日本と世界

世界の中の日本

「私は在日3世」。彼女は手を震わせながら、渋谷で聴衆の前に立った。

2019-10-05 17:32:35 | 日記

「私は在日3世」。彼女は手を震わせながら、渋谷で聴衆の前に立った。

                在日コリアン3世だと語る女性が投げかけた言葉。      

2019/09/07 17:34  

 「嫌韓」をめぐる一連の報道を受けて、朝鮮半島をルーツとする人々への差別反対と共生を呼びかける「日韓連帯アクション0907 」が9月7日、東京・渋谷で開かれた。

有志がネット上で告知して開催。参加者がリレー形式でマイクを持ち、聴衆に思いを訴えた。

その中には、在日コリアン3世だと語る女性がいた。彼女が手を震わせながら語った言葉とは。

 
                          
 

きっかけは、9月2日発売の小学館『週刊ポスト』(9月13日号)が「韓国なんて要らない」と題した特集を掲載したこと。さらに、TBS・CBC系の情報番組「ゴゴスマ~GoGo Smile(以下・ゴゴスマ)」において、出演者が「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しにゃいかないからね」と発言したことなどだった。

呼びかけ文に書かれた思い

 
  Kensuke Seya / BuzzFeed

メディアだけではありません。SNS上で、居酒屋で立ち話で、差別意識が私たちの日常会話の中に以前にも増して浸透し始めていると感じます。

 当然、こうした状況を受けて朝鮮半島から旅行で訪れる人の数は減っています。そして、日本で暮らす朝鮮半島をルーツに持つ人々は日常のあらゆる場面において、これまで以上に不安を抱えながら生活をしています。

 確かに、今の日韓の政治的関係は難しい状況にあります。でも、だからといって韓国・朝鮮半島をルーツに持つ人々に対する差別が許される訳ではありません。

差別によって一人一人の存在が脅かされるような社会を望んでいないという気持ちを日本で暮らす人たちへ、そして韓国で暮らす人たちへ示したいと思います。今その気持ちを表明することが大事だと感じます。

 私たちは差別のある社会を望んでいない、私たちは一緒に生きていくという思いを持っているということを社会に対して示すために集まりませんか?

在日コリアン3世の女性が投げかけたこと

 
  Kensuke Seya / BuzzFeed

時間は約1時間。元山さんら呼びかけ人が、聴衆の前で話したいと名乗り出る参加者にマイクを渡し、話してもらう形をとった。

何人かの参加者が話し終わると、横浜市の在日コリアン3世だと名乗る女性(37)がマイクを握り、話し始めた。

「私は在日3世で、こうやって顔を出すのはできればやめたい。でも、そうは言っていられない。私は日本生まれ、日本育ちで、日本の学校に行ったので韓国語はしゃべれません。『なので韓国に帰れ』と言われても、帰れません」

「『国から出て行け』とか『帰れ』とか言われても、私は一ミリも傷つきません。嫌がらせをしようと思って言ってくるんだと思うんですが、言われ慣れているので」

  マイクを必死で握る両手は、小刻みに震えていた。勇気を振り絞って話をしているのがわかった。

「私たちはいま、生きるか死ぬかの瀬戸際にいると思っています。今の時代は、個人情報を簡単に渡せるので、突然いろんな人がやってきて、連れ出されて殺されるってことも想像しています」

「それは私だけじゃなくて、在日の人みんなが少しは考えていることです」

「そんな時代に、マスコミの人たち、日本人の人にお願いがあります。私は殺されても構いません。でも、私より若い世代、未成年、これから生まれてくる子どもがこの国で安全に生きていけるようにしてください」

日本人の人みんなに言いたいこと

  

「日本人の人みんなに言いたいこと」。そう切り出すと、彼女は次のように願った。

「お友だちとか家族とかで『韓国って危ないよね』『謝罪、謝罪言い過ぎだよね』と言われた時に、『そうだよね』と流すことがあると思うんです」

「私も今まで、『中国人って声が大きいよね』と言われた時、『まあまあ』と適当に流した時がありました。でも、そういうのをやめませんか」

「『韓国人ってなんとかだよね』と言われた時、あなたがそう思わないんだったら『私はそう思わない』って言ってください。それで友だちと喧嘩になっても、別によくないですか」

「社会が崩壊しようとしている時に、そんな友だちいりますか?私たちの社会は急には変わらないけれど、ちゃんとそうやって一人一人が言うことで、半径5メートルは変えていくことはできる。いきなり人が変わったり、マスコミが明日から嫌韓報道をやめたりしません」

「でも、私たち一人一人にできることは小さなことだけなので、やってください。よろしくお願いします」

 
 
   

このスピーチが終わったあと、元山さんはマイクを握ると、「言葉に詰まります」と述べると、続けた。

「なんで今スピーチをした方がここまで言わないといけないのか。私たちは今までいったい何をしてきたのか。そういう思いに駆られます。どうしたらいいんだろうという思いでいっぱいです」

「殺されてもいいと言うような発言もありましたけれど、そんなのダメですよ。彼女の言葉を重く受け止めて、少しずつかもしれないけれど続けていければと思います」

スピーチをどう振り返ったのか

イベント後、彼女は「在日の人が他に話していたら、私は話さないつもりでした」とBuzzFeed Newsに振り返った。

どこの国にルーツを持つか、自分で変えることはできない。その上で、どう日本で生きていきたいと思うのか。そう尋ねると、こう返ってきた。

「私たちは、日本人のみんなと同じように日本にいるだけです。移住はしたいけれど、そんな簡単にはできない。だから、普通に生きていきたいだけです」

「そのために、今は私ができることをするだけです」

 

「韓国人が目を背ける「フェアだった日本の朝鮮統治」」

2019-10-05 17:00:05 | 日記

2013.11.21 (木)    

 「韓国人が目を背ける「フェアだった日本の朝鮮統治」」 

「韓国人が目を背ける「フェアだった日本の朝鮮統治」」

『週刊新潮』 2013年11月21日号 日本ルネッサンス 拡大版 第583回

対談 ジョージ・アキタ ハワイ大学名誉教授 × 櫻井よしこ

歴史観、慰安婦問題、そして植民地支配……。未だに韓国は「反日」の国際世論作りに躍起だ。

日本の朝鮮統治の評価を見直す研究を続けてきたハワイ大学マノア校名誉教授のジョージ・アキタ氏(87)とジャーナリストの櫻井よしこ氏が、日本の「公正さ」を語る。

櫻井 11月4日、韓国の朴槿恵大統領は、英国BBC放送のインタビューにこう答えています。

「(慰安婦問題に関して、安倍晋三総理は)『過ちはない』として謝罪する考えもなく、苦痛を受けた人を冒涜し続ける状況では(会談しても)得るものはない」

「歴史認識について日本の一部指導者が今後もそういう発言を続けるなら、会談しないほうがましだ」と。

アキタ 私もその報道は目にしました。依然として韓国は慰安婦問題や歴史問題に固執し、政治問題化しようとしている。

朴大統領は一方的に日本を批判していますが、いい加減にしなさいと言いたい。

なぜなら、日本の朝鮮統治ほど「フェア」な植民地運営はなかったのですから。

近代日本政治史研究の権威として知られるアキタ氏は、ハワイ生まれの日系2世。

ハワイ大学卒業の櫻井氏の恩師でもある。

「国軍の父」と称され、植民地政策の「礎」を築いた元老・山縣有朋の研究を30年以上にわたって続け、朝鮮統治に関する分析も10年超に及ぶ。

今年8月末、コースタル・カロライナ大学歴史学部准教授のブランドン・パーマー氏との共著『「日本の朝鮮統治」を検証する 1910─1945』(草思社)を上梓。

同書の執筆を通じて浮かび上がってきたのは、35年間に及んだ日本の統治の公正さだった。

アキタ 実は私も、以前は日本の朝鮮統治は「残虐」「冷酷」「非道」なものだと思っていました。

なぜならば、それが「通説」だからです。

今でも多くの国々の人がそう思っています。

今年の1月、『ニューヨーク・タイムズ』が社説で、日本の朝鮮統治は「ブルータル・コロニアル・ルール(残忍な植民地支配)」だったと断じているように。

朴大統領も「ブルータル」という言葉を使っています。

櫻井 『ニューヨーク・タイムズ』だけでなく、米国のメディアはおしなべて日本の朝鮮政策は非常に悪いものだったとの固定観念に囚われています。ブルータルでバイオレントだったと。

アキタ しかし、共著者であるパーマー氏が大学院の博士課程の時に書いた論文を読んで、私は「えっ」と思ったんです。

通説と辻褄が合わない。

そこには、朝鮮総督府は朝鮮人の志願兵に銃を与えていたと記されていました。

日本がブルータルだったら、銃は与えないでしょう。

櫻井 銃を持った朝鮮の人々が、日本人に報復を企てるかもしれない。

日本が一方的で苛烈な圧政を敷いていたら、確かに銃は簡単に渡さないはずです。

アキタ その後、日本の徴兵制度に関する学術記事を読みました。1873年の徴兵令発布に伴い、日本国内では激しい反発が起き、死者が出るほどの暴動に発展した。

ところが、日本統治時代に朝鮮で徴兵制度が採られても、それに起因する騒動が起こったとの話はない。

どうやら、朝鮮人は受け入れていたようだと。それで、またおかしいと思った。

自分が信じ込んでいたブルータルな朝鮮統治という通説と合わない、ちょっとストレンジだと。

櫻井 そして、在米韓国人2世と結婚した、米国人であり白人のヒルディ・カン女史が書いた『黒い傘の下で─日本植民地に生きた韓国人の声』という本に先生は出会われる。

彼女は、サンフランシスコ地区に住む51人の朝鮮生まれの高齢者にインタビューをしています。彼らは、カン女史のインタビューに対して……。

アキタ そう、笑いながら答え、楽しそうに話していた。

日本の植民地時代の話をしているにも拘らず、笑顔で当時を振り返ったというんです。

私は、これは決定的におかしいと感じました。

カン女史の本のタイトルは「黒い傘の下で」。彼女は日本の植民地統治を「黒い傘」と捉えていたわけです。

しかし、そのような立場の方のインタビューに対して、皆、笑いながらその時代を回顧した。

櫻井 日本統治を批判する人々が書いたものの中にさえ、日本統治下の生活は楽しかったという事実が描かれていたわけです。

朝鮮の百貨店、和信の上客の6割から7割が朝鮮人だったことは、彼らが経済的にも潤って楽しんでいたということです。

日本の朝鮮統治に最も厳しい目を向けるワシントン大学の童元摸教授ですら、日本統治はある程度、フェアだと認めていると、先生の著作には書かれています。

日本の国柄

アキタ いかに日本の朝鮮統治がフェアだったか。

それは、当時、世界で猛威を振るっていた植民地政策の中で位置付けて考えなければなりません。

日本が朝鮮を植民地にしたように、列強と言われた国々は、例えば米国はフィリピンを、英国はインドを、フランスはベトナムをといった具合に植民地支配していました。

これらの支配と、日本の朝鮮統治を比較して考えなければ、それこそフェアではありません。

櫻井 米国の植民地支配についてお聞かせください。

アキタ 一つ、興味深い話をしましょう。米国がフィリピンを植民地にしていた時代、「最強」と言われた45口径の銃を米国は開発しました。

なぜか。フィリピン人の米国支配に対する反発がもの凄くて、通常の38口径の銃では反米運動に対処できなかったからです。

それほど、米国のフィリピン支配は反発を受け、酷いものだった。

櫻井 著作には、ダグラス・マッカーサー元帥の父親であるアーサー・マッカーサーにまつわる話も書かれています。

彼がフィリピンでの反乱分子を鎮圧するために、〈ゲリラに食料、情報、および隠れ場を提供した町の民間施設の破壊にこれまで以上に専心するよう命令〉したと。

アキタ 一方、日本の朝鮮統治はどうだったか。

1941年に朝鮮で公開された親日映画に『志願兵』というものがあります。

この映画の中では、朝鮮の人々は伝統的な民族衣装で登場し、朝鮮語を話している。

このことからしても、日本の統治が厳しく、強制的なものではなく、ましてや朝鮮の文化を抹殺することによって、朝鮮人を組織的に抑圧しようとなどしていなかった事実が分かるのではないでしょうか。

櫻井 朝鮮統治においても、日本の国柄と、穏やかな国民性が表れていると思います。

アキタ そう、日本人は穏やかなんです。国歌を聴けば分かりますよ。

米国もフランスも、歌詞はそれぞれの「独立戦争」や革命のことを称揚していて、音楽も勇ましい。

それに比べて「君が代」のなんと穏やかなことか。

五輪で「君が代」が流れると、競技が終わったばかりなのに眠くなってしまうくらい。

まぁ、これは冗談ですが、確かに日本人の穏やかな国民性というものが朝鮮統治でも発揮されていました。

大津事件と朝鮮統治

櫻井 著作では、土地政策、産業政策、教育政策など、さまざまな面での日本の朝鮮統治の公正さが紹介されていますが、とりわけ参政権に関する話は印象的です。

アキタ 朝鮮人を「下」に見るのではなく、「同僚」だと考えていた。

日韓併合翌年の1911年、植民地政策に影響力を持っていた内務大臣の原敬はこう述べています。

日本語能力が十分なレベルに達した暁には、朝鮮人は朝鮮における府県の行政に参画させることが望ましく、朝鮮人議員が将来、帝国議会に進出することは何の問題もないと。

要は、朝鮮人に参政権を与えなくてはならないというわけです。原の発言は、朝鮮統治が始まってからわずか1年後のものですよ。

櫻井 朝鮮総督(1916~19年)を務めた長谷川好道も、貴族院選挙で朝鮮人に投票権を与えよ、と言っています。

先生の著作によれば、〈当時、日本在住の朝鮮人男子は年齢と住居に関する必要条件を満たしてさえいれば、投票権を有し〉、1930年以降は〈朝鮮人の有権者はハングルで投票用紙に記入することが認められ〉、朝鮮の人々が日本の公職に就くことも許されていた。

アキタ 長谷川の後を受けた斎藤実総督(1919~27年)も、ハングルの新聞や雑誌の発行を許可しています。

櫻井 先に触れた童教授は、朝鮮統治下の1936年に行われた世論調査を自らの論文に引用しています。

それによると、調査に参加した朝鮮人の8.1%は、朝鮮は独立すべきだとの意見を持っていた。

別の世論調査でも、一定数の朝鮮の人々が独立すべきとの意見を表明していました。

アキタ この数字は、逆に日本の朝鮮統治が極めて民主的だった証左と言えるでしょう。

朝鮮人が自分たちの気持ちを正直に告白しても、身の危険がなかったことを意味しますからね。

他の列強諸国が植民地を「マーケット」あるいは搾取の対象としか見ず、圧政的だったのと比較して、これはアメージングなことです。

櫻井 こうした世論調査を受けて、なお時の日本政府は朝鮮人を弾圧するのではなく、より彼らの心情を反映するような政策を行い、日本の朝鮮統治を支持してもらおう、ともに歩んで行こうとの方針を選んだ。

先にも触れましたが、これは日本の国柄、価値観に由来していると思います。

例えば、先生は著作で大津事件を取り上げていらっしゃる。

1891年5月11日。訪日中だったロシア帝国の皇太子ニコライを、津田三蔵巡査が滋賀県大津市内にて斬り付け、ニコライは頭部に怪我を負う。

ロシアが報復戦争を仕掛けてくるのを恐れた日本政府内では津田を処刑し、ロシアを宥めるべきとの主張が台頭。

しかし、時の大審院は刑法に基づき、無期徒刑が妥当と結論付ける。アキタ氏は、ここに日本における司法の独立、法至上主義の確立を見る。

アキタ 大津事件から約20年後に始まった朝鮮統治にもこうした精神が受け継がれ、公正さや穏健さに基づいた植民地政策が行われました。

この点を、「日本問題のスペシャリスト」と言われる著名なオランダ人ジャーナリストのカレル・ヴァン・ウォルフレン氏は見誤っています。

彼は、日本の悪しき慣習として官僚の跋扈を批判していますが、そうではない。

大津事件では政治家の圧力がありながらも、大審院が理性的な判断で法至上主義を貫いた。

これは、朝鮮統治にも通じる日本の公正さの証と見るべきなのです。

櫻井 ウォルフレン氏だけでなく、ジョン・ダワー氏(マサチューセッツ工科大学教授)、ハーバート・ノーマン氏(カナダの元外交官)らが、事実を見ずに「日本悪玉論」を世界に発信し続けてきました。

アキタ 例えばダワー氏には、ベトナム戦争がトラウマになっている面があると思います。

ベトナム戦争の失敗を受けて戦争反対、軍事反対と。でも、根本はやはり通説を信じ込んでいる。

歴史を調べれば日本がフェアであることが分かります。陶器も仏教も朝鮮半島を通じて日本に伝わってきた。

そのため、日本人は朝鮮の文化を尊重してきました。さまざまな文化を受け取った、ありがとう、と。

この寛容な精神が日本人の強さだと私は思います。一方で、朝鮮半島の人々は、「文化は私たちが与えたのに、なぜ征服したのか」と怒っているわけですが……。とにかく、日本は文化を継承し、それを改善することにかけては天才的です。

櫻井 それは、日本人が優しいからだと思います。この技術を使う人に喜んでもらいたい、人の役に立ちたいという思いから、最高の気配りで技術を改良する。

アキタ ウイスキーでもワインでも、最近、日本のものが世界で最高評価を受けています。レクサスも、時計もカメラも、みんなそう。だから、日本人はもっと自信を持つべきです。朝鮮統治も、日本の国柄が凝縮されたフェアなものだったんですから。

日本人自らの手で憲法を

櫻井 一方で、先生は日本の朝鮮統治を、手放しで礼讃されているわけではありません。統治の運営がフェアだったとはいえ、植民地支配自体は間違っていたと。

ここに、私は先生自身のフェアネスを感じます。私も、いかに優れた統治だとしても、基本的にその国の統治はその国の人が行うべきだと考えます。たとえ、それが失敗に終わっても。

アキタ その通りです。

櫻井 もちろん、日本には日本の理屈がありました。

当時、清やロシアが朝鮮半島を支配したら、即ち我が国の安全保障を危うくする。日本の存立を脅かす事態になるのを防ぐために、日清戦争、日露戦争を経て、朝鮮統治に乗り出した。

すべて日本国を守るためです。その中で、先生が著作に書かれているように、日本は最善を尽くしたと思います。

他方、統治の基本原理は、自分たちの国の未来は自分たちで決めるということでしょう。それを現在の日本に当てはめれば、日本国憲法は何が何でも改正すべきということです。

アキタ 私は60年前に初めて大学で教鞭をとった時に、「日本人は必ず改憲運動を始めますよ」と予言したんです。本来、歴史家は予言してはいけない。でも、私は確かに予言しました。

櫻井 予言の根拠は?

アキタ 今の日本の憲法は、「マッカーサー改革」を基礎にしているからです。

どこの国でも、憲法はその国の根幹。人々の文化、歴史、価値観、アイデンティティに基づいたものでなければなりません。

それを、他の国が与えるべきではない。日本の憲法は、日本人が決めるべきなんです。

私は外国人(米国籍)なので、条文の中身については何も言いません。しかし、日本人自らの手で憲法を作り直すのが当然です。

櫻井 先生が予言された通り、今、日本では改憲が大きな動きになりつつあります。まだ、圧倒的多数を占めるには至っていませんが。

アキタ 私は、若い人たちはそれほど「自虐史観」に縛られていないんじゃないかと感じています。

日本が全面的に悪かったとは思っていない人が多いんじゃないですか。

驚いたのは、私の著作の書評が『AERA』に掲載されたことです。

東大教授の苅部直氏によるものですが、〈着実な歴史認識が広く共有されていくための、重要な一歩となる本である〉と書かれています。

東大といえば「進歩的」で、『AERA』は朝日新聞出版が出している雑誌でしょう。

そこで、私の本を推奨してくれるとは、やはり時代が変化してきているんでしょうね。苅部氏は1965年生まれ。研究者も、若い世代は変わってきているように感じます。

櫻井 確かに、団塊より下の世代は「日本悪玉論」に与しない。

中国や韓国が言うような悪い国ではなかった、日本はもっとまともな国だったのではないかという意識が広まっていると思います。

25年ほど前から、ハーバード大学でもジョージタウン大学でも、「日本は沈没していくばかり。だから、日本研究をする学生は減っている。

これからは中国だ」と言われ続けてきました。

しかし、見てください。自由を阻害し、人権を侵害して、国際法を守らない─21世紀版の中華思想、帝国主義思想を持つ中国に対して、「おかしい」という声が世界中から上がり始めている。他方、日本は中国とは全然違うとの評価が確立されつつある。

アキタ 韓国でも、徐々に変化が起きているようですね。今年になって初めて、日本の朝鮮統治時代を一部評価する高校用の韓国史の教科書が、検定を通過しています。

櫻井 そのような韓国の教科書における、日本にとって前向きの検証は、ソウル大学教授の李栄薫氏が始めたものです。

氏は、李氏朝鮮が経済的危機を克服できなかったために日本に植民地として併合された、日本の公正さにも目を向けるべきではないかとの主旨の指摘をし、

抗議が殺到して土下座させられるという耐え難い体験を乗りこえて正論を書き続けている学者です。

ステレオタイプの日本非難

アキタ いずれにせよ、朴大統領は「強か」ですよ。

5月に訪米した際、通訳を抜いてオバマ大統領と2人だけで庭園を散策していますし、上下院で演説した。

そこで、日本の歴史認識を批判。彼女は英語が上手だから、どんどん「反日」思想を国際的に発信している。

日本の総理大臣も、もっと英語を話さなければいけません。米国民は、自らの祖先がフィリピンなどで行った行為には関心を示さず、日本の朝鮮統治に関する通説だけを刷り込まれていますからね。

櫻井 歴史認識問題を含めて、米国のオバマ政権が韓国よりも日本に対して厳しいのはなぜなのか。

オバマ大統領は極めて左翼リベラル的な価値観の持ち主だと思うんです。

弁護士時代、上院議員になる前の彼の人脈には、極左に近い人たちとの繋がりさえ指摘されています。

したがって、ステレオタイプの日本非難の視点をもともと身につけており、結果、歴史問題においては日本に厳しい姿勢がにじみ出てしまうのではないでしょうか。

尖閣問題でも、日本に「問題を起こすな」という姿勢です。

それは、中国にこそ向けるべき視線でしょう。南シナ海問題についても、これまで米国が主導してきた「自由」「人権」「国際法」などの価値観を強調する機会を、オバマ大統領は自ら放棄しました。

代わりに、安倍総理がその役を10月、インドネシアで担いました。日本人は、もっと自信を持ってよいのです。私は今こそ日本人は目覚めていくと期待しています。

アキタ イスラエルの代表的作家で評論家のアモス・オズ氏の言葉を借りて、私は著作をこう締めくくっています。

日本の朝鮮統治は、〈「九分どおり公平(almost fair)」だったと判断されてもよいのではないか〉と。

来年初めには、英語版が出版される予定です。是非、朴大統領にも贈呈しなければなりませんね。

なにしろ、彼女は英語が得意ですから。歴史の事実に目を向けてほしいものです。


韓国の若者6人が語る「ヘル朝鮮」と「対日感情」

2019-10-05 16:35:09 | 日記

韓国の若者6人が語る「ヘル朝鮮」と「対日感情」

   

 輸出の優遇措置の解除や元徴用工問題などにより、緊張感が高まる日韓関係。韓国では日本製品の不買運動がたびたび報じられ、日本では対馬や九州などで韓国人観光客が減少するなど、民間にも影響が出始めています。
 

一方、日本の若者の韓国への親近感は、引き続き根強いものがあります。私は3月末に調査目的でソウルを訪れましたが、春休み期間中だったこともあり、金浦空港はものすごい数の日本人女子大生らでごった返していました。

 私がマーケターとして10年来調査を行っている若者研究の観点から言うなら、いま韓国は、日本の若者、とくに10~20代女性の多くにとってファッション、コスメ、スイーツ、フード、音楽といった分野で流行の先端を行く国だと、日本の若年層の女子には捉えられています。
 

その後、日韓関係が深刻にこじれた後も日本の若者への調査を行っていますが、特に若年層の女子の間における韓流支持はあまり揺らぐことなく、根付いています。ただし、日本の若年層の女子の間でも、本人たちの希望はさておき、昨今の日韓関係を鑑み、親が子の渡韓を止めるケースも増えつつあるようです。

さて、韓国の若者たちは日ごろ、どんなトレンドの中で生きているのでしょうか。

今回の渡韓では、ソウル市内に住む男女6人に家庭訪問調査を試み、かつ若者が集うトレンドスポットでの街頭インタビューも行い、彼らの意識・生活価値観を探ってきました。

彼らが直面している社会問題や現政権に対する気分、対日感情、身の回りの流行や恋愛事情。これらから現在の韓国社会が浮かび上がってきます。(取材は3月に実施したものです)

【訪問取材者】

 ①A君:25歳/書店勤務。小説家志望。好きな作家は村上春樹

 ②B君:28歳/広告代理店勤務を経て、社員数名の動画制作会社を起業。

 ③C君:33歳/オンラインショッピングサイトのプログラマー。

 ④Dさん:20歳/大学で建築学科を専攻する大学生。

⑤E君:18歳/夜間大学の日本語学科専攻。将来は服飾関係を志望。

⑥Fさん:25歳/東京に4年留学ののち、現在はソウルで企業に勤務。

今の韓国の若者が取り巻かれている環境を表すものとして「ヘル朝鮮(チョソン)」という流行り言葉があります。

ヘル(Hell)とは地獄のこと。韓国社会が若者たちにとっていかに生きづらいかを表した言葉です。

2、3年ほど前から流通している言葉ですが、現在でもその状況は変わっていないようです。
 

その最も深刻な“地獄”が、若者の就職問題です。「韓国の社会問題は?」の問いに就職問題を挙げなかった若者は、たったの1人もいませんでした。

「競争社会で勝ち残り、いい大学に入っていい企業に入らないと、その後の人生で経済的な苦しさを強いられます」(A君)
 

「大企業と中小企業の賃金差がものすごく大きいのは問題」(Fさん)
 

韓国社会は日本とは比べものにならないほど、大企業と中小企業の給料格差が激しいことで知られています。

例えば韓国の雇用労働者統計(2017年)によると、従業員300人以上の企業の平均賃金が352万7000ウォン(約35万2700円)なのに対し、300人未満では224万3000(約22万4300円)。

5人未満では167万2000ウォン(約16万7200円)まで落ちます。

ちなみに大企業とは、ほぼ四大財閥(サムスン、現代自動車、SK、LG)と政府系であるポスコの系列企業のこと。

財閥系企業だけで韓国のGDP150兆円のうち70兆円を占めるという試算もあるほどです。
 

これらの大企業に入るためには、「SKY」と呼ばれる3つの一流大学――ソウル大学、高麗大学、延世大学――のいずれかを卒業し、かつ英語に堪能でなければなりません。

そのため若者たちは、小さな頃から勉強漬けを強いられ、受験戦争は熾烈を極めます。

大学受験に失敗すれば大企業には入れず、挽回のチャンスはありません。中小企業の安い給料で一生を過ごす羽目になり、文字通り人生が「お先真っ暗」になってしまうのです。

「大学の先輩には財閥系の大企業を狙っている人が多いですね。それ以外では公務員試験の準備をしている人も目立ちます」(Dさん)
 

人生の中で最も高い買い物は「住宅」ですが、若者たちは「家が買えない」としきりに訴えます。
 「物価がどんどん上がっていますが、賃金上昇がそれに追いついていない。だから家を持つのが大変です」(A君)
 

「とにかく家が高いので、貯金が必要」(B君)
 「家が高くて買えません。

一方、文在寅の政策によって最低賃金が上がり始めているので、今後は正社員になれなかった多くの若者たちがフリーターのような感じで(家を持たず)生活していくのでは」(C君)

「私たちの世代は家を買うのは無理じゃないかと、友達とよく話しています」(Fさん)

■声を上げる女性たち――“脱コルセット”運動
 女子大生のDさんは、就職や住宅といった経済的な困難に次ぐ社会問題として「女性の権利」を挙げました。「昔よりだいぶよくなったけど」と前置きはしましたが、韓国の男尊女卑傾向は、若い世代にも色濃く残っているそうです。
 

「女性が職場で休暇を取りにくい状況に対して、男性は『女だから当然』という目で見ます。“女性は綺麗にしていなければならない”という男目線の圧力も強いですね。それに対して、“脱コルセット”というスローガンを掲げて運動する女性たちもいます」(Dさん)

“脱コルセット”は、抑圧されている女性の解放志向を表した言葉です。

韓国では2016年、社会において抑圧される等身大の韓国人女性を克明に描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)がベストセラーになりました。

日本でも2018年12月に発売され、話題になったのは記憶に新しいと思います。
 

「セクハラやレイプ事件が起こると、男性から『短いスカートをはいているからだ』『遅くに出歩いているからだ』と言われます」(Dさん)

彼女の発言の背景にあるのが、2016年5月に韓国国内で大きな社会問題になった「カンナムムッチマサリン(江南無差別殺人)」です。犯人の35歳男性は、江南駅近くにあるトイレで22歳の女性を十数回も凶器で刺して殺害しました。
 

警察は精神疾患による無差別殺人と発表しましたが、犯行の動機が「女性全体に対する嫌悪によるもの」と報道されると、ネット上で被害者追悼の機運が高まり、男性優位社会からくる女性嫌悪に対して激しい批判が叫ばれるようになったのです。

折しもこの3月には、韓国の人気グループBIGBANGのV.Iが売春あっせん疑惑によって引退を表明しました。

このように女性を商品化する「性接待」は、韓国芸能界においては氷山の一角であるという声も少なくありません。

文在寅政権に対する評価は二分
 

若者が直面する社会問題は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対する評価にもつながってきます。
 「同世代の間で文在寅に対する評価は割れています。最低賃金を上げたことは評価できますが、女性の権利向上に関してはあまり進んでいませんね」

 

(A君)
 「文在寅は、当選したときには2、30代に人気がありましたが、今は人気に陰りが見えています。北朝鮮や中国といった国外に関心が向きすぎて、国内に目が向いていません。よくなったことなんて、ひとつもないです」

(B君)
 とはいえ、韓国の若者の皆が皆、政治に対して強い問題意識を持っているわけではありません。
 「徴兵は嫌だけど、義務だから行きます。北朝鮮に関しては、はっきり言って興味ありません。統一すれば徴兵がなくなるからいいな、くらい」(E君)

 「北朝鮮のことはあまり深く考えていません。正直、統一とか言われても、よくわからないですね……」(Dさん)
 韓国の若者は日本の若者よりも政治参加意識が高い、というイメージで捉えられがちですが、人にもよるようです。実際、「日本の若者は政治に興味ない人が多く、投票率も低い」という話をしたところ、E君はこう話しました。
 「韓国だって同じですよ。20代の投票率は低いですし。僕は今18歳ですが、自分たちより下の世代はもっと政治に無関心だと思います。韓国は学歴重視の国なので若者は勉強に時間を取られていますし、少しでも余暇時間があったら遊びたい(笑)。ニュースもあまり見ませんし、政治がどうなっているかは、僕自身よくわからないです」

(E君)

■「日本は早く謝ってほしい」
 ただ、政治意識の有無にかかわらず、日韓関係となると話は別のようです。
 「従軍慰安婦の件では早く日本に謝ってほしい」

(B君)
 従軍慰安婦問題については、日本政府は1993年の河野談話、また2015年の慰安婦合意で公式に謝罪し、日本側は元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出し、支払いが行われてきました。しかし、それに対して彼はこう話しました。
 【2019年8月9日9時55分追記】日本が拠出した10億円にかかわる事実関係について初出時より詳細に補足しました

 「実際の被害者たちは何ももらっていないし、(安倍首相から)直接謝罪を受けていない。ただ上の人たち同士でやっているだけ。韓国の若者たちも、ただ金を出せばいいのかという気持ちで、納得していませんよ」

(B君)
 18歳のE君は「政治がどうなっているか、わからない」にもかかわらず、「安倍政権には譲る姿勢を見せてほしい」とはっきり言いました。ただ気になったのは、彼が「安倍首相は従軍慰安婦問題なんてなかったと言っている。それがいけない」と口にしていたことです。


韓国が大きな危機に直面、ある世界記録を樹立

2019-10-05 15:33:02 | 日記

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版

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 韓国が大きな危機に直面、ある世界記録を樹立

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2019年9月1日、中国メディアの毎日経済新聞は、「韓国が大きな危機に直面、ある世界記録を樹立」とする記事を掲載した。
 
 
 
 
記事はまず、韓国の2018年の出生数は32万6800人で、1970年の統計開始以来最も少なく、合計特殊出生率(女性1人が生涯に出産する子どもの平均数)は前年の1.05から0.98に急減し、データをとり始めた1970年以降、初めて出生率1人未満の「0人台」を記録したことを取り上げた。
 
30年前の1987年の62万3831人に比べれば、わずか一世代で出生児数がほぼ「半減」したことになる。
 
 続いて、韓国の0.98という合計特殊出生率は「OECD(経済協力開発機構)加盟国平均の1.68どころか、
 
少子化国として挙げられる日本の1.42にも満たない」とし、
 
「韓国の合計特殊出生率はOECD加盟国で最低で、2000年から15年まで1.2前後を行ったり来たりし、ついに世界で唯一の出生率1人未満の国になった」と伝えた。
 
そして、「一般的に、人口維持に必要な目安である人口置換水準は2.1とされている。
 
つまり韓国の場合、合計特殊出生率が2.1に達して初めて現在の人口約5100万人を維持できることになる」とし、ブルームバーグが「超低出生率は韓国が人口崩壊へと向かっていることを意味する。
 
次の半世紀の間に、変化でも起きない限り、人口は現在に比べて3割程度減ることになる」と指摘していることを紹介した。
 
 
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また、韓国の婚姻件数は、2007343600件から、2012327100件、2015302800件、2017264500件と下落傾向にあり、特に2012年以降6年連続で下落している(韓国統計庁「2017 婚姻・離婚の統計」)。
 

韓国 保守派ソウルの都心を埋めた大規模デモ

2019-10-05 14:56:02 | 日記

【ソウルからヨボセヨ】保守派の怒り爆発

韓国の建国記念日にあたる「開天節」の3日、ソウルの都心を埋めた大規模デモは、家族がらみのスキャンダルで国を揺るがせているチョ・グク法相と、彼を擁護する文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対する反政府・保守勢力の怒りが爆発したものだった。

先週末の政権支持の対検察圧力デモは「自称200万人」だったが、今回のデモはそれを上回ったことから、保守・野党側は「300万人」を主張している。

数字は互いにかなりオーバーだが、保守系のデモがこれほど盛り上がったのは珍しい。

印象的には過去最大か。朴槿恵(パク・クネ)前大統領を辞任に追いやった当時の反政府派による、あの「ロウソク・デモ」より多かったかもしれない。

それにデモの参加者が実に多様で、上京組をはじめ、日頃デモとは無縁な感じの年配者や中年女性が目立った。

政権支持の左派・革新系のデモとは異なる、どこか「普通の人たち」という雰囲気は、保守勢力の大きな部分をキリスト教徒が占めていて、いわば「善男善女」が教会ぐるみで参加しているせいでもあるが。

韓国政治は与野党、保革真っ二つで街頭対決の様相だ。カッコよくいえば双方が“直接民主主義”でぶつかり合う図式だが、デモという、いわば街頭政治で政権を取った文政権が今度はブーメランで非難、攻撃されている。

(黒田勝弘)