三重県津市美杉町にあるJR東海の伊勢奥津駅は、紀勢本線の松阪駅と伊勢奥津駅とを結んでいる全線単線非電化の国鉄名松線(43.5km)の一般駅として、1935(昭和10)年12月5日に開業しました。
かつては単式ホーム1面2線を有していましたが、新駅舎の建設に伴い単式ホーム1面1線のみになりました。
開業時に建てられた木造駅舎は、2005(平成17)年2月に八幡地域住民センターとの合築駅舎に建て替えられました。
伊勢奥津駅が属する名松線は、もともとは名張と松阪を結ぶ計画で建設が始まりましたが、松坂~伊勢奥津間が開業したにとどまりました。
そして、名松線は1968(昭和43)年9月1日に国鉄諮問委員会が提出した意見書にも名を連ね、1980(昭和55)年12月の国鉄再建法施行による特定地方交通線選定の際には第2次特定地方交通線に選定されますが、1985(昭和60)年8月2日に沿線の代替道路未整備を理由に廃止対象から除外されました。
この名松線は、2009(平成21)年10月8日の台風18号の被害によって家城~伊勢奥津間が不通となり、列車の運行が休止されてバスによる代行運転が行われていましたが、3月26日のダイヤ改正で列車の運行が再開されます。
<伊勢奥津駅の年表>
・1935(昭和10)年12月5日:国鉄名松線の一般駅として開業
・1965(昭和40)年10月1日:貨物取扱い廃止
・1984(昭和59)年2月1日:荷物取扱い廃止
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる
・1990(平成2)年4月:駅の無人化
・2005(平成17)年2月:新しい駅舎が竣工
・2009(平成21)年10月8日:台風18号の被害により、名松線が全面運休
・2009(平成21)年10月5日:家城~伊勢奥津間がバス代行により列車運行休止
(駅 名 標)
(かつての駅構内)
(旧駅舎・ホーム側)
(旧 駅 舎)
撮影年月日:2000(平成12)年9月10日