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新型 CIVIC e:HEV 一ヵ月インプレッション

先月末に新型 CIVIC e:HEV のオーナーになってから、もうすぐ一ヵ月が経ちます。
お世話になっているディーラーさんからも、一ヵ月無料点検の案内ハガキが届きました。

約一ヵ月乗ってみて、良い点、悪い点、実際のところはどうなんだよと。
その辺りについて、思っているところを列挙してみたいと思います。
前に乗っていた4代目フィット e:HEV との比較が、主な視点となります。



(目次)
・初対面の第一印象
・e:HEV の制御(燃費)
・航続可能距離
・BOSE プレミアムサウンドシステム
・HONDA Connect ナビの残念な点4つ
・収納
・ステアリングスイッチ


初対面の第一印象

納車当日、最初に運転席に乗り込んだときは「おおーー」と感動することしきりでした。
旧車より広くなった内装に漂う高級感と、座り心地の良いシートに身を包まれた感覚。
傍らに視線を落とせば、夢にまで見た電子シフトのボタンが並ぶ。
感動しつつ、車を走らせて自宅に向かう最中、ふと気が付きました。

「え?」
「ダッシュボード狭っ!」

YouTube のレビュー動画では全く分からなかったのですが、新型 CIVIC のまるで猫の額のようなダッシュボードの狭さは、わたしにとって新鮮な発見でした。
これに比べたら、4代目フィット e:HEV のフロントガラスなんて、新型プリウスも真っ青なくらいの未来的に浅い角度で傾斜しています。

どちらが良いかと言われると、そうですね、フロントガラスを内側から拭く作業が大幅にやり易くなるので、新型 CIVIC の猫の額ダッシュボードの方が良いかなと、個人的には思います。




e:HEV の制御(燃費)

<4代目フィット e:HEV>
バッテリー残量が 30% まで減ったら即エンジンが始動し、40% くらいまで増えたらエンジンが停止して EV Ready 走行になる、その行ったり来たりの繰り返しです。
余程アクセルを踏まない限り、バッテリー残量が 40% を超えるとすぐエンジンが止まってしまう。
細かなアクセルワークでバッテリーへの充放電をコントロールできない。
4代目フィットの e:HEV 制御について、この点を不満に思っているユーザーは多いと思います。
(その辺りの技術的な詳しい解説は、HYBRID 鹿本氏の YouTube チャンネルで聞くことが出来ます)

<新型 CIVIC e:HEV>
対する新型 CIVIC e:HEV では、YouTube のレビューで「EV 走行できる範囲が広がった」と言われているように、踏めば踏んだだけバッテリーに充電されるようになっています。
また、バッテリー残量が 30% を切っても、EV Ready 走行を粘り強く持続してくれます。
そのように、e:HEV の制御が 4代目フィットから変わったことははっきりと感じます。
これは乗ればすぐに分かります。

単純に燃費を比較すれば、そこは車体がコンパクトな4代目フィット e:HEV が勝ります。
春先のこの時期、片道約12km の車通勤で、4代目フィット e:HEV では燃費が40近くまでいくことは珍しくありませんでした(ECON モード走行時)。

対する新型 CIVIC e:HEV は、ECON モードでたまに30近くまでいくことがあるのが精々ですが、車体の大きさを考えれば、これはなかなかの良い数値ではないでしょうか。
総じて e:HEV は、カタログ数値が実燃費に非常に近いのが特徴であるように思います。




航続可能距離

<4代目フィット e:HEV>
満タンに給油すると、メーターの航続可能距離は 1,000km 前後の表示です(ECON モード)。
高速道路で帰省する距離の片道分は余裕でカバーできるこの航続可能距離は、非常に満足できるもので、わたしにとって非常に重要なファクターでした。

<新型 CIVIC e:HEV>
対する新型 CIVIC e:HEV は、満タンの給油で航続可能距離の表示が 600km 代半ばくらいで(ECON モード)、高速で帰省する片道分をぎりぎりカバーできるか微妙なところです。
なお、聞いた話によると航続可能距離は、生涯燃費の数値にガソリンタンク容量を掛け算した数値だそうで、今時点の生涯燃費が約24km/L で、ガソリンタンク容量が40リットルであることを考えると、600km 代半ばという航続可能距離は実際よりも少な目に出ている気がします。
新型 CIVIC e:HEV に乗り始めて実はまだ下道しか走ったことがなく、高速走行時の燃費性能も含めての「実航続可能距離」がどうなるかは、今後の検証に委ねたいと思っています。


BOSE プレミアムサウンドシステム

新型 CIVIC e:HEV は、BOSE プレミアムサウンドシステムを標準装備しています。
車内で音楽を聞くことの多い自分は、この装備に期待していたのですが、過剰に期待し過ぎたためか、予想していた程にはそれほど大したことないなと(笑)いうのが正直な感想です。
具体的には、音にメリハリが無く、よく言えばフラットな特性、悪く言えば無味乾燥。
いわゆる慣らし運転(エージング)をしばらくすれば、音質も改善されていくのでしょうか。
(主に聞くのが Bluetooth 接続音源なのが原因かもしれず、詳細は後日要検証)

音質の調整はナビ画面で行なうのですが、調整項目が非常に少なく、それも不満な点です。
4代目フィット e:HEV のギャザズナビであれば、「Jazz」、「Pops」、「Rock」、「Vocal」のようにプリセットの中から選べるようになっていたのですが、新型 CIVIC の HONDA Connect ナビではそれもできません。

リア収納部に設置された 20cm ウーハーの低音も、運転席で聞く限りそれほどでもありません。
但し、パワーウインドウの操作パネルに触れると、ウーハーが刻むリズムの振動が伝わってくるので、もしかすると、外部には重低音がズンズンと漏れ聞こえているのかもしれません。




HONDA Connect ナビの残念な点4つ

新型 CIVIC は、前に乗っていた4代目フィットから、ナビの装備も大きく変わりました。

<新型 CIVIC のナビの良い点>
4代目フィットは、マイナーチェンジを経てメーカーオプションナビが HONDA Connect ディスプレイのナビに変わり、新型 VEZEL および新型 CIVIC にも同じものが装備されています。
が、わたしが乗っていた 4代目フィット e:HEV は、HONDA Connect ナビではなく、ディーラーオプションのギャザズナビ(Panasonic製)でした。

両者を比べた場合、新型 CIVIC の HONDA Connect ナビの方が確実に良いと言えるのは、画面表示の見た目の美しさ、特にフォントが綺麗である点です。
ギャザズナビは、とにかくフォントの表示がギザギザで汚かった(笑)。
もう1つ、わたしは特に使うことのない機能なのですが、スマートフォンを接続して Apple Car Play や Android Auto が使えるのも、HONDA Connect ナビの利点です。

<新型 CIVIC のナビの残念な点>
一方で、4代目フィット e:HEV のギャザズナビの方が良かったと思う点は、4つあります。

フロントカメラが付けられない
4代目フィット e:HEV + ギャザスナビでは、純正のフロントカメラシステムを取り付けることができ、とても重宝していたのですが、HONDA Connect ナビではそれができないので残念です。
外部映像入力も無いので、他社製のカメラを取り付けてナビ画面に映し出すこともできません。

現在地住所をナビ画面に表示する機能がない
ギャザズナビでは、「現在地住所」、「再生中の曲情報」、「緯度経度情報」のいずれかをナビ画面に表示することができ、わたしは「現在地住所」を表示して使っていました。
しかし、HONDA Connect ナビでは再生中の曲情報しか表示できません。
高速道路を走行中に 「〇〇県に入ったな」という確認がやり辛くなるのが残念です。

交差点の車線情報がルート案内時にしか表示されない
ギャザズナビでは、ルート案内をしていない通常走行時も、交差点の車線表示をしてくれましたが、HONDA Connect ナビではルート案内時にしか表示されなくなりました。
おかげで、下道を走っていて意図せず右左折専用車線に入ってしまうことがあって、困ります。

ナビ画面の自車位置表示マークがカスタマイズできない
ギャザズナビのあの機能が地味に気に入っていたのですが(笑)、使えなくなって残念です。

他にも、HONDA Connect ナビはルート案内のチョイスがいまいちであると、巷のレビューでは言われているようですが、わたしはそれは今のところ感じていません。




収納

<新型 CIVIC e:HEV>
リアハッチ内部の収納は、元々の車体の大きさから、新型 CIVIC e:HEV に大幅に軍配が上がります。
4代目フィット e:HEV の330リットル(床下含む)に対し、新型 CIVIC e:HEV は床上だけで約400リットルもあり、見た目にはその数字以上の差があるように感じます。
それくらい、新型 CIVIC のリアハッチを開けた内部の眺めは広大です。

但し、運転席および助手席まわりの収納が、新型 CIVIC の課題だと思います。
アームレストコンソールボックスが標準装備されていますが、あれだけでは正直厳しいです。
中国武漢ウイルスがようやく終息しかけてきたといっても、マスクや消毒液を車に積んでおくことはまだまだ必要で、そうした小物類は、リアハッチの収納ではなく、運転席または助手席からアクセス出来る範囲に収納できることが望ましいです。

<4代目フィット e:HEV>
対する 4代目フィット e:HEV は、リアハッチの収納以外では、大健闘していると思います。
助手席側のダッシュボード上部に、蓋付きの収納があるのが Good です。
容量はそれほどでもないですが、あれがあるのとないのでは大きく違います。
運転席と助手席を仕切る空間のスペースが広く、そこに物を置けるのも良いです。
総合的に見て、収納の点では新型 CIVIC に決して引けを取らないと思います。




ステアリングスイッチ

新型 CIVIC のステアリングスイッチで、1つ不満に思っていることがあります。
左側にある音量の上下スイッチと、右側にある車速の上下スイッチの、作りというか形状です。
あのような形状にするなら、もう少ししっかりした作りにしてほしいところです。
スイッチを上下に操作するのが微妙に硬く、凸部がいかにも破損しそうな感覚があります。
その点、4代目フィット e:HEV のステアリングスイッチは、安心してグリグリ操作できました。





以上、新型 CIVIC e:HEV の一ヵ月インプレッションとして、現時点の感想を書きました。
高速道路走行時の燃費が、どれくらいの数値になるのか。
BOSE プレミアムサウンドシステムは、このままいまいちな感じで終わるのか(笑)
「ナビのルート案内が微妙」の噂が、帰省時に炸裂して、右往左往する羽目になるのか(笑)
何がどうなろうと、「俺にはお前が最後の車~」 であることに変わりありません。
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