源氏物語と共に

源氏物語関連

男踏歌

2007-10-24 17:06:37 | 行事
源氏物語には男踏歌が良く出てくる。

源氏物語図典によると、
正月十四日を男踏歌、十六日を女踏歌があり、
正月に地を踏む、つまり踏歌を舞って豊年・繁栄を祈願する行事とある。

中国ではすでに唐代の玄宗の宮廷の行事にあった。

日本では、日本書紀に持統天皇時代に、渡来人によって奏された記事がある。

源氏物語には女踏歌の描写は不明である。
男踏歌は末摘花、初音、真木柱、竹河の巻にみられる。
<水駅(みずうまや)>で夜明け方に盛大なもてなしがあり、
少女への求婚の歌「竹河」や、「この殿は」、「万春(ばんす)楽」などの
描写があり、この行事を描く唯一の文学との事。

平安桓武天皇799年正月に新京を寿いだ歌詞が伝えられている。

清涼殿東庭で儀式が行われ、その後貴族の邸宅を回り、
再び東庭で酒餞や賜禄が行われる。

真木・桧皮(ひわだ)色

2007-10-24 16:02:21 | 
(真木柱)

 今はとて宿かれぬとも馴れにきつる
  真木の柱はわれを忘るな

有名な真木柱とよばれる姫の涙を誘う和歌

<真木>とは良質の木、杉・ヒノキなどの良材をいう。建築材に使われていた。
この場合、その前の描写を見ると、
桧皮(ひわだ)色の紙を柱のはさまに笄(こうがい)の先で押し込んだというから、
その柱はヒノキだろう。

桧皮色とは檜(ヒノキ)の樹皮の色。赤茶色。
吉岡幸雄氏によれば、ヒノキの皮を染色に使うようだ。
襲(かさね)の色目にもある。表蘇芳裏二藍。四季を通じて使用。

長崎盛兼氏によれば、
うつぼ物語に「ひわだ色、さくらがさねをしなべて・・」「ひはだのからきぬ」
と用例があり、衣や薄様紙の色目に見えるとの事。

http://corgi173.fc2web.com/color_wa.htm (日本の色) 茶系 桧皮色 参照

以前に、桜の樹皮でスカーフを染めていたのを見たが、、
そちらはキレイな薄い赤系ピンク色であったように思う。