先日、出版記念イベントに参加させてもらいこのブログに書いたが、
「ネガポジ就活術」を読み終わった。
まえおきや著者の経歴からは、もっと恐ろしく過激で、今までなかったような就活本を期待したが、さすがに出版できるボーダーラインはあるのだろう。
正直な感想を言えば、
「案外まともだな。」
イベントの時にあいぼん(高校を卒業したばかりの女子)が、
オジサンの言葉は心に響かないんだよね、って言っていた。
基本的に同じ内容のことを言っていたとしても、ちょっとしたニュアンスや言葉の選び方の違いで、伝わったりそうでなかったりするのかも知れない。
だとしたら若い黒沢さんが、若い人に響く言葉を使って書いた就活本というところには意味があるかも知れない。
僕はCDA(キャリアコンサルタント)の資格を持って、大学のキャリアサポートの仕事もしているので内情をよく理解しているが、キャリアセンターの話を外からの目で書かれているのは興味深い。
「大学のキャリアセンターには定年した人や専業主婦が資格を取ってコンサルタントをしている」と取り立てて書いてある。
前線から退いたおじいさんや専業主婦に就活の相談して大丈夫?という意味なんだろうね。
うちの大学はコンサルタントを雇わないで、職員が学生の相談をしている。
そして職員の中に僕のように資格を有している者がいる。
でも大学によっては職員は学生の相談を行わないで、契約のコンサルタントがすべての相談に対応しているところもあるらしい。
そうした契約のコンサルタントは、金銭的な条件があまり良くないことが多いから、定年された方や、元専業主婦という場合も確かにあるだろう。
事実かどうかは別として、そういう風に見られている、そういうイメージを持っているのね、ということがわかった。
キャリアセンターのコンサルタントは受け身で待ちの姿勢。
これも面白い視点。よく見てる。
キャリアコンサルタントの資格を取得するにあたり必ず学ぶ「傾聴」。
答えはクライアントの中にある。
カウンセラーが誘導したり、解決を急いではいけない、ということを徹底して学んでいくので、確かに外から見てたら、「受け身だね」って言われるだろうな。
そういうネガティブな部分の指摘もあるけれど、基本的には大学のキャリアセンターがダメだと書いているわけではなくて、うまく活用しましょうと言っていて、ホントにその通りだと思う。
大学生は高い授業料を大学に払っているが、授業を受ける以外にもいろいろな施設やサービスを使用する権利がある。
キャリアセンターが行っている支援はそうしたサービスの一つなので活用しないのは勿体ない。
黒沢さんも本に書いているが、大学に来ている求人票は、この大学の学生を採用したいと考えて企業が出している求人票であり、大学内で開催されている学内会社説明会も同様にこの大学の学生を採用したいと考えて参加している説明会なのだから非常に有効であり活用しない手はないと思うのである。
ましてや規模の大きくない、うちのような大学であれば、そうしたメリットをさらに活用できる。
だからまずはキャリアセンターへ。(うちの大学での名称はキャリアサポートセンター)
本でも48ページに書かれてますね、
「リアル世界の最初の窓口は大学内のキャリアセンター」