「アンティークドールに手を入れること」について、どう思いますか?
着せ替えはOK?ウィッグを替えるのはOK?
私は元々は、「保存の観点から、できるだけ手は加えない」「触らない」をよしとしていたんです。
しかし。これって、お金はかかるけど楽しくはないんです。だって遊べない。触れないんですから。
でも空調とか湿度とか、保存のためには細かい条件がいります。
それで、一度は「アンティークドールに手は出さない」と決めていました。
が。
ほんの偶然から、リペアされまくりの子を手にして、「ああ、こういう愛情のかけ方もありなんだ」と何だか納得して。
ミントの状態の美しい子ももちろんいいけど、きちんとリペアされている子も、それはそれでいいなぁと。初めて思えるようになりました。
私のこだわりとして、お顔に欠けとか傷はだめ。見ていて痛々しいので。
お顔さえ無事なら、後はちょっとの破損なら(自分でどうにかできるとか、気にせずにいられる範囲なら)よし、と思うようになり、今の子を迎えました。
この子は指に怪我があり、足には補修のあとがあります。あんまりうまくない。プロの仕事ではなさそうです。
でもお顔には傷もなく綺麗。
着ているドレスはそれなりに傷んでいるけど、手作りっぽいです。
ウィッグはちょっと傷みが激しいけど、糊の感じからどうもデフォルトではないかと思える。
問題は、頭の後ろにべったり付いている糊。なんでこんなに塗ったの?という感じ。塗った、というより「盛った」ですね。
さて、まずドレス。
まず、破けたところは補修しました。虫食いとかは合う色の糸を探してきたら繕う予定。
お顔は中性洗剤で拭いて、それから糊剥がし。
最初のてんこ盛りの糊の上に、接着剤の痕があり、まずはこれをシンナーで拭き取る。
その後、てんこ盛りの糊は、お湯で温めて剥がす。すると、綺麗に取れた。
びっくりなのは、この糊を剥がしたら、小さな数字が現れたこと。
買い手が見るところではなさそうなので、職人さんむけのヘッドナンバーだろうか?それとも個数?
糊の具合から、ペイトはオリジナルみたい。最初は、てっきり後付だろうと思っていたけど…。
…あ、でも、誰かが最初の糊を綺麗に剥がして、糊つけて別のウィッグを被せて、っていう可能性もありですね。
何だか、色々、この子の過去を想像して、ちょっとわくわく。
指はパテで補修。この辺は主人がやってくれました。さすがモデラー。
固まってからやすりで形を整え、色を塗って完成。
ぼろぼろのウィッグは外してしまい込み、新しく購入したウィッグを被せて、ピアスをつけて、とりあえず完成!
…なんだろう。こういう楽しみって、カスタムの楽しみなんだろうけど、何かいいですね。
そのうちドレスを縫いたいな。あの時代のドレスは凝っているので、縫えるかどうかははなはだ不安だけど(笑)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます