響きのような
う~ん.....ジャズでいえば「リズム・セッション」とりわけ「ベース音」のようなものでしょうか。(あれ?マッコイからはちょっと離れてきてるぞ)
生かされているのでは無く、生きて行くという強い心?
決めました、「強い響き・ベース音」でどうでしょうか。

次にけいさんのほうですね、
「すっぴん」?....「妖怪」....ウソです、ウソ!
以前にも、お話ししたことがあったかもしれませんが、私は「化粧」が嫌いなタイプで、できれば私の前では「すっぴん」に近い女(ひと)であって欲しいと思っています。
「私の前では素であって欲しい」「飾らぬ美しさ」「見た目より内面の情」といったものへの憧れでしょうか。
とすれば、その象徴が「すっぴん」なのかも.....
決めました、「妖怪」は却下!「誠の美」というのはどうでしょう。

あずきさんからのバトンは
笑顔→自分を支えるもの→記憶→母の声→無償の愛→太陽(お日さま)→芽生え(すくすく)→若葉・生命力→「強い響き・ベース音」で

けいさんからのバトンは
次の世代に伝えたい事→歌→いつもそばにあるもの→笑顔→宝物→輝いているもの→ハゲリンチョ→つるつる→すっぴん→「誠の美」で

こんなもので勘弁して下さい。

さて、3人にバトンですか?
別々のバトンは、難しいので、二つのバトンを同じ方に渡させて頂きます。
受け取った方、答えるも次に渡すもご自由です。よろしくお願いします。
イメージバトン、お題は2題、「強い響き・ベース音」「誠の美」です。
おさかなさんkokoさんRYOさん、渡しま~す。

バトン→リレー→陸上→マラソン
ということで、今日は久しぶりにマイルスの「マラソン・セッション」にしてみました。「RELAXIN'」ですが、そこかしこに聞こえるマイルスの濁声が、なんたらかんたらと、よくいわれるアルバムです。私も何と言っているのか必至に聞き取ろうとしたこともありましたが、英語が苦手な人間に完全な訳を求めるのが、そもそも無理、何と言っているかは、アルバムの解説でもお読み下さい。
ただ、特に10月26日(二日目)録音の1~4曲目は、このグループがいかに完成され、題名のごとくリラックスした雰囲気の中で、「マラソン・セッション」といわれるある意味過酷な録音を、あたりまえのように楽しんでいる、そんなところはじゅうぶんに聞き取れる一枚だと思います。

RELAXIN' / MILES DAVIS
1956年5月11日,10月26日録音
MILES DAVIS(tp) JOHN COLTRANE(ts) RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY DOE DONES(ds)
1.IF I WERE A BELL
2.YOU'RE MY EVERYTHING
3.I COULD WRITE A BOOK
4.OLEO
5.IT COULD HAPPEN TO YOU
6.WOODY'N YOU

追伸、
先日の本田竹広さんの亡くなられた日にちですが、クリスさんより13日ではなく、1月の12日だったむねのお知らせがありました。
私がよく調べもせずに13日と掲載してしまったことをお詫びするとともに、クリスさんには、訃報をお知らせ頂いたことに心より感謝をしておりますので、あらためてお礼を申し上げます。

おまけの追伸の追伸?

2006年01月16日 | g-i


昨日の追伸でふれましたが、ピアニスト本田竹広さんが、13日に亡くなりました。今日いつもの喫茶店で昼食を食べたとき、もっぱらマスターと本田さんの話。

「ネイティブ・サン」が発売になり、突如人気者になった彼らを、私は学園祭で聴いたことがありました。じつをいうと、それ以前にとあるジャズ喫茶のマスターのお付き合いで行った、新宿「ピットイン」だったと思いますが、そこでちょっとだけお話しをさせて頂いたこともありました。(もちろん、ご挨拶と他愛のないお話しを10分程度しただけだと思いましたが)
にもかかわらず私は彼のアルバムを1枚も持っていないという、なんとも薄情者であります。唯一、「ネイティブ・サン」のMDがあったので、今日は車中で聴いておりました。


こと、本田さんの話となると、マスターのほうが詳しく、岩手県宮古市出身であったこと、もともとは国立音大でクラシックを勉強していたこと、そして
「渡辺貞夫といっしょにやっていた時もあったよね」
「そうだ!!!」

一枚だけ、彼の演奏が入ったアルバムを持っておりました。それが今日の一枚、渡辺貞夫の「PAMOJA」であります。

「マスターは、彼のアルバム何か持ってるの?」と訊くと
「あるよ」と
「NOW ON THE BLUES」と「ふるさと -On My Mind-」を持ち出してきました。
「どっちも、脳溢血で倒れた後のアルバムだけど、よかったら貸してやるよ」
2つとも初見のアルバム、「ふるさと -On My Mind-」は、昨日suing a-go-goさんのブログでも紹介されておりました。ライナーノーツには五木寛之が「ひとりのピアニストが後世に贈る貴重な音楽遺産である。命をよみがえらせる演奏。」と書いております。


「いいの?」

というわけで、今日は聴きながらの書き込みであります。

ともかく、日本の名ピアニストの死をおしみ、バーボンを捧げながら、あらためてご冥福をお祈りいたします。

PAMOJA / SADAO WATANABE
1975年10月27日
SADAO WATANABE(as,fl) HIROSHI FUKUMURA(tb) YOSHIAKI MASUO(g) TAKEHIR HONDA(p) ISAO SUZUKI(b) HIROSHI MURAKAMI(ds) MASAHIKO TOGASHI(per)
1. VICHAKANI
2. MUSITONI
3. PAMOJA
4. EV'RYTIME WE SAY GOODBYE


おまけ

2006年01月15日 | p-r


今日は雨も上がりいい天気、暖かい一日でした。

この歳になっても「おまけ付き」に、妙な魅力を感じてしまうのは何故でしょうか?
昨晩で在庫が切れてしまったバーボン、本日仕入に行くと、ハーパーのボトルのクビに何かがかかっています、「おまけだぁ、おまけ付きだぁ」

小さなボトルが付いていたり、グラス付だったり、いろいろありますよね。
「さてさて、今回のおまけは、なぁ~にかな(ウキウキ)」
「ん?....フライ・フィズ・ハーパー・スペース・フィギュア・コレクション?」
スペースシャトルのフィギュアが付いてました。
ちなみに私が最も好きなおまけは、ミニボトルです。だって、同じ値段でちょっとでも多く飲めるじゃないですか(くーーーせこ)。



それにしても、ハーパーとスペースシャトルの関連、接点はなんなのでしょうか?
疑問はあるものの、早速組み立ててみました。
「まーた、ゴミになるんだから、そんなの付いてないの買ってくればいいのに」

(「絶対に捨てるものか、絶対にゴミにはしない、誰かさんだって「おまけ付き」にはめっぽう弱いではないか! こうなりゃ、アポロ11号司令船も月着陸船も、そろえちゃうぞ!(どうもこの3種類があるらしいのです)」)
そう思いながら、本棚に飾り付け(?)しました。

さて、今日の一枚ですが、このジャケット好きなんですよ、黒い数字が並んでるだけなんですけど、黄色いリーダー名、そして真っ赤なタイトル、この赤がきいてるんですよね、リード・マイルスという人は素敵なデザインをするものです。
もちろんジャケットだけでなく、中身もいいですよ。

US THREE / HORACE PARLAN
1960年4月20日録音
HORACE PARLAN (p)
GEORGE TUCKER (b)
AL HAREWOOD (ds)
1.US THREE
2.I WANT TO BE LOVED
3.COME RAIN OR COME SHINE
4.WADIN'
5.THE LADY IS A TRAMP
6.WALKIN'
7.RETURN ENGAGEMENT

追伸、
昨日、クリスさんのコメントで、13日に、本田竹広さんが急性心不全で亡くなられた事を知りました、彼のアルバムをと思ったのですが、残念ながら私は所有しておりません。ただただ、ご冥福をお祈りいたします。


石竹の花

2006年01月14日 | g-i

雨戸にあたる雨と風の音が強くなってきました。すいぶん久しぶりのお湿りですので、乾ききった我が地方には雨はありがたいのですが、風はできれば勘弁してもらいたいものです。まぁ、雪崩や洪水の心配がつのる地域の皆様のことをおもえば、贅沢は言っていられませんけれど。

今、風呂から上がったばかりなのですが、暖かいですねぇ、スエット一枚でしばらくの時間は過ごせそうであります。昨日一昨日の寒さはどこへ行ってしまったのでしょうか?
風呂上がりといえば、みなさんは足の爪はいつ処理しますか?
「夜は爪を切るもんじゃない、よを詰めるっていって縁起が悪いんだから」というのは、今や昔の話です、特におじさんになるにつれ、面の皮に比例して足の爪も固く厚くなるもので、風呂上がりじゃないとおもうように切れなくなるんですよ。いやだいやだ、

「湯上がりの好いた娘がふくよかに足の爪剪る石竹の花」と読んだのは北原白秋、

「湯上がりの臭いおやじがふてぶてと足の爪剪る窓際の花」作バブ..なんちゃって

色白の娘が浴衣姿の立て膝で爪を切っている、湯上がりだからほんのり桜色に染まって、まさに月の光がてらす石竹の花、そんな姿に愛しさもさらにつのっていったのでしょうね、とても綺麗な歌だけど、なんとも艶っぽい
「湯上がり」とか、「湯浴み」とかいうことばは、艶っぽい風情があるものです。

でも、白秋が読むから良い歌になるだけで、おやじが読むとただのスケベ歌に変わってしまうような、バブ作のほうがおやじには適当でしょう。
そういえば遠い昔には、六畳一間の安アパートにも、そんな石竹の花が咲いていたような気もしますが、私もおやじになるように、石竹の花も何の花だかわかんなくなっちゃったりして......(笑)

せめて、白秋の歌をきいて美しいとおもう心は、無くさないようにしたいものです。

我が旧友、I君は、ビリー・ホリデイの大ファンでありました。特にこのアルバムのジャケット写真が好きだったのですが、彼女のもっと素敵な写真があると思うんですが、彼にとってはこの枯れたビリーが「石竹の花」におもえたのでしょうね。
さて、湯冷めをしないように、酒でのどを潤しながら、I君の「石竹の花」でも楽しみましょうか。

BODY AND SOUL / BILLIE HOLIDAY
1957年1月3,7,8,9日録音
BILLIE HOLIDAY(vo) HARRY EDISON(tp) BEN WEBSTER(ts) JIMMY ROWLES(p) BARNEY KESSEL(g) ALVIN STOLLER,LARRY BUNKER(ds)
1.BODY AND SOUL
2.THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME
3.DARN THAT DREAM
4.LET'S CALL THE WHOLE THING OFF
5.COMES LOVE
6.GEE BABY AIN'T I GOOD TO YOU
7.EMBRACEABLE YOU
8.MOONLIGHT IN VERMONT

追伸、
またまた、「ジャズ四方山話」「酒話」「ジャズメン」を更新いたしました。よろしければご覧あれ。

ジェイソンは呪わない

2006年01月13日 | d-f

            

まずは、昨日書き忘れてしまいましたが「おーくのママ」から素敵なプレゼントをいただきましたので、そのお礼から、
「ありがとうございました、今年も酔っぱらいがご迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。」

            

さて、今日は「13日の金曜日」でありますが、ジェイソンの呪いもなく、なんとか無事に一日を終われそうであります。
一説では、「13日の金曜日というだけで、世界経済が大きく落ち込む」などと言われるほど、キリスト教圏では影響の大きい日だそうです、無宗教の私は13も金曜日もさほど気にしません。みなさんはいかがですか?

キリストの亡くなった日は「14日の金曜日」だったなんて話も聞いたことがありますし、イブがアダムに禁断の実を食べさせた日も、ノアの箱舟の大洪水の日も、バベルの塔での怒りの日も、「13日の金曜日」だったというのは、一部の宗教家だけの主張だなんて話もあります、しょせん今の歴とは違う歴の話でしょうから、今日という日に特段の意味はないのかもしれません。

「13日の金曜日」といえばモンク、ロリンズの「13日の金曜日セッション」ということになりますが、このお話は以前「お疲れモード」でお話ししましたので、今日はやめておきましょう。2日連続でモンクというのも何ですしね。
       

今日は、今、NHKBShiで「明日に架ける橋」を放送しておりますので、ポール・サイモンつながり(1曲目「I DO IT FOR YOUR LOVE きみの愛のために」は、ポール・サイモンのアルバム「時の流れに」に入っているバラードです。)ということで、ビル・エバンスの「AFFINITY」を紹介します。
ハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンズとの唯一の共演アルバムですが、ハーモニカという楽器も、なんとも哀愁あるいい楽器だよなぁ。

AFFINITY
1978年11月1, 2日録音
BILL EVANS(p) TOOTS THIELEMANS(harmonica) LARRY SCHNEIDER(ts) MARC JOHNSON(b) ELIOT ZIGMUND(ds)
1.I DO IT FOR YOUR LOVE
2.SNO' PEAS
3.THIS IS ALL I ASK
4.THE DAYS OF WINE AND ROSES
5.JESUS' LAST BALLAD
6.TOMATO KISS
7.THE OTHER SIDE OF MIDNIGHT
8.BLUE AND GREEN
9.BODY & SOUL

追伸、
明日は「14日の土曜日」ですが、気温がいっきに上がり、豪雪地でも雨が降るとか、願わくば大きな災害がないことを祈っております。


酔っぱらいの頼み

2006年01月12日 | m-o

1月7日の「連絡あれ」でご紹介した、「閉店してしまった居心地の良いバー」のマスターの消息を知ろうと、昨晩はマスターを知るママのお店「I」へ行ってきました。

「私も閉店したの知らなかったのよ、明日にでも電話で確認してみるから」
「じゃあ、わかったら連絡くれる」

おそらく、そんな話をしてきたのだと思うのですが......
ママのところへ行く前にしたたかに飲んで行ってしまったもので、真意が伝わったか心配しておりました。

すると、今日の夕刻、さっそくママから電話が入りました。(よかった、とりあえずは伝わっていたようです。)

ママの話によれば、やはり心配していたとおり、マスターは体調を崩し、一時は救急車で病院に搬送されたとか、今は症状も落ち着き、自宅療養中だそうです。
「今、復帰目指して頑張ってるって言ってたから、大丈夫だと思うよ」

ともかく、お店の再開は別としても、はやく元気になられることを願っております。それと、Iママ酔っぱらいの頼み事をすぐにきいて頂き、ありがとうございました。

さて、今日は「また~!」って言われそうですが、モンクです。
「最高の失敗作」としょうされる「MONK'S MUSIC」ですが、メンバーの打ち合わせがほとんどなしで演奏されたのでしょうね。無茶苦茶な演奏ですが、それでもなんかいいんだよなぁ。
2曲目の「ウェル、ユー・ニードント」の無茶苦茶ぶりは有名な話ですが、収録曲以外でも、ブレーキーが1時間遅刻して、1曲録音したら、モンクがピアノを弾きながら眠ってしまい、ブレーキーが必至に起こす声までも録音されてしまったとか、
それでも、ホーキンスとコルトレーンの音を聴いて「ほんとに同じ楽器かよ」なんて思ったり、二人のまわりでペナペナ鳴いてるジジ・グライスも面白い、ただ、ソロを聴くとホーキンスとグライスは過去の人になってますね。モンクは相変わらずだし、19世紀の賛美歌で始まるっていうのも、このメンバーにはいいかな、なんちゃってね。

ところで、この賛美歌もモンク作だって知ってました?
もちろん、セロニアス・モンクではなく、ウィリアム・H・モンクという人の作品だそうであります。

MONK'S MUSIC
1957年6月26日
THELONIOUS MONK(p) RAY COPELAND(tp) GIGI GRYVE(as) COLEMAN HAWKINS(ts) JOHN COLTRANE(ts) WILBUR WARE(b) ART BLAKEY(ds)
1.ABIDE WITH ME
2.WELL, YOU NEEDN'T
3.RUBY, MY DEAR
4.OFF MINOR
5.EPISTROPHY
6.CREPUSCULE WITH NELLIE

男達の知恵

2006年01月11日 | a-c

昨晩は、一人で飲むのもなんだか寂しいので、友人S君を誘おうかと彼の事務所へ
すると、忙しそうに図面を書いておりますので
「おじさん、なんか忙しそうね」というと
「まいっちゃったよ、寝る間もないよ」
あらら、こりぁあ誘うには忍びない
「8日は同窓会だったから、仕事したくてもできなかったし」

そういえば、1月8日は高校の同窓会だと言っておりました。私と彼は高校時代からの知り合いですが、かよっていた高校は別、私が男女共学に対し、彼は男子校に行っておりました。
「男だけの同窓会っていうのも、何かわびしいね」
「そうでもないよ、けっこう楽しかったけど、まいっちゃうのは、みんなは昨日が休みかもしれないけど、俺とO君は仕事だろ、いい加減にしろって思ったんだけどね.....結局最後までつきあっちゃった。(アハ)」
「ん?ということは、最後は××パブかい?」
「ピンポン  真面目なのは俺とM君だけよ」
ってあんたも行ったら同類でしょ。

江戸の川柳に「三人で三分(さんぶ)なくなる知恵を出し」っていうのがあります。
「三人寄れば文殊の知恵」、「毛利三兄弟の三本の矢」は、平凡な者も3人集まれば良いアイディアも出るし、心強いものだということですが、
女性が三人集まれば「かしましく」もなり、それが男性ということになるとすぐに話は女や色里の話題に発展して「あそこへ行こう」なんてことになってしまうもの、結局は一人一分ずつ失うようなゲスな知恵しか浮かばないといった川柳です。

男だけの同窓会では、2次会、3次会と進むにつれ、まさに「三分なくなる知恵」しか浮かんでこないのでしょうね。
ここで世の奥様方へ一言
「三分なくなる知恵」は誰が悪いわけでもありません。「一人、どこかの女性と密会」となれば、これは大事ですが、この程度であれば「まったく男ってのは、バカだからしょうがないわね」とお許し下さい。

結局、昨夜は彼を誘うのをあきらめ、一人寂しく飲んで帰った私でした。

男3人寄っても、ピアノ・トリオなら三分は無くさずに済みそうです。
一時は「幻の名盤」なんて呼ばれたことがありましたが、もちろん私が持っているのも再発盤ですけど、レイ・ブライアント初期の有名盤です。
この一枚、A,B面スタンダードで固め、連続で聴いても飽きないといった意味で、私は好きな一枚です。

RAY BRYANT PLAYS
1959年10,11月録音
RAY BRYANT(p) TOMMY BRYANT(b) OLIVER JACKSON(ds)
1.DELAUNEY'S DILEMMA
2.BLUE MONK
3.MISTY
4.SNEAKING AROUND
5.NOW'S THE TIME
6.WHEATLEIGH HALL
7.DOODLIN'
8.A HUNDRED DREAMS FROM NOW
9.BAGS' GROOVE
10.WALKIN'
11.TAKE THE A TRAIN
12.WHISPER NOT

おまけ、
本日もこれより、夜遊びに出かけてまいります。いってきま~~す。

生き返れマイルス

2006年01月09日 | p-r

今日は、昨年「愉快な一日」という記事で紹介させて頂いた、「ジャズを聴きたい」と我が家に遊びに来てくれた友人の息子、○×君がまた友人と野菜と共に訪問してくれました。

「今日も聴いていくかい?」と訊くと
「少しだけ聴かせてもらえ」と友人
三人での鑑賞会となりました。

「さて、今日は何を聴こうか?」
すると、どこで聞いてきたのか「マイルス・デイビスってあります?」
そういえば、彼はブラス・バンドでトランペットをやっていたのでした。
「あるよ、いっぱい、何が良いかなぁ」
「おまえ、マイルスなんていつおぼえたんだ?」さすがに友人もマイルスは知っています。

「WALKIN'」「RELAXIN'」と聴き、マラソン・セッションの話などしながら、リー・モーガン「THE SIDEWINDER」をかけ始めると、友人が
「今日はあんまり時間ないぞ」
「そうだ、この前、帰ったあとに、思い出したレコードがあったんだ、それだけ聴いていきなよ」
とかけたのが、今日の一枚であります。

帰り際に「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」のCDが、スーパー・エディションを買ったことで一枚浮いてしまったこともあり、
「新品じゃないけど、良かったらもらってくれる?」
彼はとても嬉しそうに持ち帰ってくれました。

私のところで死んでしまうより、彼のところで生き返ってくれれば、マイルスも喜んでくれるでしょう。

NEW YORK N.Y. / GEORGE RUSSELL
1958年9月12日、11月24日、1959年3月25日録音
ART FARMER(tp) "DOC" SVERINSON / EMIE ROYAL(tp) BOB BROOKMEYER(tb) FRANK REHAK(tb) TOM MITCHELL(tb) HAL McKUSICK(as) JOHN COLTRANE(ts) SOL SCHLINGER(bs) BILL EVANS(p) BARRY GALBRAITH(g) MILT HINTON(b) CHARLIE PERSIP(dr)
1.MANHATTAN
2.BIG CITY BLUES
3.MAMHATTA-RICO
4. EAST SIDE MEDLEY
5. A HELLUVA TOWN

おまけ、
いかにも「ニューヨーク」って感じの一枚です。コルトレーンとエバンスがビッグ・バンドでいっしょにやってるってのも、ちょっと面白いですよね。

嬉しいコメントを受けて

2006年01月08日 | d-f

今日は、「成り行きアラカルト日記」のウフフマンさんより、「ドルフィーの四方山話を」という嬉しいコメントをいただき、エリック・ドルフィーの聴き直しをしておりました。

ドルフィーを初めて聴いたのは、中学から高校にかけてということになりますが、特に意識して聴き始めたのは、高校二年生の時でした。
何故よく憶えているかと言えば、恥ずかしながら高校二年の春に友人から古いクラリネットをもらい、練習をはじめました。その事がバイト先で話題となり「イン・ヨーロッパ Vol.1」のバスクラ・ソロをあらためて聴かされ、ドルフィーを強く意識したのでありました。
もちろん、私のクラリネットへの挑戦は、予想通り何の結果も生まぬまま終わってしまいましたけど。(笑)

それまで、コルトレーン様々の私がドルフィーを耳にしていないわけもないのですが、あまり気にしていなかったのでしょうかね。その時を境に聴きまくりました。

ドルフィーを前衛ジャズとしてとらえる方もいらっしゃいますが、私の感覚は全く違います。オーネット・コールマンやセシル・テーラーといったフリー・ジャズ第一世代とは、やはり一線を画す存在だと思います。
とても抽象的でわかりにくいい方ですが、彼の演奏には、本来ジャズの魅力である軽やかさより、みょうに深刻で重苦しいイメージがあります、かといって前衛とも違う、まさに彼独自の世界がストレートに伝わってくる、そんな感じがするのです。

クラシックのレッスンをドルフィーほど受けた当時のジャズメンは、他にはいないかもしれません。「彼は技術的にも演奏そのものもオーソドックスなミュージシャンだったのではないか?」私は彼をそうとらえています。

あらら、なんだか「バブ、熱くドルフィーを語る」みたいになってしまいました。

ともかく、私的にもっと長生きをして欲しかったジャズメン・ベスト3に彼はランク・インしております。「十月革命」後の前衛派ジャズメンも、当時の伝統的ジャズメンも、彼がもう少し長生きをしてくれていたなら、二派の架け橋となって新しい展開をみせてくれたかもしれない、そんな妄想をいだいてしまいます。

今日、聞き返しても、未だに新鮮みを感じさせてくれるエリック・ドルフィー、大好きなジャズメンです。

ERIC DOLPHY IN EUROPE, Vol.2
1961年9月6,8日録音
ERIC DOLPHY(as,fl) BENT AXWN(p) ERIK MOSEHOLM(b) JORN ELNIFF(ds)
1.DON'T BLAME ME
2.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
3.MISS ANN
4.LAURA

追伸、
バスクラの話を持ち出しときながら、Vol.2かい?って話もあるでしょうが、Vol.1は以前に紹介したことがあるので、今日はVol.2にしてみました。
おまけ、
四方山話」で、ドルフィーを取り上げてみました、よろしければどうぞ。あっと、それから「気持ち悪い年賀状回答編」なんてのもアップしましたのでよろしくお願いします。