マクベインさんの指名馬はこちら
◆自己紹介
大分出身、福岡在住。
そろそろアラフォーといわれる年になってきました。
(楽燕カップが始まったころは20代だったんですけどねぇ・・・)
良くも悪くも堅実な性格で、正直ギャンブルに向いてないタイプだと自分では思っています。
典型的な競馬ファンより、価値観が一般の人に近い分、競馬ファンの中では
浮いているキャラクターです。
◆指名コンセプト
自分が実際にセールに臨む馬主の気持ちになって、本当にお金を出す立場になったつもりで
馬の「市場評価」をシビアに決める、ということは絶対に守っています。
自分の趣味に合うから、主観的な評価が高いからと言って必要以上に高い順位で
指名しないことは毎年心がけています。
私は独身ですが、仮に奥様も馬主というオーナーさんであれば、3000万で買える馬に
5000万出して落札したら、何やってるんだ、と怒られてしまうと思うのです。
今は早期デビュー馬がもてはやされる時代ですが、そもそも今年に関しては
ノーザンF以外の牧場も始動予定が早い馬が多く、焦って早期デビュー予定の馬を
繰り上げたりしなくても大丈夫と判断したのでデビューの早さはあまり気にしませんでした。
(それでも9頭がゲート合格済みなのですが)
一桁の指名馬が全て関西馬なのはある程度は偶然ですが(関東馬も指名しても
ジャンケンで負けただけです)、やはり走る可能性の高い馬は関西の方に
多く集まるのは令和の今も変わりないのだと思います。
また関東の場合、良血馬が特に一部の有力厩舎に集中するのはメディアも
わかっているので、大きく取り上げられやすく、そういった厩舎の馬は
正直バブルとも言える状態になっていて、手を出す妙味が薄くなっているように感じました。
今年の新種牡馬に決して興味がなかったわけではないですし、正直欲しかった産駒も多かったのですが、
やはり競馬ファンは未知数なものに魅力を感じるギャンブル好きな方が多く、
その分ドラフトでは人気が過熱してしまうところがあるため、自分の考える
妥当な指名順位より早く消えた馬は最初から縁がなかった、とすっぱりあきらめています。
◆指名馬について
〇1位
シャフリヤール(ディープインパクト×ドバイマジェスティ)
私が指名した全兄は故障、全姉は肺炎とアルアイン以外は体質にどこか
問題を抱えることの多い血統ですが、決して能力のない産駒は出さないということでは
ノーザンF屈指の名繁殖の母だと考えています。
厩舎は藤原英厩舎に変わりましたが、体質に難のある馬をうまく使うことについては
天下一品の厩舎であるため、むしろ安心できる材料です。
馬体重もPOG本に記載されていた時より10キロほど増えました。
基本あるに越したことはない馬体重ですが、増え過ぎて筋肉質になり過ぎても、
距離への対応が不安になるので、これくらいの体重を維持したままデビューできれば、
と考えています。
〇2位
ローウェル(キズナ×アンティフォナ)
NHKマイルCを勝ったラウダシオンをはじめ、4頭の兄のうち3頭が勝ち上がり、
計8勝を挙げている、乗りに乗っている母に初年度産駒大活躍の父のカップリングです。
1歳時の募集価格が3000万であったことが信じられないほどの「旬」の馬で、
母方にアンブライドルズソングやストームキャットを持つなど、いかにも
ディープインパクト系と相性がよさそうな血統構成も魅力です。
気になるのは兄たちが基本マイラーということで、父が代わっても
距離延長に対応できるかどうかは未知数な点ですが、ゲート試験合格済みで、
適性を試す時間も十分にありますし、本馬に適した場所で走ってくれるのではないでしょうか。
〇3位
レイオブウォーター(ディープインパクト×ノーブルジュエリー)
POGではおなじみのノーブルステラの血統からの期待馬です。
上二頭はともに勝ち上がり、初仔は3勝を挙げた上での三番仔。
そろそろこの一族からの大物・・・に期待のできるタイミングだと思います。
上とは違い肢長体形で距離は持ちそうという師の評価があったことは、
1,2位指名馬が2400mをこなせるかどうか血統的に微妙だっただけに素直にうれしいです。
5月にゲート試験に合格し放牧中、新潟あたりでデビューでしょうか?
〇4位
シュヴァリエローズ(ディープインパクト×ヴィアンローズ)
赤本に書かれていたノーザンF事務員の「父の晩年の最高傑作かも知れない」を
そのまま信じた、というわけではないのですが、ゲート試験にも合格したということで
ダービー候補として指名してみました。
この母に今になって9年ぶりにディープインパクトが配された理由はよくわからないのですが、
種牡馬のレベルが落ちても、直近の兄姉を見る限り繁殖成績に衰えはなく、
まだまだ一発は期待できそうです。
5月生まれで大柄でもないため、無理に早期デビューさせることもないと思いますし、
ノーザン以外も早期デビューが当たり前となった現状では、
「早期デビュ=小頭数だったり、相手も弱かったり」ということには
必ずしもならないと思いますので、万全の状態で新馬戦に臨めると嬉しいです。
…と思っていたら21日に川田騎手でデビューが決まりました。
〇5位
タウザントシェーン(ディープインパクト×レディトゥプリーズ)
ロサギガンティアやスターオブペルシャなどの活躍馬の下で、この母の産駒では初の牝馬です。
多少小柄ですが、社台Fの坂路をいいタイムで上がっており、順調に早期入厩しました。
ゲート試験後は放牧に出すかこのままデビューまで調整するかはこれから判断、とのことです。
あまり遅くなると心配になってしまうのですが、急ぐ血統ではないでしょうし、
こちらもいい状態でデビューできることを期待しています。
〇6位
ヘネラルカレーラ(キズナ×セレブラール)
ベルカント、イベリス2頭の重賞馬を含む上5頭がすべて中央で勝ち上がっている母の6番仔です。
ベルカントの印象が強く、短距離のイメージがあっても、イベリスはマイル重賞を勝っており、
この父であれば出来が良ければマイルの大きいところも狙えると考えました。
デビューはそこそこ早くなりそうでまずは短いところからですが、
少しずつ距離を伸ばしていけるのではないかと思っています。
〇7位
ライトニングホーク(ディープインパクト×ノヴァホーク)
ディープインパクト牝馬ながら馬格に恵まれており、
競走馬になれなかった一つ上の兄を除く2頭の兄はともに勝ち上がっています。
4月にゲート試験に合格し、6月に函館入り。
このまま1か月後のデビューを目指すことになります。
上の兄の使われていた距離を見る限り、桜花賞よりはオークスが目標になるタイプでしょうし、
それゆえの1800mからのデビューだとは思います。
ただ、マイルをこなせるスピードがなければ結局高速馬場のオークスでも
通用しないでしょうから、マイルに短縮してもいいところを見せてほしいと考えています。
〇8位
サンデーアーサー(ハーツクライ×シンハディーパ)
泣く子も黙るシンハリーズ一族・・・とはいえ
流石に父ハーツクライ、シンハリーズの直仔ではなく孫で税抜2億7000万は
正直私も「高すぎだろ…」とは思いました。
姉2頭が1勝クラスでこの母からの初の牡馬。
そこに大化けの要素を感じられるかは評価が分かれるところで、
まあ、値段の割にここまで残っていたのも仕方のないところだと思います。
とはいえそもそもハーツクライは距離がこなせるため、実情以上にクラシックを
勝てそうな先入観があり、実際のセールやPOGでも過剰人気しやすく、
下位でこのレベルの大砲候補はそうそう残っていません。
血統からくるスケール感は間違いなくあるので、ここで指名です。
〇9位
レディステディゴー(ダイワメジャー×レディトゥプリーズ)
ナックビーナスの全弟であり、母方に詰め込まれたスピード血統からしても、
牡馬とはいえ、短いところ向きになる可能性が高いのですが、
やはりマイルをこなしてくれるのが理想ではあります。
ゲート合格後放牧に出てから再入厩済みで、これから時計を出しながら、
デビュー戦を考えていくことになると思います。
順調なら小倉2歳Sにも十分間に合うと思うので、早い時期から楽しみたいところです。
意外にも(そうでもない?)ダートからの使いだしとなるようですが、
この時期ならまだ芝を使う機会も多いと思っています。
〇10位
サトノフォーチュン(ディープインパクト×フォーチュンワード)
上はダート重賞を2勝したグレイトパールの次は、2回連続ノヴェリストからの
いきなりのディープインパクト、かなりの勝負に出てきました。
馬体重も500キロ弱とちょうどよく、大きな走りをするということで、
ノースヒルズの次は、千代田牧場の番・・・にならないかと期待です。
本馬はそこまで早くならず、夏以降の予定ということで、
秋の東京、G1デーに有力騎手を鞍上にデビューしてくれることを期待したいです。
〇11位
ジュリアバローズ(ディープインパクト×シャムロッカー)
以前なら上位指名されていたこの血統もこの順位で指名できる時代です。
デビューできた兄二頭は確実に勝ち上がっているのですが、2頭がデビューできずと
G1を2勝した母の競争成績からするとかなり物足りない繁殖成績です。
厩舎が情報少な目で馬主も個人馬主となれば情報が少なくなるのも仕方ありませんが、
それでも堀厩舎の良血ディープインパクト産駒がこの順位で獲れるなら、
多少のリスクは覚悟するべきと考えての指名です。
やはり秋ごろの予定で、デビューは12月の中山までずれ込む可能性は大きいですが、
関東所属ならオークストライアルにも出走しやすいので、多少遅咲きであっても
大輪の花を咲かせてくれることを期待します。
〇12位
イズンシーラブリー(ディープインパクト×ブルーミンバー)
上三頭が全て中央で2勝している優秀な血統馬も、
早期入厩情報がなければここまで残る時代、あえて逆張りしての指名です。
明らかに牝馬の方が走る(=牡馬に出ると売れにくいので種付け希望も減っていく)のため
種牡馬としては成功できなかったファルブラヴですが、母父としては優秀。
期待は大きいです。(ゆえに一位でのアークライト抽選負けは痛かったです)
母は短距離馬ながら父親の影響で兄姉はある程度の距離をこなせますし、
きょうだいの出世頭を目指し大きく育ってほしいものです。
〇13位
フォーコーゼズ(ダイワメジャー×セブンスセンス)
牝馬2冠を制した厩舎と母父キングカメハメハの勢いに乗った上で、
手堅いダイワメジャーを父に迎えた本馬の指名です。
ダイワメジャーの強みは仕上がりが早く数を使えること。
また、「クラシック向きの繁殖とあまり交配していない」ため、
その分低い順位で指名できることなどがあります。
…と言いつつも私がダイワメジャー産駒を指名すると、
頓挫で遅れたり、最悪故障してデビューすらできなかったりと、
相性が悪いので、今年指名した二頭が思うような活躍ができなければ、
関係者の方に申し訳なくなるので、もう指名しない方がいいのかもしれませんが。
〇14位
ビップレックス(ミッキーアイル×コンカラン)
今度は2歳女王を出した厩舎の勢いに乗っての指名です。
母は3勝、その初仔となる兄も2勝を挙げており、ミッキーアイルと
交配された牝馬の中では期待できる方だと思います。
ミッキーアイルは現在でも2歳の1600m二歳レコードを保持しており、
スピードと仕上がりの良さを生かした活躍が期待されますが、
その反面、古馬になってからはマイルでギリギリ、という風な距離の壁もあり、
字面の距離よりスタミナが必要な東京のマイルG1で親子制覇するような産駒を出すには、
母方にも多少のスタミナが欲しいところです。
本馬は母父ジャングルポケットということで、
そのあたりのスタミナ補強にはちょうど良く、かつ重くなりすぎる心配もないのが魅力です。
現在デビューに向けて調整中、どの距離でデビューしてくれるか楽しみです。
〇15位
レッドアウレア(スクリーンヒーロー×レッドマニッシュ)
第二回楽燕カップで指名した母の初仔。縁故指名その2です。
かつて私の指名馬が阪神JFと朝日杯両方で一番人気に押されて、
どちらも負けて悶絶、ということがあったのですが、その時阪神JFに出た2頭のうち
人気しなかった方の一頭が本馬の母です。
初仔ながら馬体重は500キロを超え、評判も上々。
社台Fとしても、スクリーンヒーローの後継馬は自分たちの手で出したいということで
気合が入っているはずだと思います。
クラブの追加募集の関係で入厩は多少遅れるようですが、
6月中には問題なく入厩できそうで、今年は上位騎手を確保できるようになりそうな
新潟二歳Sをまず目標にしてもらえるとありがたいです。
〇16位
ダノンエクレール(ダノンシャンティ×ダノンジュエル)
受胎率の低さもあり、産駒は減っていますが、なんだかんだ言っても、
初年度からスマートオーディンを輩出したダノンシャンティの
種牡馬能力はまだまだ侮れないと考えており、その上での、
キングカメハメハ肌馬とのダノン配合で生まれたのが本馬です。
私がキングカメハメハやその後継種牡馬の指名にあまり積極的でない理由に、
昨年は原因不明のミスタープロスペクター系との相性の悪さを挙げましたが、
それだけでなく、母父にキングカメハメハを持つ馬の活躍が、
キングカメハメハ後継種牡馬の繁栄に逆風となる時代が来ることを想定している点があります。
今年のエクストララウンドは条件を満たすめぼしい馬は
デビューの見通しが立っていない馬が多く、本馬もそうなのですが、
お!と思うような意外性を発揮してくれないかと内心期待です。
◆終わりに
楽燕カップも今年で10年目。
毎年欠かさず参加を続けさせていただいた身としては喜びもひとしおです。
今年も結局、「ほとんどの参加者がコントレイルさえ指名できていれば優勝できていた」ように
POGというのは基本ダービーを獲ったもの勝ちであることを考えると、
ダービー向けの距離をこなせそうな馬を抽選で外していったのは痛恨でした。
ですが、距離適性などは少々気になっても、今年も期待できる馬を指名できたとは
思っていますので、優勝を信じて最後まで応援したいと思います。