はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.243 キリスト教を知る事典

2013-03-07 10:47:14 | 


平成8年、今から17年前に発行された本。
ボクが本を買ったのもその頃だが、当時は京極夏彦の京極堂シリーズが順に宗教を紹介していて、神道からはじまり、「鉄鼠の檻」では仏教、そして「絡新婦の理」がキリスト教の紹介だった。
それでキリスト教への興味が深まったというワケだ。

そして今、キリスト教系の大学に勤務して欧米文化学科の広報もしているし、あらためて読み直しておく必要を感じた。

ボクが以前勤めていた会社を辞めたのは自分で会社をつくりたいと思ったからであるが、その時に考えていた会社名が「iCurious(アイ・キュリオス)」。
知的好奇心の英訳でintellectual curiousity。
長いので略して、iを小文字にしてアップルぽくして、iCurious(アイ・キュリオス)。
次男坊の大好きな「おさるのジョージ」は「Curious George」だから、好い名前かなと思っていた。

ローマ帝国の時代は皇帝を「キューリオス(主)」と呼んだ。
当時、キリスト教徒はイエス・キリストを「キューリオス」と呼んだ。
ひゃー!会社名がアイ・キューリオスだなんて、なんと恐れ多い。


去年「MEDIA MAKERS」という本を読んで、中に出てきた「ペルソナマーケティング」という手法が面白くて試してみたりしていたが、キリスト教で「ペルソナ」は「父なる神と子なる神と精霊なる神は3つの位格を持つ」の「位格」の意味で使う。
ひゃー!なんと恐れ多い。


大学や同法人の中学高校でも授業を導入していて、個人的にも以前から親しくさせていただいている「NPOカタリバ」。
高校生を中心とする若い人たちのキャリア支援をしたり、震災復興のためのボランティア活動をしたり、すごく志の高い団体でボクも心から応援している。

中世ローマ・カトリック教会。
権力を持ち贅沢な生活を送っていた聖職者もいたので、それに頑強に反対した異端の一派があった。
「カタリ派」。
「カタリ」とはギリシア語で「清い、純粋な」という意味があるそうだが、今村さんがご存知かどうかは知らない。


「ドグマ」という言葉がある。
東方教会は「教義」と訳し、西方教会は「のように見える(もの、こと)」と訳す。
字面を見て頭をよぎったのは「ドグラ・マグラ」。
夢野久作の狂気じみた小説である。
「ドグラ・マグラ」とは切支丹バテレンの呪術と定義されているが「ドグマ」との関係は謎である。


言葉(ロゴス)は面白いもので、名は内容を示し、逆に、名が内容を創りあげていくこともあると思う。

子どもたちは名前にふさわしい生き方をして、そうした人間に成長していく。
だから命名は大切だと思う。

ちなみにうちの長男は凜太郎。
ルールを大切にし、筋道を通す性格で正義感がある。

そして次男は響介。
フレンドリーで人懐っこくて、感情豊か。場の雰囲気を明るくすることができるキャラ。

それから、「カタリバ」と「カタリ派」などは、偶然ではあるだろうけど、名称が似ていることは、本質的に近い性質を持つということだと思ったりするわけである。