JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

明日こそ休肝日・・にしようかな

2007年11月18日 | j-l

昨晩は、おーくママの店で酒量も抑え(何処が抑えてんだい!)ラガブーリンをストレートで一杯、ハーパーをロックでウン杯、7時半から12時までゆっくりと飲んできました。(笑)
珍しく、ママが出してくれたおつまみも完食し、じつに健康的な酒の飲み方でしたよ・・・ねっママ。(ママ、いちおうここではそういう事にしといてください。・・お願い)

「ママ、明日何作ろうかなぁ????」
「あっそうか明日は日曜日だもんねぇ」
ママも私の料理当番はよくご存じで、
「なんだか急に寒いからねぇ・・・・・・」
「そうだよね、鍋にでもしようかなぁ・・・・雪鍋なんてどうだろう?」
てなこと話していたのですが、けっきょく、烏賊を食べたいということになりまして、

そこで『料理当番、今日の一品』です。

まずは一押し「いかげその焼き腑和え」です。
身は刺身にしましたので、エンペラとげそをさっと焼き、これまた塩をふって炙った烏賊の腑で和えました。・・・・・これが旨いんですよ。日本酒にピッタリ、昨夜したたかに飲んでいる(あれ?適量じゃなかったっけ?)にもかかわらず、酒が進む進む。(笑)

こちらはその「イカ刺し」と「ブリ刺し」です。

こちらは蕗の水煮缶詰があったもので、煮物にしてみました。



これは「茄子の柚味噌焼き」と「烏賊のポッポ焼き」・・・生ものダメの母用に作りました。これに「ほうれん草のお浸し」と「お新香」、「味噌汁」を添えて終了!

けっこうなボリュームでしょ。しかし、例によって私は「いかげその焼き腑和え」と刺身を少々、それにお新香で、メインの米の水をいただいただけでした。
ちょっと野菜不足でしたが、まぁ、一晩くらいはいいでしょ。

それにしても、四連チャンはちと肝ちゃんが悲鳴を上げそうです。明日こそ休肝日にしましょう・・・・しようかな・・・・したいな・・・・

さて、今日の一枚は、リー・コニッツです。
しばしの不遇をかこっていたコニッツが、復活の兆しを見せたのはアメリカではなく、イタリアはローマの地でした。「DUET」「ALTO SUMMIT」、そして今日のアルバム、同日録音の「IMPRESSIVE ROME」という4枚のアルバムに、その姿を見ることができます。
やはり彼を蘇らせる力はヨーロッパの深い伝統にあったということでしょうか?

特に1曲目「COLLAGE ON STANDARDS」での、マーシャル・ソラールとのめくるめく世界は他には無い魅力を発していると思います。

このアルバム、以前LPが欲しくて探したのですが、けっきょくはCDを買ってしまったという、ですから本日はCDでの紹介です。

EUROPEAN EPISODE / LEE KONITZ - MARTIAL SOLAL
1968年10月12日録音
LEE KONITZ(as) MARTIAL SOLAL(p) HENRY TEXTIER(b) DANIEL HUMAIR(ds)

1.COLLAGE ON STANDARDS
2.DUET FOR SAXOPHONE AND DRUMS, AND PIANO
3.ANTHROPOLOGY
4.LOVER MAN
5.ROMAN BLUES


ピンク色の枯れ木?!

2007年11月17日 | a-c

季節を探しに散歩へ出かけました。やはり思ったとおり紅葉など置き去りに季節は冬へ向かっているようです。

季節ごとにちょっとしたオブジェを飾る近くの花屋さんは、先日までハローインのカボチャが笑っていましたが、いつの間にかサンタに変わっていました。

まるで泥棒のようにベランダによじ登ろうとしているこのサンタは、へんに色っぽいお尻が魅力的です。こんなお嬢様のサンタなら、ぜひとも我が家へもご訪問いただきたいものです。(いやいや、私にコスプレ趣味があるわけじゃござんせんよ....笑)

ここ二,三日で、東京には『木枯らし一号』が吹くかもしれないとか。
そういえば『木枯らし一号』が発表されるのは、関東地区と近畿地区だけなのだそうですね。「東北などは他にも季節を伝える事例が多すぎるから『木枯らし』だけに固執する必要がない。」てなことをその理由に説明していたのは、昨日ひとが忙しく仕事をしている脇でお茶を飲んでいる馬鹿たれが見ていたテレビの気象予報士でありました。

くりくりと立派に枯れし堅木かな (一茶)

木枯らしが吹いて、枯葉が舞、いつの間にか枯れ木のような丸裸の木々が増えていく、それでも凜とした姿の中に春を待つ我慢強さを秘めた木々はたくましくもある。いかにも一茶らしい句です。
青春真っ只中の若者が青々とした木々であるなら、我々中年オヤジはまさに一枚ずつ葉が落ちていく晩秋の木、これから迎える枯れ木の世代に、できるなら春を待つ木々のような、「葉は無くとも凜とした勇ましさ」といったそれでありたいものです。

くりくりと立派に枯れし晩年の身

理想ですね。(笑)

途中、今朝で底をついたコーヒーを買いに『ヤナイ珈琲』さんへ、いつものようにくだらない話にお付き合いいただき帰ろうとすると、
「バブさん、香袋作ったから持っていって、車の中に入れといてもポケットに入れといても、けっこういいと思うよ。」
「あらま、ポケット入れて女性でも口説けば一発かな?」
って、おまえの頭ん中はそれだけかい!
私には『凜とした勇ましい枯れ木』など所詮叶わぬ夢、『表面がピンク色のスカスカ枯れ木』が関の山のようですね。(笑)

さて、今日の一枚は、ダラー・ブランドです。
何故にこの選曲か?
じつは帰宅後、炒りたて珈琲をいただきながら『ブラッド・ダイヤモンド』を鑑賞したのでありまして・・・・・・

「舞台はアフリカ、しかもダイヤモンドのように堅い響き=今日のアルバム」みたいな、発想がいかにも貧困ですよね。

ダラー・ブランドというと、好き嫌いがハッキリと分かれるピアニストだと思います。
私はといえば、高校時代にしょっちゅう「AFRICAN PIANO」を聴いていたせいか、ダラーがとても好きで(ここがキース・ジャレットとは真反対なのですが)、「AFRICAN PIANO」はもちろん、アーチー・シェップとのディオ「DUET」や今日のアルバムもけっこうよく聴きます。

ダラーもジョニー・ディアニも南アフリカ出身ということで、題名のごとく民族的色彩の強い、「AFRICAN PIANO」よりさらにアフリカを感じさせる一枚に仕上がっていて、聴き進むにつれズルズルと彼らの世界に引き込まれる、そんな感じで私は聴いています。
二人の歌声、二曲目「MSUNDUZA」で聴けるダラーの情動的なフルート、A面を聴き終えB面に針を落とすと、もう頭の中には大自然が拡がっている、みたいな(笑)

ゆったりとした気持ちで、深いソファーにでも腰を下ろし、目を閉じてお聴きになってみて下さい。アフリカに行ったことのない人でも(私もそうですが)必ずやアフリカの風景が見えるはずです。

GOOD NEWS FROM AFRICA / DOLLAR BRAND
1973年12月10日録音
DOLLAR BRAND(p,fl,vo) JOHNNY DYANI(b,bells,vo)

1.NTSIKANA'S BELL
2.MSUNDUZA
3.GOOD NEWS / SWAZI / WAYA-WA-EGOLI
4.ADHAN & ALLAH-O-AKBAR
5.THE PILGRIM
6.MONIEBAH / THE PILGRIM

おまけ、
今日はこれから「ヴォージョレ・ヌーボ」の最後のお届け先、いつものバーへ行ってまいります。
「おーくママ、これから持ってくからね。待っててよ!」
そうだ、ポケットに香袋入れてかなきゃ・・・・・でもなぁ、香りにコロってきてほしいのはママじゃないしなぁ~~~~~(笑)
ともかく、いってきま~~す。


それでいいのかオヤジども

2007年11月16日 | g-i

なんざんしょこの寒さ。急に寒くなるとほんと体にこたえますよね。明日の朝は今年一番の冷え込みになるそうですので、今晩はあったかお布団で温々しましょ。

昨晩は、ご報告のとおりMさんの「ヴォージョレ・ヌーボー 配達」をお手伝いしまして、その後は毎年恒例となりました「ご苦労さん会」でありました。

Mさん、S君、私という代わり映えのしないメンバーで、まずは焼き鳥屋へ、ビールで乾杯したあと、日本酒をコップ酒で二杯半(S君の余りもいただきました...笑)、続いてお届け先で届けたばかりの「ヴォージョレ・ヌーボー」をいただき、
すでに4,5年連続で「ヴォージョレ・ヌーボー」を同じメンバーで飲んでいるにもかかわらず「何年のが旨かったとか」「今年の味は」なんてワイン談義をするわけでもなく、あげくは、
「やっぱ、ヴォージョレ・ヌーボーは水っぽいよね。」の話。
「そもそも、ワインの味が分からない人間が、今年のヌーボーは云々てなこと言っちゃいけないわけよ。」
まさにそのとおりではありますが、「ヴォージョレ・ヌーボー」を買っていただいたお客様の店で言っていいことかどうか。
バーボンに手をつけたあたりで、iwaki_arts君が合流。
「パーッと歌ってかえんか!」
翌日、全員仕事があるっていうに、先日Mさんと二人で新規開拓したスナックへGO!
焼酎ロックをかっくらいながら、それぞれがぞれぞれの十八番を歌いきり、
「バブさん、バブさんなら歌えるでしょ。」なんてママに持ち上げられたもんだから

 ♪・・・・・果てなき ヤンミー、ヤンミー、ヤンミー そらのように
  ・・・・・・君に捧げるボボ Say it again  そうさボボ Free me again
  ・・・・・・Hey You gotta Hustle!! 燃えろよボイン!!
  ・・・・・・みんなで Hustle!! やらせてクイーン!! ・・・・・・♪

コンビニでトマトジュースを買って、代行タクシーを待っている頃には、すでに2時近くになっておりました。

「それでいいのか中年オヤジ!!!・・・・もといオヤジども!!!」

てなわけで、本日の仕事は進みが悪く、遅くまでかかってしまいました。(笑)
「明日はまたおーくママに、ヴォージョレ・ヌーボーを届けに行かなくちゃいけないし、今日は休肝日にするか。」と帰ってみれば・・・・・・・・・・・
「どうせワイン飲むんでしょ、つまみ何がいいか分かんなかったから、自分で勝手に作って飲んで」って、おいおい。
けっきょくは、昨日仕入れたヴォージョレ・ヌーボーを今夜も飲むことになってしまいました。しかも料理当番までこなして・・・・・これでいいのか?わ・た・し

え~~「10分で出来る醤油焼きチキン」蛇足ですがレシピを
鶏肉は塩・胡椒して耐熱皿に、そこへ生姜の薄切り、ネギの切れっ端を入れ、酒をドバッと多めにかけます。ラップをしてレンジで5分。酒と油が混じった汁を全て捨ててから、醤油をかけて3分、これを多めの油で揚げ焼きにして1分半、切ってもるのに30秒、はい10分で出来上がり(笑)。
ヴォージョレ・ヌーボーを半分いただきました。

さて、今日の一枚は、レッド・ガーランドです。
といっても、ガーランドらしからぬ一枚でありまして・・・・そう「ガーランド音無の構え」みたいなアルバムです。
独特のガーランド節を楽しみたいという方には、けしてお勧めしません。

昨晩遅くまでやっつけてしまった私としては、休肝日もかなわなかったので、おとなしめのこんなアルバムを聴きながら、早めに寝るのが正解だと思い選びました。
これといって特徴のあるアルバムではありませんが、いやらしさの全くないピアノ・トリオは、スラーっと楽しむには、最適だと思います。

THE NEARNESS OF YOU / RED GARLAND
1961年11月30日録音
RED GARLAND(p) LARRY RIDLEY(b) FRANK GANT(ds)

1.WHY WAS I BORN ?
2.THE NEARNESS OF YOU
3.WHERE OR WHEN
4.LONG AGO AND FAR AWAY
5.I GOT IT BAD AND THAT AIN'T GOOD
6.DON'T WORRY ABOUT ME
7.LUSH LIFE
8.ALL ALONE


ここは一発小説家?

2007年11月15日 | m-o

今日も快晴、気温も上がり、まさに『小春日和』でありました。
とうぜん、昼食は公園駐車場か、海を眺めながらと思ったのですが、なにせひ弱な私のこと(笑)冷たい風にあたって風邪がぶり返しても今夜の酒が不味くなりそうだってんで、いつもの喫茶店でのランチでした。

昼食を済ませ珈琲を飲んでいると、ふとカウンターの隅に置かれた本が気になります。
「なになに、倉橋由美子『わたしのなかのかれへ』???!!!!!!」
ママが昔読んだ本を引っ張り出してまた読み始めた、そんな一冊なのだそうですが
「あっ、これ読んでないけど知ってる。」
わけわかんないことを言い出した私。

じつは、一昨年発売になったマイク・モラスキー著『戦後日本のジャズ文化』(以前「自殺予備軍?」で紹介)に、倉橋由美子女史、そして『わたしのなかのかれへ』の話が出てくるのであります。
女流作家の作品をほとんど読まない私は(差別だ!男尊女卑だ!)倉橋由美子女史の本もほとんど読んだことがなく、『戦後日本のジャズ文化』を読んだあと、ちょっとだけ同書を探したことがありました。(その時は探しきれずそのままになってしまいましたが)

「ママは倉橋由美子なんて読むんだぁ・・・・ひょっとして『暗い旅』なんかも持ってたりして」
「探せばあると思うわよ。」とわざわざ引っ張り出してきてくれました。

あなたは親しげな微笑みとともにいった、「リクエストして、いい?」「とうぞ」とウエイトレスは答えた、   <中略>
「オーネット・コールマンですね」とカウンターの娘が口を尖らした。
「ございませんわ。うちのマスターが嫌いで、みんな持って帰っちゃったんです」
「チャーリー・ミンガスではいけません?」とウエイトレスがとりなすようにいった。
「じゃ、『BLUES & ROOTS』のA面、お願いするわ」
どうしてミンガスがオーネット・コールマンの代用になるというのか?・・・ミンガスは怒ってるにちがいない、猛烈なわめき声・・・そしてジャッキイ・マクリーンが切り裂くような音であなたをひっ掻く・・・・

これは『戦後日本のジャズ文化』にも抜粋されていた『暗い旅』の一部です。

「ママ、倉橋由美子はジャズ喫茶でバイトしてたことあるんだってさ、なんだか、俺と共通項があるような気がしない?ここは一発、俺も小説でも書いてみようかなぁ・・・
「バブさん、倉橋由美子は歯科医師で、なおかつ明大文学部にも行ってたんだよ。ジャズ喫茶でバイトしてたからって、バブさんとの共通項は微々たるもんだと思うけど。」
「・・・・・・・それって、コールマンとミンガスの違いぐらい?」
「そんくらいの違いだったら小説家になれんじゃないの」
「・・・・・・・・」

ともかく、ママが『わたしのなかのかれへ』を読み終わったら、二冊とも貸してくれるということですので、私が小説家になれるかどうかはそれからということで(笑)

さて、今日の一枚は、文中に出てきた以上これしかないでしょう。ミンガスです。
「どうしてミンガスがオーネット・コールマンの代用になるというのか?」というのもたしかに不思議ですが、そこで「直立猿人」ではなく、このアルバムが出てくるというあたりも不思議といえば不思議な気がします。
いや、そこらあたりが「倉橋女史ならでは」なのかもしれませんけど

同じジャッキー・マクリーン(文中では本に書かれているままの綴りにしました。)、マル・ウォルドロンが参加したJAZZ WORKSHOPとしては「直立猿人」より、かなり目立たない感のある今日のアルバムです。

文中の「そしてジャッキイ・マクリーンが切り裂くような音であなたをひっ掻く」の表現はじつによく分かります。マクリーンのアルトがまるで叫んでいるかのごとく、人の肉声だったり、馬のいななきだったり、ミンガス・ミュージックとでも言えばいいのか、ムチャクチャ泥臭いのに都会的でもあるといった感じに、バッチリとはまっています。

一曲目の「WEDNESDAY NIGHT PRAYER MEETING」が始まった瞬間に、だれしもがミンガス・ワールドへ引き込まれる一枚ですよね。

BLUES & ROOTS / CHARLES MINGUS
1959年2月4日録音
CHARLES MINGUS(b) JACKIE McLEAN, JOHN HANDY(as) BOOKER ERVIN(ts) PEPPER ADAMS(bs) JIMMY KNEPPER, WILLIE DENNIS(tb) HORACE PARLAN, MAL WALDRON(p) DANNIE RICHMOND(ds)

1.WEDNESDAY NIGHT PRAYER MEETING
2.CRYIN' BLUES
3.MOANIN'
4.TENSIONS
5.MY JELLY ROLL SOUL
6.E'S FLAT AH'S FLAT TOO

おまけ、
今日はヴォージョレ・ヌーボーの解禁日、これからMさんの配達を手伝いに行ってまいります。いつものバーの「おーくママ」も「今回は私も飲んでみようかしら」とMさんのところに注文をいただき、本来、本日中に届けて味見をとていただくところ
「バブさんも配達手伝うんで大変だろうし、今日飲んでも明日飲んでもヌーボーには変わんないんだから、バブさんが飲みに来るときでいいわよ。」との暖かいお言葉。
「ママ、明後日持ってきますからね。お楽しみに」


ジャズ・ブログのつもり・・・・

2007年11月14日 | m-o

風邪模様もなんとか昨日のサボタージュで乗り越えたようで、お天気同様晴れ晴れしい朝を迎え、気分は爽快です。

・・・・・とはいうものの、「堺市北区の新金岡豊川総合病院の全盲患者置き去り事件」に、ちょっとショックを受けておりまして・・・・・・

この事件、たしかに放置した病院側に非が無いとは言いませんが、無償で入院させる余裕など、今どの病院にもないわけで・・・・やっぱりここにも弱者を切り捨てざる得ない現実が見えてきます。病院の責任、個人の責任、それ以上に社会の責任が問われる事件であると感じずにはいられません。
「現状のままでは、同様の事件が起こる可能性は高い」との解説に
「それでいいのか日本!!?」
と思われた方も多いのではないでしょうか。
いったい何処でどんなボタンを我々は掛け違えてしまったのでしょうね。
私みたいな半端物が考えても改善策は何ら浮かびませんが、無い頭なりにみんなが知恵を出し合って少しでも改善して行かなくてはいけないのでしょう。

暗~~~くなっちゃいますね、話を変えましょう。

毎週日曜日に載せている『料理当番、今日の一品』を、そこそこ興味深く見ていてくれる方がいらっしゃることを知りました。というのも
「バブちゃん、ほんとにあれ、バブちゃんがつくってんのぉ~~~」
と、とある女性に質問を受けたからです。
じつはこの女性U子さんに私がブログを開設していることを話した覚えはありません。偶然にも検索で我が駄ブログにたどり着いたのだとかで、
「家の近くの写真が載ってたでしょ、ピンと来たわよ。あんたのブログだってバレバレよ」
なんだそうです。(笑)

それはともかく、彼女はジャズに興味があるわけではなく、知り合いだから見ていてくれるという事らしいのですが、
「けっこう美味しそうに見えるんだよねぇ~~~」
とっても私が作っている料理とは思えないというのです。
失礼しちゃいますよね。毎週、苦労しながら料理当番をこなしているというに
(「いやまてよ、ということはそこそこいけてるものを作っているってことか?バブちゃんわ。」)
「いつだったか、エビバーグってあったでしょ、真似して作っちゃったわよ。・・・本当にあんた作ってるんだったら、今度、家に来て作ってよ。」
「U子に喰わせる、料理はねぇ!」

ともかく「これからも楽しみにしてるから料理当番、頑張ってね」ということでありました。
「U子さん、いちおう私のブログは、ジャズのブログのつもりなんですが・・・・」

さて、今日の一枚は、ブルー・ミッチェルです。
まさにファンキー・ジャズ全盛へといった時期のアルバムだけに、勢いを感じる一枚です。
ミッチェルはもちろん、カーティス・フラー、ジミー・ヒースもいい味を出してますし、ウイントン・ケリーも、リヴァーサイドのハウス・プレヤーとして、絶頂期であったサム・ジョーンズ、フィリー・ジョー・ジョーンズも、ゴルゾン・ハーモニーに乗っていい感じです。
ただ、難点を一つ言うとすれば、それぞれの曲がちょっと短すぎる気がします。もう少しじっくり聴かせて欲しいなぁ~~なんてね。
それでも、一曲目「MINOR VAMP」も、フラーの「BLUES ETTE」とはまた違った魅力を感じる一曲に仕上がっているなど、全体をとおして、じゅうぶんに楽しめる一枚だと思います。

BLUE SOUL / BLUE MITCHELL
1959年9月28日録音
BLUE MITCHELL(tp) CURTIS FULLER(tb) JIMMY HEATH(ts) WYNTON KELLY(p) SAM JONES(b) PHILLY JOE JONES(ds)

1.MINOR VAMP
2.THE HEAD
3.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
4.PARK AVENUE PETITE
5.TOP SHELF
6.WAVERY STREET
7.BLUE SOUL
8.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
9.NICA'S DREAM

おまけ、

いつもいつも、私の手料理(笑)ばかりですので、今日は今晩の私のメニューも写真に撮ってみました。
「どうせ明日も飲むんだから、いいかげんにしときなよ!」
そうでした、明日(正確には今晩)はボージョレ・ヌーヴォー解禁日、例年のこどくMさんの配達の手伝いと飲み会があるのでありました。その報告は・・・明後日かな?


お国言葉を大切に

2007年11月13日 | a-c

昨晩の特効薬も期待通りの効き目はなく、午前中ちょっと動いたら、体がだるくてしかたありません。老体(笑)に無理は禁物と、昼から2時間ほど喫茶店でサボタージュです。

「バブ君、『歌姫』っていうドラマ知ってる?」と常連のTさん
(「え~~~い、休んでいるときに話しかけんな!」)という気持ちはあったものの、喫茶店で休もうとしている私も悪いわけで、
「いやぁ、あんましドラマって見ないから」
「なんだそうか、残念だなぁ、いやね、そのドラマに出ている相武紗季ちゃんが可愛いわけさ・・・・・・」
相武紗季という女優がどの子かもよく理解できなかった私は、ミスタードーナッツのCMの女の子と聞いて、なんとなく顔が浮かぶていど、それをどうのこうの言われてもちんぷんかんぷんなわけでして。
「あ~あ、なかなか可愛い子ですもんね。」と話を合わせるだけです。

でも、よくよく話を聞いてみれば、Tさんが相武紗季の特別なファンという事ではなく、土佐を舞台にしたそのドラマで、土佐弁を話す彼女がみょうに可愛くてしょうがないのだと言うのです。

女性が話す土佐弁と聞くと、思いつくのは映画『鬼龍院花子の生涯』の夏目雅子ですかね。「なめたらいかんぜよ~」ってあれですが、たしかに土佐弁だけでなく、お国言葉やお国なまりというのは、女性を可愛く見せる不思議な力を持っているようにも思えます。

私も高校生の頃、部活(厳密には部活動ではなかったのですが)の全国大会が福岡であったとき、会場の準備を手伝っていた女子高校生が使う博多弁を聞いて「可愛い!」と思いましたもん。

私は東北出身ですが、地方出身者が東京あたりで生活するとき、言葉にタイするコンプレックスというものは常に感じるものです。(特にその傾向は東北出身者に多いようにも思えますが)
私はどうだったかといえば、上京して間もなく大学の同僚に
「バブは、東北出とは思えねぇよなぁ、なまってねぇし」
と言われました。
おっと、勘違いしないでください。これは自慢話じゃないんです、いや逆に悲しい話でして、

私の場合父が転勤族だったので、小・中学校時代は転校を繰り返していました。あれは3校目の小学校へ転校したときだったと思います。気を付けていたつもりが何気に前に住んでいた地域の方言を使ってしまったのでした。まわりの友達は大爆笑、その時です「俺は二度と話し方で笑われないぞ」と心に決めたのです。
人間やれば出来るもので、以降、言葉の順応は何処へ行ってもまぁ早い、半月もあればそれなりに対応できるようになりました。

ところが、今になってこのことが原因でとても寂しい思いをしています。というのは、自分の本当の言葉が無いように思えてきたからです。
母と話せば中途半端な会津弁、誰それと話すときにはこれまた中途半端な○○弁、すでに完璧だと思い込んでいた横浜弁ですら中途半端になっています。
「俺って、いったい何語をはなしてんだ?」分からないかもしれませんが、これって凄い寂しいんですよ。

言葉の端にお国言葉がポロッと出てポッと顔を赤らめたり、半べそかきながらお国言葉で怒ってきたり・・・・可愛いですよねぇ、うらやましいですよねぇ、自分の言葉が有るって素敵なことなんだと思います。
みなさん、お国の言葉を大切にしてくださいね。

あれ?なんの話でしたっけ?
そうそう、土佐弁を話す相武紗季ちゃんが、とっても可愛いんですって。
今度『歌姫』なるドラマを見てみようと思ったバブ君でした。

さて、今日の一枚は、昨晩『コーヒー一杯のジャズ』を読んでいて、突然思い出したように先ほどからかけているゲーリー・バートンです。

同書の冒頭で、「植草氏はバートンのレコードでは「ダスター」(ビクター)がいちばんぼくは気にいっている。」とふれられているだけなのですが、「そういえばずいぶん聴いていなかったなぁ」となったわけです。

バートンというと、どうしてもミルト・ジャクソンという巨匠がいて、ボビー・ハッチャーソンがいて、そこからずーっと水を空けたところにいる人といったイメージがあります。(私だけかもしれませんが)
しかし、このアルバムを聴くと、彼自身もそういったことを意識していたのではないかと感じるのです。
しかるに、リズミカルで手数が多い奏法とハーモニーの使い方を駆使し、ミルト、ボビーとの差別化を主張、ロックを取り入れることでさらにそれを強調したかったのではないか、なんてね。

ともかく、新たな世界を求めたバートンのこのアルバムは、失敗には終わらなかったということ、久しぶりに聴いてもそのユニークさに興味をひかれます。

DUSTER / GARY BURTON
1967年4月18, 19, 20日録音
GARY BURTON(vib) LARRY COYELL(g) STEVE SWALLOW(b) ROY HAYNES(ds)

1.BALLET
2.SWEET RAIN
3.PORTSMOUTH FIGURATION
4.GENERAL MOJO'S WELL LAID PLAN
5.ONE, TWO, 1-2-3-4
6.SING ME SOFTLY OF THE BLUES
7.LITURGY
8.RESPONSE


特効薬はジャズとバーボンと本

2007年11月12日 | d-f

青森では大雨だそうで、被害に遭われた方には心よりお見舞いを申し上げます。

今日は昼食後少々時間が取れましたので、先日新装開店(笑)しました図書館に足を運びました。
たしかに、新しくて綺麗、フロアーも大きくなり蔵書も増えたようです。今まで無かったCD、DVD(テープ)、ネット等のサービスも始まり、少しは図書館らしくなったでしょうか。ただ、まだまだCD、DVDの内容は貧素で、今後の充実化に期待したいと思います。

ちょっと嬉しかったのは、植草甚一の『スクラップ・ブック・シリーズ』の内、ジャズ関連のものがほとんど揃ったこと、私もこのシリーズは未読のものも多く、順次借りてきて読んでいきたいと思います。
今日のところは現在読んでいる本もまだあるので、『スクラップ・ブック・シリーズ』から「コーヒー一杯のジャズ」と丸山繁雄の「ジャズ・マンとその時代」を借りてきました。昨晩から「少し風邪気味かなぁ」という体には、一杯のバーボンとジャズ、それにこの本があれば今晩にでも病魔を追い払うことができるでしょう。

それでもいちおう風邪薬も飲んでおこうかと、錠剤3錠。
「なに?風邪薬をビールで飲んでんの?!」
何で飲もうと「効くと思えば効く!!」それが薬というもんです。(嘘ですよウソ)
あと必要なのはビタミンC、
「おっ、みかんがあんじゃん」
ポンポン放り投げていると母が
「これ!何やってんの、遊んでじゃないの」
とまるでちっちゃな子供でも叱るように言われてしまいました。(笑)

でも、知ってます?
みかんは刺激を与えると甘くなるんですよ。いや、正確には酸っぱさが和らぐのであります。
みかんは刺激を受けると内部にほんの少しの傷が出来るので、ここを自ら修復するために酸っぱさの原因であるクエン酸を使用するとか、みかん自身の呼吸作用が増して、エネルギー源としてクエン酸を使用するとか・・・・ともかく、クエン酸の量が減り酸味が和らぐということなのです。(あれ?クエン酸で良かったんだよなぁ????)
ともかく、酸っぱいみかんにぶち当たったら、揉んだり、放り投げたり、キャッチボールしたり(笑)してから食べてみて下さい。

さあ、薬も飲んだし、ビタミンCもとりました。あとは予定どおり、「一杯のバーボンとジャズと本」ですね。

さて、その内の一つジャズですが、今日の一枚は頭にビンビン響くものは厳禁でしょうから、ビル・エバンスにしました。CDでの所有盤です。

エバンスにとって最後のレギュラー・トリオです。「ラファロ&モチアンとのトリオに肩を並べる」とエバンス自信が評価したことは有名ですが、エバンス生前にこのトリオのアルバムはなく、このアルバムも1983年になって日の目をみました。

マーク・ジョンソンは、1958年4月に大学時代の友人フレッド・クレインの紹介で、ジョー・ラバーベラは、9月にジョー・ビューマの紹介で、「若い才能が自分の可能性を切りひらいてくれる。」と考えていたエバンスの願いが二人によってかなえられたのでした。
ところが、充実した日々をおくりつつあった翌年4月、悲劇がエバンスを襲います。兄、ハリー・エバンスの自殺です。
7月に復活をしたものの、すでにエバンスの肉体は限界にあったのかもしれません。それでもこんどは何かにとりつかれたようにツアーに明け暮れます。なんと24日で21都市を回るヨーロッパ・ツアー・・・
この時、このトリオは間違いなくピークの状態を迎えました。「レコーディングするなら今だ!」そう考えたものの、アメリカからヨーロッパに簡単に録音スタッフを呼ぶことは出来ません。
「どうしたものか?」
しかし、ラッキーなことに、たまたまラジオ・フランスが放送用に録音するという話が持ち上がります。


「THE PARIS CONCERT EDITION TWO」

そんなこんなで録音されたのが、今日のアルバムと「THE PARIS CONCERT EDITION TWO」の二枚だったのです。(エバンスとワーナーの契約は残すところアルバム1枚になっていました。エバンスもヘレン・キーンもこの録音をあてようと考えていたようですが、けっきょく1980年『ヴィレッジ・ヴァンガード』でのライブ録音を行いました。これがこのアルバムの発売が遅れた理由でもあります。)


「TORN OUT THE STARS」

つまり、発売は遅れたものの、エバンス自身がピークと認める『最後のエバンス・トリオ』の演奏がこのアルバムで聴けるわけです。エバンス・ファンであれば聴き逃せない一枚ですよね。

バーボンはハーパー、ジャズはエバンス、本は植草甚一。これで風邪は吹っ飛びますよね。(笑)

THE PARIS CONCERT EDITION ONE / BILL EVANS
1979年11月26 日録音
BILL EVANS(p) MARC JOHNSON(b) JOE LABARBERA(ds)

1.I DO IT YOUR LOVE
2.QUIET NOW
3.NOELLE'S THEME
4.MY ROMANCE
5.I LOVES YOU, PORGY
6.UP WITH THE LARK
7.ALL MINE (Minha)
8.BEAUTIFUL LOVE


今年も響く鼓動

2007年11月11日 | a-c

雨の日曜日、皆さんはどうやって過ごされたのでしょうか?
私は、野暮用で何度か出かけたものの、ほぼゆっくりと一日を過ごすことが出来ました。考えてみれば、休日晴れているとなんやかやと用事を仰せつかるのが常ですので、雨の日曜日は私にとって望むべき日曜日なのかもしれません。

昨年も『心の鼓動に足止め』てな題で、この場で紹介させていただきましたが、岩手県は陸前高田市で毎年開催される『全国太鼓フェスティバル』の模様が、昨日NHKのBS 2で放映されました。
あいにく昨日はお出かけの最中でしたので録画をして、今日の午後コーヒーを友に拝見させていただきました。

昨年紹介させていただいた『熊野鬼城太鼓』の出演は無かったものの、各団体とも素敵な演奏を披露されており感動しました。(もう少しじっくり聴きたかったのですが・・・・NHKの担当者の方、来年からもう少し枠を広げていただけませんかねぇ)

和太鼓や笛、鉦の音を聴いていると、なんだか自然と血が騒いできて良い気分になるのは私が日本人であるからでしょうか?(笑)
幾重にも重なる和太鼓の響きは、時に風であり、時に浪であり、時に光でもある、じつに奥深いものであります。

大太鼓の地を揺るがすような響き、中太鼓(そう呼ぶかは不明ですが)の説得力ある音、小太鼓の軽やかなリズム。
男の図太い勇ましさも魅力ですが、子供たちや女性の通る声での『間の手』(これもそう言うのか分かりません。)独特のものがありますよね。いいんだなぁまたこれが

いや音だけじゃありませんよ。帯締め半纏も、腹掛も、長股引も、ねじりはちまきも「やっぱ日本人だぁ~~~」みたいな
・・・・・・・・子供は可愛いし、女性もへんに色っぽ・・・・(こら!)

それにしても、各団体の演奏を見ていると、あれはもうスポーツですよね。たしかに見るかぎり子供から年配者まで出演されていた方々に、私のような体型の方は一人も見あたりませんでした。各団体がどれほどの練習を重ねてこられたのか、個々人の風貌にさえ現れています。

ともかく、今年も楽しませていただきました。
来年は記念すべき20回大会だそうで、私も生きている間に一度、生で拝見したいフェスティバルであります。

『全国太鼓フェスティバル』も見終わり、トミー・フラナガンの「THE TOMMY FLANAGAN TRIO」を聴きながらの読書ターイム・・・・・
すると、またいつもの悪魔の声が
「そろそろ始めないと、夕飯間に合わないんじゃないの!!!」
「は~~~い」

ということで、今週も『料理当番、今日の一品』
まずは、茸嫌いが一人いるおかげで(私です私)、ほとんど食卓に上らない茸ですが、母が「秋なんだから、たまには茸も食べたいなぁ」などと言うものですから、鶏とマイタケ、シメジのクリーム煮を作ってみました。なんだか知らないけど、パンなんか焼いて美味しそうに食べておりました。(もちろん私はパスですよ。)

私は小鯛をおろして、ゴボウ味噌で焼いてみました。これで日本酒3合、後は風呂あがりにバーボンでもいただきます。

さて、今日の一枚は、太鼓つながりで、ブレーキーのとっさぁんにご登場いただきました。

このアルバム以降、メッセンジャーズの色合いが少し変わっていきましたよね。それはやはりウエイン・ショーターが音楽監督を務めたことに起因するのでしょう。

タイトル曲「A NIGHT IN TUNISIA」は、ご存じ、ガレスピーが曲を思いついたとき、なんとなくチュニジアの事を考えていたのでこの名が付いたという、ガレスピーの名曲。
ブレーキーはこの日の録音に「今まで演奏した集大成の「チュニジアの夜」を演奏しよう!」と並々ならぬ意気込みをもって挑んだそうです。
たしかに、力が入ってますよね。

轟くドラムソロから始まるこの「A NIGHT IN TUNISIA」、太鼓話の後にはピッタリでしょ。

A NIGHT IN TUNISIA / ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS
1960年8月14日録音
ART BLAKEY(ds) LEE MORGAN(tp) WAYNE SHORTER(ts) BOBBY TIMMON(p) JYMIE MERRITT(b)

1.A NIGHT IN TUNISIA
2.SINCERELY DIANA
3.SO TIRED
4.YAMA
5.KOZO'S WALTZ


新しい夜が生まれた頃

2007年11月10日 | a-c

冷たい雨が降り続き、最高気温14度・・・・・寒いはずです。朝、急いでパーカーを引っ張り出し羽織ってしまいました。

♪ どんなにどになに 離れていても
   僕はきみを 忘れはしない
   夏になると 思い出す
   きみと歩いた あの渚
   せつなくうずく水虫は
   君と僕との 愛のしるし ♪

「寒い話をしている先から「夏になると」もないもんだ」と怒られそうですが、山田真一作詞作曲・足柄金太補作詞、河田藤作補作曲『水虫の歌』であります。
もともとは「ザ・フォーク・クルセダーズ」の歌でしたけど、私の頭に残っているのは「カメ&アンコー」の『水虫の歌』でありまして

今日の朝日新聞に『「ビタースウィート・サンバ」にのせて「オールナイトニッポン」40周年』との記事が掲載されていました。

「そうかぁ、40年かぁ・・・・・」
と浮かんできたのが「カメ&アンコー」の『水虫の歌』だったのです。
初代パーソナリティーの一人であったアンコーこと斉藤安弘と、翌々年からパーソナリティーになった前ニッポン放送社長亀淵昭信の同期入社二人によるユニットが「カメ&アンコー」、『水虫の歌』はなかなかのヒット曲でした。

「オールナイトニッポン」は、40年前の10月(1967年)に放送を開始したのだそうで、「ナッチャコ・パック」(野沢那智、白石冬美のパックインミュージック、1967年8月開始)より半年早い春に開始したとばかり思い込んでいた私の記憶のいい加減さにガッカリします。まぁ小4からちょくちょく深夜放送を聞いていた私も、まだ子供でしたから、曖昧な記憶はしかたないのは当然としましょう。

これも曖昧な記憶なので確信はありませんけど、当初「オールナイトニッポン」は、当然人気タレントや歌手がパーソナリティーでもありませんでしたし、いわゆるDJ方式、つまり、一人がパーソナリティーから円盤回しまでこなすという形式だったように覚えています。
それゆえに、逆に各パーソナリティーの個性が際だったのではないか、これはあくまで私の私感ですけどね。
新しい洋楽をチェックするなら誰それ、ともかく音楽を聴くなら誰それ、語りが面白いのは誰それ、それぞれをそれぞれのファンが支持した時代だったのでしょう。
そんな中、レコードになる前のテープまで入手してかけてくれるカメちゃんこと亀淵昭信が、私は好きでした。一度、風呂に入りながら放送を行ったことがあったような気がしますが、たぶん『水虫の歌』がヒットチャートに入った頃ではなかったでしょうか。

・・・・・こんな話を我が同年の友にすると「その時期、深夜放送を聞くマセガキは、てめぇくれぇなもんだから」と、せいぜい、いわゆる第二期世代の小林克也・泉谷しげる・あのねのね、といった布陣あたりから聞き始めた事を強調します。(笑)

ともかく、朝日新聞の記事に若いアンコーさんの姿を見て、ふと「新しい夜が生まれた」あの頃を思い出し、書いてしまった私でした。

 君が踊り僕が歌うとき 新しい時代の夜が生まれる
 太陽の代わりに音楽を 青空の代わりに夢を
 新しい時代の夜をリードする オールナイトニッポン
                  チャチャチャ チャッチャララ チャチャチャー
(笑)

さて、今日の一枚ですが、ここまで「オールナイトニッポン」で盛り上がってしまったら、「BITTERSWEET SAMBA」を聴かなくちゃいけないだろうってんで、ハーブ・アルパートです。と行きたかったのですが、
ごめんなさい、いかに誰かに「何とかジャズの・・・・」と説明されても、こればかりはジャズだとは私には思えません。いや、そうおっしゃる方を全否定するわけではありませんよ、ジャズは「自由こそジャズ」でありますから。
ですからメインは別アルバムを据えました。
それでもサブ・メインとしてハーブのCDも紹介します。
ジャズとしては否定している私ですが、「BITTERSWEET SAMBA」だけでなく、全体をとおして素敵な音楽のオンパレードだとは思っています。

WHIPPED CREAM AND OTHER DELIGHTS
1965年録音
HERB ALPERT(tp) 他
1.A TASTE OF HONEY  2.GREEN PEPPERS  3.TANGERINE  4.BITTERSWEET SAMBA  5.LEMON TREE  6.WHIPPED CREAM  7.LOVE POTION No. 9   8.GARBANZO  9.LADYFINGERS  10.BUTTERBALL  11.PEANUTS  12.LOLLIOPOS AND ROSES  13.ROSEMARY  14.BLUEBERRY PARK

さぁ、こうなるとメインが薄れてしまいますか?
「じゃぁ」てんで、超人気盤のコルトレーンをもってきました。
私にとってはコルトレーンのアルバムの中で、世間一般のようにランクの高いアルバムではけしてありません。
TVで、バーでのシーンになると必ずといってよいほど流れる「SAY IT」・・・・
「たまには同じコルトレーンでも「YOU LEAVE ME BREATHLESS」とか、「LIKE SOMEONE IN LOVE」とか、「MY ONE AND ONLY LOVE」あたりを使ってみようという気はないのかねぇ・・・・・ブツブツ」
なんて思ったりもして(笑)

コルトレーンのインパルスに残る録音のうち、「JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN」「DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE」そしてこのアルバムと、この三枚はまるで異質のもののように扱われがちです。
この時期「使い慣れていたマウスピースが壊れ、早い演奏が出来なくなってしまった。」と言ったのはコルトレーン自身ですが、ハッキリ言ってそれは無いですね。だって、私なら「えっ?それじゃぁそれまで一つのマウスピースしか持ってなかったの?っていうより一つしか使ってなかった?」って突っ込みますもん。げんに息子のラヴィは「20個近くのマウスピースを所有していた」と証言していますし、けっきょくはインパルスのセールスに係わる戦略だったものの、他者に訊かれたときには、あえてコルトレーンが理由としてマウスピースの故障を持ち出しただけということなのでしょう。

このアルバムに関しては、私も「他のコルトレーンは聴けないけど、このアルバムは聴くよ」という方にずいぶんお逢いしてきました。
なかには「えっ?これコルトレーンなの?」なんて大ボケのひともいたりして

でもよくよく考えていただきたいのですが、以前も以降も、フリーに限りなく走ったときでも、コルトレーンの根底に流れる暖かみのある音は(これは私だけの感覚かもしれませんけど)こういったバラード調の曲に合わないわけはないし、インパルスの一つの戦略として演奏させられたとしても、十二分にそれをこなす器量がコルトレーンとそのグループには当然のようにあったということ、発売当時これに二つ星しか付けなかったジョン・ウイルソンにはいささかの反発もありますが、今インパルスのコルトレーンで最も売れているアルバムだそうですから、プロデューサー、ボブ・シールの狙いはある意味、当たったと言えるかもしれません。

ともかく、私はこのアルバムを、コルトレーンの何事にも直向きに向き合う姿をかいま見られる一枚としてとらえています。
エリントンがコルトレーンに「ジャズとはもっと楽しんで演奏するものだよ」と言わしめたその『真面目くさった男』そこにこそ、コルトレーンの最大の魅力があるのだと思います。

BALLADS / JOHN COLTRANE
1961年12月21日, 1962年9月18日, 11月13日録音
JOHN COLTRANE(ts) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)

1.SAY IT
2.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
3.TOO YOUNG TO GO STEADY
4.ALL OR NOTHING AT ALL
5.I WISH I KNEW
6.WHAT'S NEW
7.IT'S EASY TO REMEMBER
8.NANCY


駄ブログ・データベース制作進行

2007年11月09日 | a-c

立冬も過ぎ、朝方ぬくい布団をはい出ることが苦痛になってまいりました。

「それにしてもバブさんは、ブログの更新をマメにしてるよねぇ、しかも二、三行で終わるわけでもなく、レコードの詳細書き込むだけでもたいへんでしょ、けっこう毎日時間取られてんじゃないの」
と、とある方に言われました。
たしかに、もともと文才など持ち合わせてもいない私が、それなりに考えながら更新もしますので、1時間近くPCに向かうこともあります。

ただ、ことレコードの詳細に関しては、ほとんど時間を取られることはありません。
何故なら、以前もお話ししたことですが、私の所有するレコード・CDに関しては、暇に物言わせデータベース化してありますので、紹介アルバムさえ決めれば、あとはコピーをするだけで終わってしまうからです。(難点は、データベースそのものに誤字があるとそのまま公開になってしまうという点です。)


これはCDデータベースの表紙画面です。

3年以上『駄ブログ』を続けてきて最近思うことは、レコード検索で一部ではありますけど、自分のデータベースより自分のブログで検索をかけた方が良いのではないかという点が出て来たことです。(笑)
それはどんな点か?
まず第一は『ジャケット・デザイン』です。我がデータベースでも連動でジャケットが掲示できるように作ってはあるのですが、途中からデータ量が多くなりすぎて全部をカバーできていません。

第二に『曲名検索』です。我がデータベースは、曲名を一気に検索することが構造上難しく、幾つかに分けて行う必要があります。(これは、改善可能なことなのですが、いまさら直す気がありません。)その点ブログであれば一気に検索が可能です。
例えば昨日の「AUTUMN LEAVES」で検索をかければ、今まで紹介した12枚のアルバムが掲示されます。

「なるほど、ブログを始めた当初「データベースとしても活用できるよ」と言われたことがあったなぁ・・・・」
これは、このまま全レコード・CDを紹介しつくせば、りっぱな『マイ・データベース』に成りえるということです。

「あんたねぇ、前に作ったデータベースだって自己満足のたまものでしょ。『駄ブログ』が『マイデータベース』になったからといって、何の活用法があるっていうの?」
「うっせえなぁ、前のデータベースだってブログの更新に役だってんだから『駄ブログ・データベース』だって・・・・・・・・・・」

ブログは『公開データベース』といった要素も持ち合わせるわけで・・・・たとえば、私も時折やることですが、未所有のアルバム詳細を調べたいという時、ネット検索をかけるじゃないですか、ね、そんな方が他にもいて、仮に我がブログにぶち当たったとしますよ。「ああ、このブログだと『ジャケット』『録音月日』『パーソナル』『曲名』は調べられるな」ってなるかもしれないじゃありませんか。

「そんなもの好き、そうそういるとは思えないけどね。」
「あ~た、それを言っちゃぁおしめいよ。」

さて、ということで、今日も新たなデータを入力するのはアルバート・アイラーの、けして万人には推薦は出来ない一枚です。(笑)

じつはこのアルバムには強烈な思い出がありまして、
私が高校時代、ジャズ喫茶でアルバイトをしているときです。どう見てもジャズ喫茶には不釣り合いのカップルが一組入ってきました。(二人でペチャクチャ、デレデレ)
私がバイトをしていたジャズ喫茶は「おしゃべり厳禁」まで硬派なところではありませんでしたが、さすがにそれでも気になる話し声だったもので
「お客様、恐れ入ります。他のお客様もいらっしゃいますので、もう少しボリュームを下げてお話しいただけますか。」
すると男性が
「リクエストできんだろリクエスト」
「あ~~~はい」
「おめえわかんねぇかもしんねぇけど、俺けっこう聴いてんからさ」と何処か自慢げに彼女に話すと
「アルバート・アイラーっていんだろ、それのなベルズかけてくれんか」
と、この盤をリクエストしてきました。
そこで私はちょっとしたイタズラを思いついたのです。というのもどう見てもその人がアイラーの「BELLS」を知っているとは思えなかったからです。
「お客様、A面B面どちらをおかけしましょうか?」

今日紹介するこのアルバムは、『タウン・ホール』での同日ライブをこれと「PROPHECY」の2枚に分けて発売になったものの、まるまる2枚分の音源がなかったのでしょう、じつはB面が存在しないのです。・・・つまりB面には何も録音されていないわけで、A面約20分弱でおしまい。

彼は女性に向かって
「おめえ良く覚えとけよ、ほとんどのジャズのアルバムはなぁ、B面が良いって決まってんだ。」
って、何処の誰が彼に教えた情報なのか分からないけど、無茶苦茶なことを言い出して
「B面ね、B面かけて」
私は心のなかでポーンと手を打ちました。
(「やっぱこいつ知らねぇわ!」)

けっきょくジャケットをかざしただけで、次のレコードに針を落としましたが、肝心の本人達は知らん顔です。そこで、お冷やを持っていきながら
「アイラーはいかがでしたか?」
するとそのバカ
「やっぱいいよなぁ、アルバート・アイラー」
ですって・・・・・イタズラも気づかぬほどの大バカ野郎であったと、まぁそんな思い出なんですがね。

おおおおお、思い出話で長くなってしまいました。

内容はバリバリのフリーです。
ただ、アイラーの特色ある音色のせいでしょうか、私にはあまり苦痛を感じさせないアルバムのように思えます。
曲は「BELLS」一曲だけですが、大まか(フリーですから)に三つのパートに別れています。
それでもフリー・ジャズが苦手な方にはお勧めしません。アイラーは何やってもアイラーですから(笑)

BELLS / ALBERT AYLER
1965年5月1日録音
ALBERT AYLER(ts) DONALD AYLER(tp) CHARES TYLER(as) LEWIS WORRELL(b) SONNY MURRAY(ds)

1.BELLS (Spiritual Bells / Holy Ghost / No Name)