谷根千 桜と気まぐれ!

1日1回は感動しよー!をモットーに本音と建前を織り交ぜながら書くぞー!

つつみんの教え

2013年11月03日 22時15分46秒 | チェロから広がる
堤剛マスタークラス@東京文化会館


主催がなんとかこうとかという公共団体なので
まるで宣伝されておらず。
偶然知った私は地元ラッキーでした。

上野公園はすごい人ごみでしたが、
日曜日の午前、文化会館はがらがらです。
もったいない。


受講生:森田啓佑
バッハ
無伴奏6番プレリュード、サラバンド

受講生:カリメーラカルテット
ベートーベン
ラズモフスキー第1番から1楽章

受講生:藤原秀章
ハイドン
チェロ協奏曲第2番

午後用事があったのでハイドンは聞けず。
ざんねーん


数年前に聞いたマスタークラスの生徒さん達はまだ発展途上というレベルで
フレージングの大切さや、どう表現するか考えなさいという教えが多かったと記憶していますが、
今回はコンクールで入賞実績持っているレベルで
お金を取って演奏会を開いてもおかしくない実力のある受講生でした。

今回の受講生たちはどう弾きたいか意思は明確に持っていて、
既に自分たちなりに表現も出来ていて
素人の私から見たらこれ以上何を教えるのでしょうか?
という感じ。

レッスンをひとことでまとめれば
よりよい表現をする為の具体的な技術指導という内容でしょうか。

アマチュアでも上手な人はたくさんいますけど、
人に感銘を与える音楽とは別物です。
今日の指導のように、こういう細かな技の積み重ねの総体が
人に感動を与える音楽の正体なんでしょうね。


〔メモ〕
無伴奏6番
・小節を超えて弾く。
 (小節で音が止まらないこと。西洋音楽を習う人の無意識の習性かも知れません。
 先生が、「ここ」と指摘して初めて気がつきました。フレーズが終わっても音楽は終わっていないのです。)
・ひとつひとつの音にビブラートするのではなく、常にかけておく。
 (これは私にも当てはまります。でも実践はけっこう難しいと思います。)
・親指も一緒にビブラートすると音がよりふくよかになる。
 どのポジションもそうだけど、ハイポジは効果が大きい。
・通奏低音を大事に、意識する。
 同じ音質で響かせて弾けばオルガンのように連続した音として人間の耳には聞こえる。
 (これは私の先生もいつも言っていました。その場ですぐ実践できてしまうのが私と違うとこですけど、、、)
・最後の音を出している時に次のポジション移動を始める。
 最後の音を出しきってから移動すると早い動作となり体が硬くなる。
 (下降形の時に指摘してました。これも同じこと私も言われてました。)
・最初の音を出すときのブレスが短い。
 雄大な曲なのだからブレスもそれをイメージすることは大切。
・アップボウ、ダウンボウよりプルとプッシュのイメージが正しいイメージ
 (以前のマスタークラスでも同じ事言っていました。あと、ボウイングは円運動に近い。
 次の音へスムーズに音をつなげる為の技術です。)

ラズモフスキー
・ブレスは全員で。
・ゆとりを持ったブレスを、次のフレーズのイメージに合ったブレス。
・アンサンブルの練習で、ランプを中心にして座りランプに向かって音楽を
 (カルテットは他の音を予想しながら音楽を作っていく、音楽をひとつにまとめる工夫として面白いと思った。)
・ドルチェの本来の意味は?エスプレッシーボとの違いは?
 (正直わからなかったです。レガートの弾き方の話も出ましたが、単に長音を出すだけではなく、
 全部違う音の出し方をするという著名なピアニストの話を交えて説明していました。
 何を言っているのか、、、、ワカラナイデース!)
・(チェロへ)そこは腕弾きするとよい音になる。
 (通常肩をつかってボウイングするのですが、音楽の中の役割によってはイレギュラーな弾き方もありという
 意味にとりました。)
・(バイオリン1へ)そこは弓の中程を早く、初めと終わりを遅くボウイングする。
 (これは、高度な、、、一定の速さで弾くことも難しいのに。でもボウイングのスピードを変えて弾く練習は
 ありだなと思いました。)
・(バイオリン2、ビオラへ)メロディにもっと乗って刻む。微妙にタイミングがあっていないね。
 (私の耳にはぴったり合っているように感じたのですが、、、、二人の弦へ落とす弓の癖の違いから生じるようです。)



45分間のレッスンの最後に受講生から質問受け付けるのですがひとつ印象に残りました。

受講生

「明るい曲なのでアッパラパー(違うう言葉だったけど忘れた)に弾いてよいものでしょうか?
ベートーベンなので迷いがあります。」

先生

「音楽を作るときの大切な要素のひとつには陰と陽があります。」

強い弱いといったアーティキュレーション記号で表せる表現とは別に
歌心という要素が音楽で欠かせないと私は思うのですが、
陰と陽もそういった意味でおっしゃたのでしょう。



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