すごく簡単な事を言えば
生きるのはもうめんどくさい。
けどそれって、書こうとすると
いや、正確に掘り起こして言葉に直して書こうとすると難しい。
たぶん、短く言うと
【怖い】とか【痛い】になるんだと思う。
やることは特別もう無いんだと思う
ただ、腕の動く内は、手の動く内は、指の動く内は、
何かを書き残しておきたいんだと思う。
遺書として、伝える事に失敗した記録として、
何も変えられなかった魂の削りカスとして。
すごく、残酷な事だと思うことはある、
思ったりはする。
思うことは出来る。
けれど、そういった解釈も
何故、何が悪かったのか
考えてみても思い出そうとしても
結局原因なんてわからない
あえて言うなら。
風邪薬。
風邪薬を飲む。
風邪をひいてるわけじゃなくて。
それは毒だってわかっていて。
それがどうしても必要というわけでもなくて。
それでも、薬と名付けて飲む。
そうすると、
「死にたい」って思ってるんだけど
体は生きようとする。
それが、まるで生きることを確かめる行為に似ていて。
とても僕をくすぐるのだけど
感じられるのは現実の痛みと、薬の苦さだけで
それが毒ってわかっているから
あるいは僕がそれを毒だと名付けるから
決め付けるから、思い購うから、
可哀想な自分を思い出すから、
だから体は毒に逆らって
まるで生きようとしてる意志であるかのように
手探りで、熱を持った何かを。
どこかへ伝えて、
体は何かに変貌してゆく。
皮膚にはアレルギー反応の斑点が出来て。
やっぱり僕はそれを毒物反応だと思って。
すごく、自分の閉鎖的な免疫システムを思って
まるでこの世界が
僕に死ねって言ってるかのように。
そう、感じ取るのだけど
だけど僕の死にたいという思いは
毒そのものによっては達成されず
そしてまた、惰性の産物によって
ようするに、死に逆らおうとする必死の者にだけ『生』の冠が与えられるように
自意識の迷路の中で
僕は煽られた王様になる。
押し流される逆流の、濁流の、奔流の中でだけ
なにかそこに、自意識を見出したかのような錯覚。
実際には、一歩も踏み出していない
どこにも還らない現在地。
壊れ続ける走馬燈。
そういう中で、
僕だけが、自分に名付けられた自意識。
覚醒することもできず
眠り続けることもできず
ただ、この場所で痛みだけを。
【苦さ】として。
味わうから。
僕はまるでそれを
「風邪薬」だと
そう思った。
死んでいく時の中で
歴史が死をぬぐうように
生のありかを示すから
この場所に残された、
死んだ活字の死体だけが、
まるで君の生きている証。
キミの声を聞きなよ
僕の声は、もうどっちなのかもわからない
君の声を君が聞きたい
ただ、そう確かめる為だけの僕の死体と共に。
生きるのはもうめんどくさい。
けどそれって、書こうとすると
いや、正確に掘り起こして言葉に直して書こうとすると難しい。
たぶん、短く言うと
【怖い】とか【痛い】になるんだと思う。
やることは特別もう無いんだと思う
ただ、腕の動く内は、手の動く内は、指の動く内は、
何かを書き残しておきたいんだと思う。
遺書として、伝える事に失敗した記録として、
何も変えられなかった魂の削りカスとして。
すごく、残酷な事だと思うことはある、
思ったりはする。
思うことは出来る。
けれど、そういった解釈も
何故、何が悪かったのか
考えてみても思い出そうとしても
結局原因なんてわからない
あえて言うなら。
風邪薬。
風邪薬を飲む。
風邪をひいてるわけじゃなくて。
それは毒だってわかっていて。
それがどうしても必要というわけでもなくて。
それでも、薬と名付けて飲む。
そうすると、
「死にたい」って思ってるんだけど
体は生きようとする。
それが、まるで生きることを確かめる行為に似ていて。
とても僕をくすぐるのだけど
感じられるのは現実の痛みと、薬の苦さだけで
それが毒ってわかっているから
あるいは僕がそれを毒だと名付けるから
決め付けるから、思い購うから、
可哀想な自分を思い出すから、
だから体は毒に逆らって
まるで生きようとしてる意志であるかのように
手探りで、熱を持った何かを。
どこかへ伝えて、
体は何かに変貌してゆく。
皮膚にはアレルギー反応の斑点が出来て。
やっぱり僕はそれを毒物反応だと思って。
すごく、自分の閉鎖的な免疫システムを思って
まるでこの世界が
僕に死ねって言ってるかのように。
そう、感じ取るのだけど
だけど僕の死にたいという思いは
毒そのものによっては達成されず
そしてまた、惰性の産物によって
ようするに、死に逆らおうとする必死の者にだけ『生』の冠が与えられるように
自意識の迷路の中で
僕は煽られた王様になる。
押し流される逆流の、濁流の、奔流の中でだけ
なにかそこに、自意識を見出したかのような錯覚。
実際には、一歩も踏み出していない
どこにも還らない現在地。
壊れ続ける走馬燈。
そういう中で、
僕だけが、自分に名付けられた自意識。
覚醒することもできず
眠り続けることもできず
ただ、この場所で痛みだけを。
【苦さ】として。
味わうから。
僕はまるでそれを
「風邪薬」だと
そう思った。
死んでいく時の中で
歴史が死をぬぐうように
生のありかを示すから
この場所に残された、
死んだ活字の死体だけが、
まるで君の生きている証。
キミの声を聞きなよ
僕の声は、もうどっちなのかもわからない
君の声を君が聞きたい
ただ、そう確かめる為だけの僕の死体と共に。